【今回の内容】
信長尾張統一への道/実の弟との対立/信長の胆力/一度は弟を許すも……?/裏切りが当たり前の戦国/ワンマン社長化/実の息子に討たれた斎藤道三/桶狭間の戦い、強敵今川義元/正面攻撃?奇襲攻撃?/信長いよいよ中央に進出
樋口:はい、ということで前回までは織田信長の誕生から四面楚歌になったってとこですかね。
深井:そうですね、その後織田信長は尾張を統一していくことになる、ばらばらというか家督争いの状態から家督相続して、そうなっていく。もう一回状況を確かめると孤立していて周り敵だらけで唯一の後ろ盾であった斎藤道三はその斎藤道三の息子に殺されてしまって、その息子と織田信長も対立をすることになって、かつ自分の弟が自分のことを無視して家督を継ごうとしてきたという状態である。この弟ですね、弟はですね、一緒に戦争最初して協力してくれてたんですけど、その恩賞にどうやら不満があったみたいです。信長の土地を勝手に横領してあからさまな敵対行為に出るんです。
楊:めっちゃ戦国時代。
深井:そんな中この織田信勝さんの家臣に柴田勝家というのがいる、これ有名です。後々の信長の幹部の一人だよね。だけどこの時は実は敵だった、弟の家臣だった。これ柴田勝家、そして自分の家老である林秀貞、この二人が共謀して信長を廃嫡しようとしてくるわけです。
樋口:うわ、怖い。
深井:だから自分の家臣に裏切られてる、この時点で信長は。
樋口:怖い怖い。
深井:ちょう戦国時代だよね。
樋口:怖い、これ。
深井:信勝に、弟の信勝の方を後継者に据えようという陰謀を巡らせてきて、これ22歳の時、これで戦争になる。信勝軍、弟の軍が柴田勝家1000人、そしてその林秀貞ていう信長の家臣なのに裏切ってきたやつの弟が秀貞のさらに弟、ちょっとややこしいけど700人くらいで信長の家臣が守る佐久間盛重さんていう人が守ってる砦を攻めてくるんですけど。この攻めてきたので信長がその砦に救援に向かう、自分の家臣の砦が攻められてるから、1700人くらいに。救援に向かう、救援に向かって向かうんだけど劣勢になる。劣勢になったときに信長が切れたらしくて、なんていったか残ってないけど、たぶんおるああみたいなことを言った。
樋口:おらあって。
深井:したら顔がちょう怖かったらしくて相手の敵の人たちがビビったらしい。
樋口:そんなに。
深井:で、それで流れが変わったって言われてる。本当かよ。
楊:気持ち大事ですからね。今も剣道の時にめっちゃ声出す。気持ちから相手をまず最初に勝つってのが大事。
深井:でもすごいよね、こんだけ孤立して家臣にも裏切られてる信長は戦場に向かいながらやっぱり怒声を発して味方を勇気付け敵を牽制するということができるだけの胆力をすでに持ってる。
楊:天性もあるかもしれない。天性のリーダーかもしれない。
深井:そうかもね。
楊:そういう性質を持ってる。
樋口:確かに。
深井:ここで柴田勝家は負傷してしまったし、勝家のいない柴田勢は総崩れになってしまったし、自分の家老の弟が率いてた軍があるんだけど、その軍は信長自らがその弟を殺すんです。
樋口:へえ。
深井:その後首切って、ちょうむかついたらしくてその首蹴ってますからね、この人。
樋口:へえ、行儀が悪い。
深井:行儀が悪いしね。けど実際に自分の家老の首になった弟のお兄さんである自分の家老の方は許したんです。
樋口:へえ、裏切ったのに。
深井:裏切ったけど許した。それはなんか感情の問題というよりは関係性の問題、どちらかというとその林秀貞さんというけど、その林秀貞がさらにその親戚すじを頼って許しを請うてきたのでそことの関係性を鑑みて信長も許した。だけど弟に対しては切れたのでその首実検ていって切った首を並べて見るやつがある、首切ったねって、その時に足蹴にしたと書いてある。弟も許すわけ。これ弟も許して、お母さん一緒だからお父さんもお母さんも同じ、この弟。
楊:あ、お母さんがちょっと嘆願したんだっけ。
深井:そうそう、お母さんとその弟、信勝が一緒に住んでた。一緒に住んでてお母さんがもう許してやってくれ、と信長に頼むんで、実の母が、信長からしても、許してやろうとなったん。そしたら2年後にまた謀反を起こす。起こすというか起こそうとする。その時は弟の家臣である柴田勝家が密告してくる。
樋口:へえ。
楊:仁義なき世界。
深井:仁義なき世界。で、密告してきたので信長はもう自分は病気になったと嘘をついて、長くない、死にそうだって自分のいる城に弟を呼び寄せて、ちょっと脈を測って欲しいなと話して脈を測りにきたところを自分でナイフで刺して殺した、弟を。
樋口:自分で殺ったんですか、弟を。
深井:弟を。騙して自分でナイフ刺した。その弟も殺そうとしてたから、一回許してるから。このころの信長は一回許したりしてるけど、後々別に一回許すとかしなくなっていく。そう言うことをします。
樋口:殺させないんですね、誰かに。自分でやる。
深井:だから本能寺の変なんて彼らからしたら当たり前のこと、たぶん。
楊:今いろんな本能寺の変てどうして起こしたのかっていういろいろ研究されてるけどデフォルトです。
樋口:デフォルト。
深井:裏切りとか当たり前の一つ。
樋口:じゃあ本能寺の普通なんですね、変じゃない。
深井:普通って何も示せてない。
楊:状態だけ。
樋口:別に変なことじゃない。なるほど。
深井:ちなみにお兄さんも自分に敵対行為をとってきて、腹違いのお兄さんも。それは未遂に終わったから許してるんです。
樋口:ふうん。
深井:こういうのを変遷して信長は比較的誰の力も借りずに自分の実力によって家督を相続することになる。
樋口:普通にすごい。
深井:この自分の力によって家督を相続するってのが稀有なんだよね。家臣団はこれによって誰も信長に口出しできなくなる。頭上がらなくなっていく。これで織田家ってのは比較的専制的な政治ができるようになるんです、みんな言うことを聞かないといけなくなっちゃう、何故ならば信長が自分の権力を自分で勝ち取ったから、しかも武力で。
樋口:ええと、他のところは他のところとの関係性とかで親戚とかが作ってって。
深井:とか家臣にめっちゃ手伝ってもらうとかでやってる。彼は家臣とかがばんばん裏切ってくる中で、もちろん味方の家臣とかもいるんだけど、当たり前に。そういう少数の味方の家臣と共に戦って勝ってきたから結構自分の家の中で信長に頭が上がらない人がいっぱい増えてくる。これが彼がワンマン社長的なことをすることを許していく。
楊:だから中央集権にある程度成功するんです。それが勝ち残るための一つの条件ですね、まとめられた。
樋口:うん。
深井:斎藤道三てのがこの頃になんどもいいましたけど斎藤道三が殺されるってのが、時系列が前後しているように聞こえますけど、実際はこの頃に殺されます。
樋口:なるほど。
深井:信長22歳の頃に斎藤道三が息子の斎藤義龍という人に殺されます。これなんでかというと道三が長男のことを馬鹿だと思ってたんです。弟二人の方が利発だねって尊重してた、弟の方を。そしたら弟が図に乗っていく。兄である義龍をないがしろに扱ってしかも最終的には道三が義龍を廃嫡しようとした。家督をお前に継がせるのやめるは、いうような動きをムーブをし始めた。そしたら義龍はこれ本当に外聞も悪いから仮病を使って引きこもるようになった、可哀想に。ある時道三が稲葉山城という守りの固い、守りの堅固な城を下りて違うところに行ってたときに義龍が長男である義龍が仮病を使って弟たちを誘い出した。だから信長の手法と一緒だよね、これ。
楊:流行ってた。
深井:流行ってたのかね。
樋口:やりやすい。
深井:きやすいんだろうね、病気だと。誘い出して暗殺するんです、二人とも弟を。それで稲葉山城を奪っちゃうんです。そしたら道三がめちゃくちゃびっくりする、マジで。義龍そんなことするの、みたいな。
樋口:そうね。
深井:ことになって義龍と敵対するんです。で、同盟を組んでた信長と一緒に義龍を攻めることにするんです。しかしこの攻めた時に道三が戦死しちゃうんです。これは道三も戦ってたんですけど、大きい刀と書いて太刀を振り下ろそうとしてるところを押し上げて手を下に下げないようにされて組みつかれたところを別の武者が走ってきて脛をがんと叩いてなぎ倒したところを押し倒されて首を取られた。
樋口:へえ。
深井:そして鼻を削がれたと書いてあった。まじでやばい世界だなと思った。
樋口:やばい。
深井:その記述を読んでリアルだなと思った。
樋口:リアルですね。
深井:あ、戦いって撃たれたとかじゃないんだ。そんな感じなんだ、リアルと思った。
楊:ちゃんとリアルに人を殺すんだ。刃物で。
樋口:はあ。
深井:こうやって押しつけられてるときに足払われて倒れたところを組み伏せられて首切られるとか。
樋口:鼻削がれて。
深井:鼻削ぐというのは証拠としてなんですけど。
楊:自分の戦功、恩賞をもらうためにね。
深井:義龍は一応親殺したということで出家するんですけどね。それで義龍に道三が殺されてしまったので信長も退却する。退却する時に信長がしんがりをつとめるんです。しんがりというのは退却の時に一番後ろのところ。
樋口:一番危険なところ。
深井:一番危険なんです、すごく大変なんですけど、自らつとめます。自らつとめて実際にかなり近くまで迫ってきて鉄砲とか撃たれるんですけれども、うまく逃げ果せるみたいな。こういうエピソードから信長はすごい勇気があるんだなとか、少なくとも全然ビビりではないし、さっき怒声を発して気勢を削いだみたいな話しをたんだけど、やっぱりすごい精神力を持ってる、この人は。ただ、信長だけじゃないんだけどね、みんなすごい精神力持ってる。斎藤道三もすごいし上杉謙信とか武田信玄とか毛利元就とか全員すげえ。
楊:常にアドレナリンを噴出させないとやっていけない時代。常に自分で麻薬中毒みたいな感じじゃないと。狂気だよね。
深井:狂気。普通の人たちは全員殺されちゃってるから、もう。
樋口:そうだな。
深井:そういうやばい人しか残ってない。ていう状況になってます。
樋口:そうだな、はあ。
深井:一回追い返されちゃって美濃が敵対勢力になった、同盟勢力から。この美濃を攻略するのに、これすごい大国と言われてた、当時美濃ってのは大きい国だったんだけど、食料生産量も多いし、ここを攻めて平定するのに8年間かかる、こっから、信長って。これすごい大変だったんですね。
樋口:はい。
深井:ここは後でまた出てくるんですけど、この道三の息子の義龍さんてのがけっこう強かったんだけれども、信長も何回も攻撃するんだけどなかなかはかばかしい戦果って得られない。けども信長ってラッキーな人で、今後何回もラッキーなところ出てくるんだけど、義龍が病気で急死しちゃうんです。義龍の妻や子供もその同じ病気で死んじゃったりする。一応子供残ってて、斎藤龍興という人が出てくる、似たような名前。龍興さんが14歳で後を継ぐんです。でも若すぎて弱くなる、これで斎藤家が。こっからさらに攻略に6年かかるから。やっぱよっぽど難しかったと思う、大変だったよということが言いたいわけです。これ後でまたでてきます、この人たち。
樋口:はいはい。
深井:この美濃を攻略するのと同時平行でめちゃくちゃ有名な戦い、桶狭間の戦いが起こる。
樋口:聞いたことある。
楊:ここで一気に信長が有名になる。
深井:これで家臣も、うわっ信長ってまじやばいんだってなるんです。くらい有名な戦いです。これ26歳の時に起こった。弟を制して尾張の国主、尾張国を治めている信長が今川氏という三河の方、今川氏と界を接している尾張国鳴海というところがある、今でもあるのかな鳴海という地名が。この鳴海というところで衝突し始めるんです。基本的に戦国時代ってみんな自分を守るために戦ってるという話した。守る時ってのは境界線を守りたい。だからこの境界線で戦争が起こる、当たり前だけどね、当たり前だけどそれが起こる。この時は尾張国の鳴海というところで戦争が起こり始めます。もともとお父さんの信秀の代から因縁で今川家と織田家は戦ったりしてる、和睦結んだり戦ったり色々してるけど戦ってるわけです。
楊:お父さんが、信秀が死ぬ前になんとか今川と和睦を結びたかったんです。でも和睦を結ぶ前にお父さん死んじゃったんで、それが結局たち消えになった。
樋口:なるほど。
深井:今川さんが今川義元っていうすごく有名な武将がいるんですけど、この人がこういう境界を接して軍事的緊張が高まった状態でついに尾張に侵攻しはじめるんです。自分の土地を確保するためにそういうことをやってるってことになりますけど。今川義元紹介すると、なんていうんだろうね、ゲームとかドラマだと公家の格好をしてる、この人。
楊:蹴鞠とかやってる。
樋口:へえ。
深井:あと、引眉っていって眉をおじゃる丸のように書いてるやつ、自分の本当の眉毛抜いて、毛抜いて上の方に書く、お歯黒にしてみたいなことしてるけど、実際はそういうイメージと程遠い人でめっちゃ武将系の人なんです。
樋口:へえ。
楊:猛将なんです。
深井:猛将、東海一の弓取り者と呼ばれてる人で、強いということで有名なんです、彼は。強いということで有名な人で、義元というのが自分の代で三河と呼ばれる今の愛知県の東部とかですね、尾張っていうのの一部を切り取っていって、さらに静岡県の方、今の遠江と言われるところとか、あとは駿河というところを合わせて100万石近くまで勢力を広げている。
樋口:すごいんですよね。
深井:相当すごい、江戸時代で百万石といったら大大名なんで、めっちゃ強い状態です。で東海一の弓取りと呼ばれてる強豪なんです。トップなんぼみたいな感じの強豪に信長がちょう少数兵力で戦って勝つということが起こる。
楊:しかも今川義元を討つ。
深井:討つんですよね。
樋口:へえ。
深井:はい。
樋口:うん。
深井:この今川家ってのは元々将軍とかも排出するほどの名家なんです。
楊:名家でもあるし武力も強い。お金も持ってる。
樋口:すげえ。
深井:松平家というのを従属させてる。この松平家はさっきも言ったけど徳川家康さんですね。実家ですよね。今川家の人質にもなってるんです、どちらかというとその人の人質ということで有名なんですけど、徳川家康が。同盟関係を結んでて傘下に入ってるから傘下に入ってる証として人質にとられてる、竹千代と呼ばれてた家康さんが。今川義元が公家とも関係性があったのでさっき言ったみたいに公家みたいな描かれ方してるけど本当は無骨な人。この今川軍が兵力はかなり文献によって違うけどおよそ2万前後で攻めてくる。信長ってのはようやく父親の死後一本化できずに謀反が続いていた自分の領地内をなんとかまとめ上げた頃、やっとまとめ上げた頃に今川軍が2万くらいでめっちゃ強いと言われてるやつが攻めてきたわけ。それに立ち向かわないといけない。ついに桶狭間の戦いというものがそこで起こるわけです。1560年ですね、信長が26歳の時に今川軍が尾張に侵攻してきます襲来してきます。今川軍の攻撃を受けているぞという報告が入ったら信長がいきなり敦盛の舞を舞ったと言われてます。
樋口:敦盛の舞。
楊:これは能です。能。
樋口:能。ほう。
深井:この敦盛ってのは若くして死んだ武将です。16歳くらいで亡くなった武将。
楊:源平合戦の時の話で平敦盛という15歳くらいの若武者がいる。その若武者が一騎打ちで源氏側の武将に討たれて死ぬ。
深井:将来有望だったんだけど殺されちゃって若くして死んだ人の舞を舞いながらこういうことを言います。人間50年下天の内をくらぶれば夢幻の如くなり。一度生を得て滅せぬ者のあるべきか、と歌ったと言われてる。これはどういうことかというと人間50年くらい生きる、ただ、人生てのは夢見たいなものだよね、一度生まれて死なないやつはいないんだから、もういつ死ぬかわからないし死んでもいいかって言ってる。
楊:達観してるよね。
深井:達観して言って、法螺貝を吹け武具をよこせって鎧をつけて立ったまま食事を食いながら兜をかぶって出陣したといわれてる。
樋口:はあ、決まってますね。かあ、いってます。
深井:いってます。決めてる人がいってる。
樋口:これは、人生50年という言葉は聞いたことあります。
深井:この時食べたのがお茶漬けというか湯漬けといわれる、お茶漬けじゃなくてご飯を湯で溶いたものだと言われてる。。
楊:携帯食。
深井:こうやって食いながら走ったと言われてる。この時従ったが小姓衆といいうか側近の人たちが主従6騎と言われてる、6騎しかいない。
樋口:え。
深井:この人たちで12キロを駆け抜けて戦場に駆けつけた時点では騎馬6騎と雑兵200名のみだった。相手は2万です。
楊:若干数字盛ってるかもしれない。
深井:盛ってると思う。本によって違う。この、今いったエピソードも本当かどうかわからない、けど本当だとしましょう。それ以上に史実に近い資料もないんで。
樋口:なるほど。はい。
深井:ここで信長は駆けつけまして情報収集をします。これが桶狭間山というところ。ここで今川軍というのは兵を率いて馬と兵を休めてたんです。彼らは攻めてきてその境界にある砦ってのを攻め滅ぼしてよっしゃよっしゃって言ってる。歌を歌って遊んでたらしい。この時ちなみにこの合戦に徳川家康は先陣で今川の軍の中で戦ってる。今川方について先陣きって戦ってるんです。だけど信長がいたところというのは先陣をきってる家康のところよりもさらに本陣に近い今川義元がいるところまで少数でぐわっと攻め込んでいって、気づかれない状態でその近くまで接近してる状態なんです。
樋口:おうおう。
深井:で、情報収集をしてどうやらこいつらは油断してるぞということを掴むわけです。
楊:尾張領内なんで地形を熟知してるんです。ちょっと盛り上がった丘陵をうまく利用しながら今川軍にばれないように移動することもしてたらしいし、あとは砦をいくつかすでに織田の領内に作ってた。ちょうど桶狭間山の近くに確か3つくらい砦あった、その砦をうまく活用しながら移動しながら迫っていった。
樋口:へえ。
深井:今川義元からしたら信長がいる居城であるその時清洲城という城だった、めっちゃ遠い。しかもその間にいろんな城が鳴海城とか大高城とかいろいろ自分たちの城も持ってたりするんで超絶対安全地帯にいると思ってる、自分は。戦勝の宴みたいなことをしている。そしたら近くまで信長が結果的には2000人くらい兵士が集まってるみたい、徐々に増えていって、追いついてきて。2000人くらい、でもだいぶ少ない、10分の1くらいで集まってきてた。この軍勢がいきなり攻めてくるってのが起こって、それに虚を突かれて今川義元が首とられちゃう。これはすごいことだよね。諸説ある。
樋口:すご。
深井:これが奇襲だったのか奇襲じゃなかったのかってのでまず諸説ある。
楊:正面攻撃という説もある。
深井:元々は奇襲だったと言われていた。だけど最新の説で正面攻撃だった、最新でもない、そのあとに正面攻撃だったのではないかという説が流れている。ただ正面攻撃でどうやってその兵士で勝つのというところの説明ができないので、今でも謎だと言われている。
樋口:へえ。
楊:正面攻撃したとしても兵力の差はそんなになかったんじゃないか。そういう説もある、わからない。
深井:わからないです。
楊:でも勝ったのは確か。
樋口:勝ったんですね。
楊:いきなり相手の将棋での相手の王将をとった。
樋口:すごい。
深井:ここで信長がさらに兵士に言ったことが残ってます。皆よく聞けよ、と言って、今川の兵は宵に腹ごしらえをして夜通し行軍し大高っていう地名、大高に兵糧を運び入れ、鷲津丸根に手を焼き、これも砦のことですね、心労して疲れているものどもだ。こっちは新手の兵である、というのは疲れてないよということ。そして少数の兵だからといって多数の敵を恐れるな、勝敗の運は天にあるということを知らぬか、と言って、敵がかかってきたら引け、敵が引いたら追うのだ。なんとしても敵を練り倒し追い崩す、容易いことだ。敵の武器などぶんどるな、捨てておけ、略奪なんかせずに敵の大将を一気に取りに行けということを言ってる。合戦に勝ちさえすればこの場に参加したものは家の名誉末代まで高名であるぞ、ひたすら励め、と言って攻めていって勝つ。
樋口:きええ。
楊:まあ実際歴史に残ってる。
深井:残った。
樋口:かっこいい。
深井:この時は豪雨が降ってたと言われてます。豪雨が降ってて行軍して見つからずに近くまでいって雨が上がった瞬間に攻めたと言われてます。
樋口:へえ。
深井:だから雨が上がった瞬間に大音声、雨が上がった瞬間にそれかかれかかれと言っておおっていう声が急に今川からすると聞こえて、めっちゃ動揺してたところに崩れたところにだっと来てみんな散り散りになって逃げたところに今川が300騎くらいしか残ってなくて、そこをじりじり削っていって最後首をとったと言われてる。
樋口:へえ、すごい。
深井:これが奇襲だったのか正面攻撃だったのかで説が分かれてる。
樋口:はい。
深井:いう感じですかね。
樋口:いやあ、いいですね。
深井:やっぱかっこいいよね。
樋口:かっこいいね。
楊:鮮烈な戦国デビュー。
深井:ちょっとアレクサンドロスぽい。
樋口:ちょっとあるっすね。はあ。かっこいい。
深井:かっこいいですね。ということで、このようにして桶狭間の戦いに勝った信長は信長の織田家での地位が揺るぎないものとなってきます。まさかあの今川義元を一夜にして首とるというのはものすごいことなんです。
楊:有名な戦国大名です、当時すでに地位のある。
深井:全然格上ですからね。自分よりも圧倒的な格上の大名をいきなり一夜にして殺してしまったということで。
楊:業界激震。
樋口:そうですよね。
深井:この今川義元の首を槍の上に刺してこのまま帰ってくるからね。馬に乗って槍持って、首刺したまま。うわ、勝ったんだみたいになって話題になる。織田家中で。徳川家康、松平元康さんですけど、この時は。松平元康さんもこれは今川方ではなくて織田方についた方がいいんじゃないかと思う。勢いってすごい大事。この勢いがある人につきたいとみんな思う。
楊:勢いのある人につくと自分の生存率も上がるから。生存率も上がるしキャリアアップにもつながる。
深井:これはスタートアップも一緒。人気のある会社って勢いがある会社なわけです。この勢いがある会社に入りたいとみんな思う。この時の家康も織田の方が確かに家名でいうと今川の方があれだけど、そもそも総大将である義元を倒しちゃったしこっちに付いたがいいかなと思ってこっちと同盟結ぶ。織田家と同盟結んで、この二人はそれから20年間くらいずっと同盟を続ける。これは稀有なことなんだね。
楊:そうだよね。
深井:謀反が当たり前の世の中で同盟が20年間続くってのはなかなかすさましいことなんですけど、結構ね、仲良くやっていきます、この二人はこのあと。
楊:家康もいい判断したね。
深井:家康、めっちゃすげえ人。
楊:すごいよ。
樋口:そうなんですか。
深井:いつかやります。今回ほとんど出てこないけど、秀吉と家康は信長の後またどっかでやります。あの二人をセットで。多分セットでやると思います。
樋口:聞きたい。
楊:日本の歴史の中でちょう勝ち組みですからね。
深井:はい。
樋口:そうですね。
深井:ということで信長がまさかの隣にいるちょう高名な大名とっちゃったってところから、今度は中央政界である幕府ですね、室町幕府に進出していくんです、次は。次回はその話をします。
樋口:いやあ、やっぱ戦闘シーン盛り上がりますね。
深井:発言とか残ってるといいよね。
樋口:ちょっと気持ち良かったですね。やっと信長に会えた感じがしました。
楊:そうですか。
樋口:ですね。その信長がこれからどうなっていくのかですかね。
深井:はい。
楊:はい。
樋口:ありがとうございました。