#196 夢幻の如くなり 〜戦国時代に学ぶ現代人としての生き方〜

【今回の内容】
信長の部下として出世する明智光秀/日本史最大の謎、本能寺の変/有力視される四国説/取次担当の明智光秀/「今しかない!」光秀の決断/信長討死の混乱/夢幻の如くなり/武士って面白い/史実を考察する難しさ/リソースの奪い合い戦国時代/争わなくてもいい?現代の市場/今とは違う命の価値/ハイコンテクストの日本文化と『空気』/日本の歴史とリーダーシップ/法律というセーフティネット/どこにでもいける自由/サポーターを募集しています!

樋口:はい、ということでございまして、織田信長シリーズ最終回でございますね。

深井:ついに本能寺の変ですね。

樋口:はい。

深井:まず明智光秀さんですね、今まであまり出てこなかったですけども、どういう人かというのをちょっと紹介しましょうかね。出自はあんまりよくわかってないんです、実は。前半生てあまりよくわかってないですけどおそらく美濃の出身であろうと言われています。そしてその美濃の守護の家系である土岐氏の一族であったと考えられてる。かなり低い身分だったんじゃないかと言われてます、この当時、彼が生まれたころの明智家というのが。

楊:記録も残ってないしね。

深井:始めは斎藤道三に仕えてその次に朝倉義景に仕えたんじゃないかという説もある。で、足利義輝が殺されました、三好氏に殺された。そうなった時に将軍になる前の足利義昭、信長と一緒に上洛した人です。この人が越前に逃げ込みます。その時に朝倉義景に仕えていた、光秀が足利義昭に仕えるようになったと言われています。義昭の呼びかけに信長が応じて一緒に上洛しようみたいな話になったときに光秀がやった役割ってのは信長と義昭の仲介役みたいな、これでどんどん出世していく。実質的には信長の部下でもあり義昭の部下でもあるという状況、ここでは。

樋口:へえ。

楊:でもそんなに珍しい状況ではない。

深井:両属してる状態。

楊:取次という仲介役、外交官のような役割を担ってるひとはだいたい両方にいったりきたりする。

深井:次第に軍事的な才能も示し始めます。そして信長にも接近し始めるんです。義昭が信長に謀反を起こして追放されたんですけど、追放される時に謀反を起こした時には両属してた状態から信長側に振り切ります。延暦寺の焼き討ちにも参加して。近江志賀郡というところを与えられます。ここに近江志賀城という城を作りまして、織田家の家臣として生きる道を選んだ光秀はこの後丹波とか丹後領国の攻略の総司令官を務めるようになって。そしてそれを成功させます。

樋口:おお。

楊:兵庫県ですかね、今の。

深井:既に任せられてた近江志賀郡に加えて丹波国も支配するようになって、これによって大名化していく、織田家の中での大名になっていくことになります。めちゃくちゃ信長からも評価されて、惟任という苗字を与えられる。この惟任という苗字は一応九州にある苗字で、惟任という苗字をつけたということはこのまま西日本担当にされるという意味だったんではないかという説があります。

楊:実際丹波って中国攻めの最前線だったんで、そこを任されたってことも信長からそっからすごい信頼されたというようにも言われてます。

深井:だけども実際に任せられた役割というのは畿内周縁の守備です。畿内の周りを守りなさいということで、かなり、だからすごく信頼されてないと任せられない仕事だと思うんですけど。それを任せられ信長が天下人として君臨するための活動というのを陰にも陽にも支えるような本当に重鎮として台頭していく。柴田勝家から嫉妬されるほど出世する。

樋口:へえ。

深井:はい。

樋口:はい。

深井:34万石の国持ち大名になるんです。甲州征伐って武田勝頼を最後自刃させる時の戦いも参加しましたし、それはあんまり活躍できなかったけど。その後中国攻め、羽柴秀吉の中国攻めの支援も命ぜられるわけです。中国地方に進軍するかなと思いきや、信長を急襲して本能寺の変を起こす。

樋口:わからんわ。

深井:けれども中国攻めから急遽引き返してきた秀吉に敗れてここで自刃する、ないしは農民に殺害されたとも言われている。

楊:そうだよね。

樋口:へえ。

楊:落ち武者狩りにあって。

深井:年齢がよくわかってないんだけど、55歳だったともいわれるし、67歳とも言われる、この亡くなった時の年齢が、没年が。67っていう説が濃厚なんだけど、だいぶ年上だよね。

楊:信長よりも。

深井:20歳くらい年上だよね、信長の。他の部下が武闘派だったのに比べてすごい参謀のイメージがあると思うけど、光秀はどっちもできます。

樋口:へえ。

楊:オールラウンダーですね。

深井:参謀もできるし行政もできるし武将としても強いし、みたいな。何を任せてもうまくできます。

樋口:スーパーマンマンだな。

深井:本能寺の変の経緯みたいなのを紹介していきたい。甲州で武田氏を攻めてから戻ってきます、光秀が。今の岡山県の、岡山県岡山市の高松城というところを羽柴秀吉が水攻めしてるわけです。羽柴秀吉が安土城に使者をつかわせて助けてくれと、信長来てくれというわけです。信長来てくれと言って、信長も向かう気だったわけです。移動してる途中で本能寺に泊まってた。その先発として光秀らに先に行ってってことで光秀が先に行ってたんです。その時にたまたま信長が本能寺に泊まった時に信長とその家督を継いだ息子である信忠がめちゃめちゃ兵力が少ない状態で京都に在京するという状況が発生したんです。他の方面軍でいろんな各地にこうやって派遣してるじゃないですか。だから柴田勝家とか羽柴秀吉とかみんな遠いところにいる。一番信長に近いところにいるのが明智光秀で、しかも今から中国地方に行くから動いてるというのが不自然ではない。行進してるというのが不自然ではない状態。この時に光秀は今なら殺せると多分思った。

楊:賢い彼ならね。

深井:殺すのだったら今だと思って、それで一気に殺しに行ったんじゃないかなと思います。

楊:謀反はデフォルトなんで、ちょうどデフォルトという状況の中で信長の油断があった。たまたまセキュリティに穴がちょうどこの時に空いた。

樋口:目的というか、メリットはなんと言われてるんですか。

深井:ええとね、いろんな怨恨説もあるし、恨みがあったという説もあるし、信長の代わりに天下を治めたいという説もあったし、後最新の説は四国に長宗我部っている。その長宗我部家と織田家ってのは同盟をしてた、もともと。もう一人阿波てところに、阿波踊りの阿波ね、あそこに三好氏ってのがいる。この三好氏ってのは、ほら、義昭の前の将軍を殺して義昭も殺そうとしたけど信長と義昭が上洛した時に負けた人です。この人が阿波とかに逃げ込んでいる状態だったわけです。この三好氏を長宗我部と同盟して倒そうとしてたんです、織田家が、信長がね。その時の外交担当が明智だったんです、光秀だったんです。光秀は自分の縁故とかを全て動員して取次と言われる外交担当として長宗我部といろんな話を進めていってたんだけど、信長はいきなり外交方針を転換するんです。逆に三好と結んで長宗我部をぶっつぶすと変わるんです、急に。これでメンツを潰された光秀がメンツ潰されたから殺したんじゃないかというのが一番最近言われてる説。

樋口:へえ。

楊:メンツというのもあるし、光秀が勤めてた取次という役割ってめちゃくちゃ重要な役割なんです。勝手に外交しちゃいけないんです、その当時って。ちゃんと取次という人に任せてちゃんとその人が外交を独占的にやるってのが当時のスタイルなので。外交を独占的にやれるってことは自分の国の当主を代表できる立場で向こうの当主と話すこともできるし、外交の相手国の情報も全部自分が握れる。なおかつ交渉がうまくいったら相手の国から莫大な贈答品とかをもらえたりするんです。今度も頼むよ、いい関係を維持してくれと、お前が外交ルートだからね、そういった立場の人なんです。もちろん自分の国に於いて取次を任せられる人はめちゃくちゃ発言力がある。だって相手国に直にいって交渉できるわけだから国の自国の外交政策に直に関与できる、本当に中枢に関与できるわけなんで、一説にはこの取次の役割が得られることと領地を得られる役割は一緒だったんじゃないかな、当時の人たちにとっては。でもそこを織田信長の外交政策は変わったことによってそれまでずっと頑張って来てこの地位を使って外交関係を築こうとしたのに、一気に自分がそれができなくなったことによってその権益が光秀の織田家の中での発言力だったりとか、政治的な地位が一気に落とされる。そういう心配ももしかしたらあったんじゃないかな。

深井:だからメンツ潰されたというよりは政争に負けたというのが正確で、長宗我部元親なんですけどね、その時の当主が。長宗我部元親と同盟派閥というのが光秀なんです。その同盟をさせようとしていろんな政治を頑張って織田権力内で彼は立ち回ろうとするんだけども、既に中国攻めを命ぜられていてなかなかその信長の近くでそいういうこと立ち回りができない中で長宗我部家とせっかく良好な関係を明智家の全てを動員してやってたのに、中央政権の中では四国を攻めるぞという方の案が採用されて、それを覆すことができない。これを覆すことができないということはその後明智家が権力の中で権力が失墜していくということを示していて、それが失墜するということはせっかく今まで自分が養ってきた家臣団みたいな人たちに対しても面目が立たないし、下手すると自分の家が潰れてしまうかもしれないという危機的な状況を招く可能性がある。そういう状況で不安だった時にたまたま織田信長を殺すチャンスが訪れるんです。で、後先あんまり考えずに今しかないと思って殺したという可能性が最も高いと思う。

樋口:面白い、はあ、そこも防御というか、自分たちを守るというか、そういうのが働いてるということかもしれないということですえ。

深井:あとは黒幕説がある。将軍足利義昭とそもそももともと仲が良かった、光秀って。だから義昭が裏で糸を引いて殺させたとか。朝廷が裏で糸を引いて信長を殺させたという説もあるんです。

樋口:なるほど。

楊:信長も油断してたと思う。普通に。本能寺って当時攻めに行った人の手記みたいなのが残ってるんですけど、警備体制がほとんど0だったらしい。本能寺の寺のドアも扉も開いてたらしい。

深井:しかも、確か光秀が警備体制が弱いってことを指摘して、もっと警備増やした方がいいといってたのに、信長がそれを黙殺してるんです。

樋口:へえ。

楊:おれもそれを読んだ時に思ったけど逆に中央集権の悪いところがでたなと思った。全員が自分の思い通りに動いてくれると認識のできてしまったかも。それでできたことによってリスク判断がすごい甘くなったんだと思う。

深井:でもね、彼は光秀が来た、裏切ったと聞いた時に是非もなしと言ってるわけだから、おそらくだけど何%かの確率で裏切られることを常に想定しながらもっと素早く動こうと思ってたんじゃないかなと思う。それはベンチャー経営でも全く同じ感覚があって、絶対に失敗しないようにして動いてても成功ってしない。数パーセント失敗するだろうとわかっててもそれをやるということの先にしか成功ってないから。そういうメンタリティだったんじゃないかなという気がする。

樋口:それはちょうわかる。

深井:全部うまくやろうとしたってうまくいかなかったりする。

樋口:ちょうわかる。

深井:どれが正解かわからない中でリスクをとりながら進むってのを彼はずっとやってきてる。今回もそれをやってきてて、リスクは多分承知してたと思う。仮に本能寺を防備したってあんまり関係ないと思ってたのかもしれない。ガチで攻められたらどうせ死ぬし。

楊:達観してる部分もある。

深井:だから是非もなしと言ったんじゃないかなという気がするんですけどね。

樋口:うわあ。聞きたい、本人に。

楊:でも警備を薄くして結局刺されるってカエサルも似た感じ。

深井:そうだね。カエサルも似てるよね。だからリスクテイカーの最後ってこんな感じが起こり得ると思う。

樋口:普通にリスクの中で死んでいく。

深井:いいことですよね。いいことって言ったらあれですけど起こりうるし必ずしもだめではないなと思ってます。本当寺の変の経緯も説明すると、光秀は自分の重臣に向けて謀反をするということを伝えるんです。もともと中国地方に向けて動いてたところを突如方針を転換して京都に向かうことにします。当初はどうやら兵士に対しては中国攻めをする兵士ってのを信長に見せてあげるよみたいなことを言って向かってたみたいだと言われてる。だから兵士もこれなんでと思ってたんでしょうね。急に方針変わってこれ中国地方に向かってないけどどういうこと、みたいな。当時噂では家康を殺しに行こうとしてたと広がってたみたいです。ちょうど家康が京都にこの時来てるんです。京都観光みたいなことをしてる。その家康を殺しに行こうとしてたんじゃないかという噂が流れてたんです。実際は信長だったわけです。本能寺を取り巻いて攻めるわけですけど。当初取り巻かれて信長の側近たちしかいない信長たちは外から騒ぎが聞こえて、これ喧嘩が始まったんだなと思ったらしいです。

楊:よくある話、京都では。

深井:だけれど鬨の声、えいえいおおみたいな声が聞こえたりしてね、鉄砲が撃ち込まれるみたいなことが起こった時に、めちゃくちゃやばい状況だということに気付いちゃう。信長が森蘭丸という、

楊:小姓だよね。

深井:小姓に対して体の関係ある人です。これは謀反か、いかなるものの企てぞと聞いたんです。そしたら蘭丸が明智だと答えた。これで信長が是非に及ばず。これはしょうがないやという意味です。ちょっと戦うんだけれども、当然敵わず、多勢に無勢で敵わず、燃え盛るなか奥深くに入っていって切腹したと言われています。

樋口:そうね。

深井:同時期に信忠っていう息子も京都にいます。別の場所で泊まってたわけですけどもこの信忠に本能寺襲撃という報がすぐに入るんです。すでに信長を助けに行こうとしたけど既にこれが落ちたということがわかりまして。

楊:焼き払われて。

深井:籠城することにするんです。籠城といっても大した警備がないところなんですけど、千人ちょっと集めて、兵士を、守りをするんだけれどもやっぱり守りきれずに切腹します。

樋口:なるほど。

深井:ということが起こる。

楊:一瞬だよね。

樋口:一瞬ですね、死んじゃいましたね。

深井:この本能寺とあと二条御所といって信忠、息子の信忠との戦いを収拾した光秀は落ち延びた人たちを洛中で探しまくってことごとく討ち果たしまして、この時ちなみに信長の部下に弥助っていう黒人の侍がいたんですけど、この人は生き延びます。逃がされたと言われています。一方安土城、安土城下、信長親子がどうやら切腹したようだと報が流れた時、みんな、え、みたいになる、当たり前だけど。え、みたいになってびっくりするんですけれども、どうやら本当にこれが事実だそうだとわかって来た段階でみんな逃げていったそうです。怖くなって。

樋口:これはめちゃくちゃ怖い。

深井:安土城は無血開城です。これを占拠する。光秀が占拠します。同時期に羽柴秀吉は急ピッチで東に向かって、すぐに信長と信忠が討たれたという報を聞いたらすぐに毛利と和睦を結んで畿内に向けて進軍する。これで光秀を討つという、こういう構図です。

樋口:これは一応なんで秀吉は討ったんですか、光秀を。

深井:信長が殺されたから。

楊:主君だからです。

樋口:これは主君だからと言われてるんですね、普通に。

深井:後は光秀の家臣になるつもりはなかったんでしょう。

樋口:まあそうか。なるほど。

深井:ということで信長死んじゃいましたのでこれで終わりますね。

樋口:いやあ、なんかあっけない。え、終わったって感じ。

楊:夢幻の如くです。

深井:彼の言う通りです。

樋口:カエサルの時にも思ったけど、一瞬ですね。

深井:死ぬときはどんだけ権勢誇ってもこうやって死んだら終わりだよ。

樋口:なるほどですね。じゃあじゃあ、一旦本編はここまでですかね。

深井:はい。

楊:はい。

樋口:ありがとうございました。

深井:はい。

樋口:いやあ、お疲れ様でした。どうでした、信長。

深井:勉強大変でしたけど、僕が一番面白かったのは室町幕府とかの武士の興りとか室町幕府の体制みたいなのがすごい個人的には面白かった。

樋口:面白かった、あの辺。武士が面白かったですね。

深井:今後、映画とかドラマとか武士とか見る時に全部あのベースで観れる。そうだったんだなみたいな。

楊:逆に演出されすぎだよみたいな。

深井:そうだね。史実と違いすぎて見れなくなるかもしれない。

楊:普通こう言う時刺すだろう。

深井:そういう想像と違う幕府。

樋口:そうそうそう。

深井:幕府権力がそんなになかった。そして日本には統一権力がそんなになかったんだなということが新鮮な驚きとして僕の中であって。

樋口:おれもそこちょっと面白くて。ぼく小学校の時とかに日本の歴史とか漫画読んでるじゃないですか。朝廷てのがあって幕府というのがいて天皇というのがあって将軍というのがあって、何これと思ってた。あんなに、やっぱりこうやって聞いてやっとおぼろげにわかるくらいなので。

深井:そうですよね。

樋口:むずいですよね、なんか。

深井:確かに。

樋口:権威と権力という言葉も知らないし。

楊:当時の人たちそちゃんとこらへんわかってたのかな。

深井:わからないと思う。だから、僕たちが今じゃあどんな時代ですかと言われて答えられない。それと一緒で当時の彼らは自分たちがどんな時代かわからずにやってると思う。

楊:そうだろうね。

樋口:あと、天下というものをなんと捉えてるかというところも面白かったですね。こお、僕らは日本というホルダーがあってやってるんですけど。地球という捉え方もできる、全世界。その外に人間がいないからあんまり地球という捉え方できないみたいなところがあって、国同士。だから外敵がいることで一個ホルダーにまとまるものってまたなんかの話でもありました、いっぱい出て来てる。

深井:いろんなところで今まで出て来たやつですよね。

樋口:たぶん宇宙人が出て来たらまた地球人でまとまるし。だから日本という概念をどこまで日本人が当時理解してるのかという話が面白いです。

深井:あとは諸説別れすぎてて、やっぱり日本史なんで日本人の研究者が多いから、当然日本語での本が多いことによっていっぱい読むことができたわけですけど。曖昧な記述に対する解釈がたくさんありすぎてどれが正しいみたいなのなってないなと思った。もちろんそれぞれの学者さんが総合的に判断してるわけです。

楊:凄まじいロジックを積み上げた。

深井:いろんなロジックを積み上げて考えてるんだけど、僕すごく学者リスペクトしてるんですけど、やっぱり例えば僕たちが今ベンチャー起業とかスタートアップ経営してて、これを僕たちじゃない人たちがみて、後にSlackの履歴の一部とかを見てこうだったんじゃないかと言われて当たるかと言われたらむずいなと思う。むずいだろうなと思う。もちろん8割くらいは当たるかもしれないけど、そうじゃないとこ出てくるよなと思って。ただそのファクトの認識が難しい領域なんだなと改めて歴史、すごく感じました。

樋口:俺らのコテンラジオのSlack見られてからわけわからないでしょうね。

楊:本当に絶対人に見せられないワードとか。主に僕が書いてる。

深井:主に。脈絡もなく。そしてみんな無視してるからね。それに対しては。

樋口:普通に深井さんのコメントに関しては解読が不可能な時がある。

深井:誤字脱字が酷すぎて。この前ユーチューブでこういうやつとは付き合うなという動画があって、そこに誤字脱字がやばいやつと書いてあった、俺か。

樋口:やばいやばい。ありますよね。あと、ぼくちょっと個人的に今回の全部通して一番心に残ってるのがリソースの取り合いになってる。オセロの盤上みたいになってて白か黒か、今白が持ってる、いま黒が持ってる状態。それを社会構造上奪い合わないと人間が生きれないという構造になってたらそれは戦国時代になるよなというところが結構うわって思った。たぶん当時ってリソースというものがほぼ土地と人だったってことですよね。

深井:そういうことです。

樋口:であったらリソース取り合いになったら土地と人を奪われてはいけないから戦うしかない。これが今の資本主義社会だったらお金になってるなと思った。

深井:まあ、でも、お金は限りがあるわけじゃないからね。それ全然違うのと、僕が最近すごい話ずれますけど思うのは、孫子の兵法とか読む、ビジネスに生かそうとする、あれマジ危ないと思ってて、孫子の兵法というのは限られたパイを奪う時の哲学なんです。だからあれには人を騙せって書いてある。でもそんなのを今限られた牌じゃなくて、新しい市場開拓を好きにしていい時代にあんなの読んで人を騙してたらやばいなと思う。だからリベラルアーツ勉強する時ってそういうことを知ってないとやばいというか危ない。

樋口:そうですね。お金の取り合いってのは多分完全にマクロでみたらいろんなところの市場があるんですけど、けっこう僕らが見る業界って例えば広告業界の中でテレビの枠がある中で取り合う。そうするとお金の取り合い。

深井:そうすると争いになる。だしぬくとか重要になって来ます。

樋口:例えば地方でやってる。商店街の中で魚屋を出してたら、違うところにマーケットでたらうちの魚売れないじゃないか、こういう取り合いになっていく。これが椅子取りゲームになるとこういう争いが起こる。でも本来であればwin-winの関係になれば、一緒に組んで魚業界うちで盛り上げていこうぜ、広告業界のもっと市場開拓してみんなでwin-winになろうぜってなれば争いって起こらないなと思ったのが僕の実感と話聞いて思った。

楊:その解決として社会主義とか出て来たけどね。

深井:うまくいかなかったりして、いろんな社会のパターンがあります。

樋口:ていうのが僕の思いました。

深井:そうですよね。

樋口:ヤンヤンさん。

楊:僕はただ単純にもっと深く日本人のことをわかったなと思いました。

深井:そうか、中国人だったね。

樋口:本当にいいかげんにしてください。忘れるんです、中国人ということを。

楊:ちゃんと武士とか戦国時代の本を読んだのはちょう久しぶりなんです。無情とかそういう価値観にも久しぶりに読んだし。読んでみて本当に無情という価値観が当時ではわりとおかしくないメンタリティとしてみんな持ってたのはそうだと思った、理由があると思った。

深井:すぐ死ぬから。

楊:すぐ死ぬからね。

樋口:そうね。命の危うさが違う。

楊:織田信長みたいな日本トップみたいな人になる手前の人でも死ぬんだ。

深井:ま、死ぬよね。

樋口:それを本人がなるほどしょうがないかって言うってのがすごい。象徴してます。

楊:死との距離、死生観だったりとか死との関係性が今の我々と全然違う。

深井:死の概念が。だから死の概念がかわると生き方変わるから。生きるほうが変わっちゃうから、死ぬ方を考えると。あとは面白かったのが日本史が非常に権力構造が分化していくという傾向があるということがわかったのが僕は面白かった。

樋口:そうね、そこも面白かった。

深井:だから日本の文化というものがハイコンテクスト文化じゃないですか。言葉で言ってないことを読むという文化じゃないですか。

樋口:そうですね。

深井:それってもしかして、ルールで決まってるんだけど、そのルールが適応できない社会に変わってもルールが残ってて増改築して無理やり使うみたいなことをずっと繰り返し続けた結果日本はハイコンテクスト文化になっていったんじゃないかなと思う。

樋口:面白い、これ。

深井:本当はこの人の方が権力があるはずなのにそうじゃなくてこの人に権力がある、でもそれを口に出して言ってはいけないわけ。そういうことが積み重なっていった結果ハイコンテクスト文化になっていって、いくんだなと思って。それですごい面白いなと思ったのが、僕別に中国をあげるつもり全くないし勘違いしないでほしいけど、日本てルール守ると思われてる。

樋口:はい。

深井:あれ、ルール守ってるんじゃなくてハイコンテクストの中で合意形成してるだけで、ルールはたぶん守ってない、日本人て。

樋口:面白い、それ。

深井:日本人が一番ルールを守ってなくてハイコンテクスト文化の中で合意形成したやつを重きを置いてるんです。

楊:空気だったりする。

深井:中国は全く逆で中国ってちょう専制国家だったから出されたルールちょう守ってて、ハイコンテクストがないんです。だから空気読んでないように見えるのはそれが理由じゃないかな。おれが一番面白いなと思ったのは実は一番ルール守ってないと言われてる中国人が一番ルール守ってる、みたいな。

樋口:面白い、本当だ。本当ですね。

楊:ルールの定義が違うかもしれない。

深井:そうだね。

楊:日本てルールっていうと、もちろん法律の条文という意味もあるけど、僕の感じることは空気だったりとかハイコンテクストな合意形成がそいういうルールだったりとかというのはあります。

深井:中国で。

楊:いや、日本で。だから見えないルールをみんななんとなく合意形成しながら守っていく。それもなんとなく感じますよね。

樋口:ちょっと、難しいですね、日本の方が。

深井:そうなんですよ、日本がわかりづらいのはルールに即した動きをしたないからわかりづらいわけです。幕末の時に外国人が来た時に、あれ、天皇と将軍いるけどどういうことみたいになったのはそこが理由だと思うし。

楊:なんとなくいるよね。大事だよね。

深井:それって例えば会社がすげえ古いシステムを運用でなんとかしながら使ってるのを他の会社の人が出てきてみたら同じことを思う。

樋口:そうか。

楊:それが日本の魅力でもあると思う、僕から見れば。

樋口:実際例えばぱんと入って来て全部変えましょうってコンサルがシステムを変えたらいきなり悪くなるみたいなことってある。

深井:あります。あと、統一権力がなかったってのはものすごく僕たちに影響を与えていると思っていて。僕たちがリーダーシップがないみたいなことよく言われる、政治とかでも。多分俺たち経験したことがない。

楊:本物のリーダーシップを。

深井:ちょうすごいリーダーシップに率いられたことがない。だからわからないんだと思う。

楊:中国にきたらわかるよ。本物の権力とは何か。

深井:怖いよね。

樋口:はあ、なるほどね。

深井:そうだね。だから率いられたいかといったら率いられたくないけど、いわゆる西洋的なもしくは中国的なリーダーシップをぼくたちが憧憬の念で見るのも違うんだろうなと思う。われわれには我々のリーダーシップの形とかリーダーシップと彼らが呼ぶものとは異質の合意形成があるんです。そこをうまく生かしていかないといけないなという感覚がすごく今回勉強して思ったことなんです。統一権力に権威に権力も兼ね備えたちょうすごい人に率いられたことが長年ないわけだよね。

樋口:そうですね。日本人は。

深井:てか、一回もない。

楊:戦争が終わる直前くらいにはあったかもしれない。

深井:そうだね。でもあれも合議制だからね。

楊:まあね。確かにね。絶対君主じゃない。

深井:昭和の時代に。天皇が権威もあるけど、結局天皇陛下が終戦の発言をしてみんなそれの言うことを聞くということが、その最後の最後に起こる。

楊:御聖断があって。

深井:それは日本の一緒で起こってて、最後の最後天皇が言うことをみんな聞くということをする。それは面白いなと思う。これってどういうことってことなんです。

樋口:確かに。

深井:不思議な国ですよ。

樋口:不思議な国ですね。

楊:今まで特に明確な定義もなく明確なルールもなく存在してた存在がある瞬間のタイミングでいきなりぱんというみたいなのがあるんですよね。面白いのは話飛びますけど、古事記ってあるじゃないですか。古事記っていろんな神様が出てくるんですけど、中には役割を与えられない神様もいるんです。ただ名前だけ。それ僕初めて知った時は日本らしいなと思いました。なんとなく組織の中で特に明確な役割は定めてなくている人みたいな。でもその人がいることによってよくわからないけどうまく回ったりとかコミュニケーションがうまくできたりする。でもじゃあなにか具体的に業務内容がきっちり定まってるかというと別に定まってなかったりする。

樋口:あと、そうだ、もう一個僕が思ったのは、結局法律とかがちゃんと効いてる、日本、言っても。

深井:今。

樋口:今。裁判がちゃんとあって警察があるから僕ら生きてるっていうのをちょう感じました、これで。

深井:そうですよね。無法地帯ですからね。

樋口:そう。土地の権利ちゃんと一応登記して、登記をみれる。すげえんだなと思った、これ、戸籍も。

深井:これってすごい。

樋口:ちょうすごい。

深井:中央権力が成立しないとこういうことって起こらないんです。武士団が頭領を決めたってのはそういう状態の中で自分たちのセーフティネットがないことを困るのでセーフティネットを作るために武士団を形成して頭領を作っていくんです。これはセーフティネットがない世界で同じ挙動が起こってるなと思う。

楊:強い人に集団を仕切ってもらおう、守ってもらう。自分たちはその人に対してなにかお返しをする。

深井:今日昼ごはん食う時に樋口さんと一緒に喋りましたけど、芸人の世界で傘下に入るとある芸人の傘下に入ると必ず守ってやるみたいな空気がある。

樋口:そうそう、まるまる軍団とか吉本ありますから。

深井:それはなぜそういうのが発生するかというと、芸人が守られてない存在なのでセーフティネットとしてどういうことがあろうが必ず守るっていういわゆるセーフティネット的な出方をする。これは人類学者のタンザニアの方が書いてるタンザニア人が香港にきてそこでセーフティネット、相互扶助関係を作ってるのと似ていて。

楊:重慶大厦。

深井:そう。重慶大厦の話があるんですけど。それとすごい似てるなと思います。

樋口:吉本がちゃんと食える分の給料を払ってない、芸人に。それは契約上そう。

深井:ファクトとして。

樋口:あれって社員じゃないから。芸人て。

深井:なんで、セーフティネットが必要で、セーフティネットが必要な人たちは頭領を用意しはじめて、もしくは相互扶助関係として誰かが困ったらその人が嫌われていようがどうだろうが必ず守るという絶対守られるんだというルールの元で安心感を得ようとする。これが武士の中で起こっていった。ということは無法地帯だったってことです。

楊:お笑いの世界が無法地帯。

樋口:僕、わからないです。難しい話わからないです。

楊:昼にそんだけ喋ってたのに。

深井:あれほど言ってたのに。だからセーフティネットがある僕たちはそこの感覚がわからないけど、なんで頭領を用意するんだとか、ないとよくわかるということです。

樋口:そうですね。なるほどね。

楊:こういうこというと怒る人いるけど、いい時代といい国に生まれたと思います。

樋口:本当に思った、今日。

深井:流石に怒る人いないんじゃない。いるのかな。

樋口:本当に思った。いろいろ文句は出て来てもいいんですけど。結果生きてますから。

楊:生きてますし、道歩いてたら時々通り魔いますけど、昔の人みたいにいつ、京都にはいるといつ刺されるかわからないという状況ではないし、お金さえあれば24時間飯が買えるし。それは幸せですよ。

深井:あとは、飯買えなくても死なないしね。

樋口:そうすね。

深井:セーフティネットがあって、生活保護もあって。

樋口:ね。

深井:一応ね。一応というかしっかりある、なんだかんだ。面白い。僕日本社会に生きてて面白いなと思うのが信長の話全く関係ないんですけど、会社とかでネガティブなことを言う人がいるとみんなそれに引っ張られる。

樋口:ああ。

深井:ポジティブなことを言ってる人よりもネガティブなことを言ってる人の方に引っ張られるですけど、あれも僕海外だとどうなのかわからないから聞いてみたいけど、比較的日本人のハイコンテクスト文化が作用してる可能性があるんじゃないかと思っていて。合意形成をしないといけないと思ってる、みんなで同じように思わないといけないと思ってる。その中に一人反対者がいたらこれは成り立たないと思ってるから。たった一人でも、10人中1人でもネガティブなことを声高に言う人がいるとそれを拾っちゃう。過敏に拾っちゃうみたいな。だけど会社を前に進めるためには別に拾わないほうが先に進んだりするんです。

樋口:わかる。

深井:別に同じ村に住んでるわけじゃない。嫌だったらやめりゃいい、ということが起こらない、日本で。同じ村に住んでると思ってる、住んでないのに。これ、僕冷静にめちゃくちゃ不思議だなと思ってる。

樋口:僕なんか移動の自由がないからだと思ってます。

深井:それ、前も話しましたね。転職するのが大変だから。たしかにね。

樋口:ええと、会社もそうだし、例えばね、高校の同級生コミュニティから抜けたら他にないとか。土地もね、引越ししたら家との関係もあるとかね。例えばふるさとで住んでたら、おれは出ていってもいいけど家族に迷惑がかかるとかある。

深井:これはあれだよね、他を選択できるということがすごい大事だと言うことですね。

樋口:そうなんです。どこでもできる世界を作るいいかねパレットなんです。

深井:あ。

楊:うまいこと言いましたね。

樋口:おれはそれずっと言ってるんです。

楊:確かに。

樋口:移動の自由。

楊:そう言う人たちが集まってます。特に土地に縛られない人たちが。社会にも縛られない人たちが集まってます。

深井:でも田川に縛られてるけどね。

樋口:まあでも、それは選択肢として田川を僕は頑張って作った。

楊:頭領ということですか。

樋口:はい。

楊:樋口頭領。

樋口:なにそれ。

深井:セーフティネットとして。

樋口:セーフティネット樋口です。

深井:という感じですかね。

樋口:いやあ、ザ、キングオブ日本史織田信長でしたけども。

深井:サポータよろしくお願いします。

樋口:サポーターよろしくお願いします。なぜなら僕ら今日10時間やってるからです。収録。

深井:本当にありがたいことにサポータの方がどんどん増えてはいるんです。けど、まだ何%だったかな、未だ2%以下。5%くらいやってくるんかなとは思ってる。

樋口:そうですね。収録時間が6時間くらいなら今のままでいいですけど、10時間なんで。

深井:収録時間だけじゃないからね。

樋口:そうですね。プラス勉強時間。

深井:それは楽しくなる範囲でしかやってないんで。そこは僕が大変、僕たちが大変だからというのは全然いいんですけど。ちょっと新しい経済圏みたいなチャレンジしてみたい。善意でサイクルするみたいなやつ。なんでそこをうまく回せていけたらいいなと思っていて。やっぱ今チームで調査してるんで人件費とかめっちゃかかってる。そういうのを維持しようとしたらシンプルにお金取らないと維持できない。だって給料払わずにボランティアでしてもらうわけにいかないんで、社員のみんなに。それとのせめぎ合いみたいな。がつがつ僕たちが金取りにいったら嫌じゃないですか。

樋口:嫌ですね。なんで。お願いします。カメラに向かってお願いします。

深井:ということで。

樋口:ユーチューブで見てるみなさんお願いします。ということですかね。

深井:はい、よろしくお願いします。

樋口:本当に善意お待ちしてます。

深井:お願いします。

樋口:余裕がある範囲でお願いします。ということで以上となりますかね。世界の歴史キュレーションプログラムコテンラジオは毎週月曜日と木曜日にお送りしております。以上コテンラジオでしたありがとうございました。

深井:ありがとうございます。

楊:ありがとうございました。

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