#169 膠着する東部戦線 〜追い詰められたドイツとヴィルヘルム2世の絶望〜

【今回の内容】
ロシア進軍!/ドイツのヒンデンブルク内部対立/ヴェルダンの戦い/ソンムの戦い/新兵器戦車/ヒトラーと兵士の手記/ルーマニア軍との対立と人事/不安定なヴィルヘルム2世/ヘミングウェイの手記/次回、アメリカの参戦とその理由とは

樋口:はい、ええ、前回はマヌルの戦いそして塹壕戦についてお話しをお聞きしましたけども、次はついにロシアが攻め込んでくるってことですかね。

深井:そうですね。ロシアが攻め込むまでにはドイツの予想ではけっこうな時間がかかると思ってたんですけど、少なくともその予想以上に早く進軍してきます、ロシアが。これはタンネンベルクという場所でドイツ軍とロシア軍が対峙します。これに対してはドイツ軍が一回圧勝するんだよね、ここに、この局地戦で。

樋口:すごい。

深井:ロシア軍で死傷者5万人で捕虜9万2千人の大損害を被ったのに対してドイツ軍の死傷者は1万人から1.5万人。

樋口:かなり違いますね。

深井:この勝利の問いに名を挙げたのがだれかというと、ヒンデンブルクとルーデンドルフっていう人です。

楊:どっかで聞いたことないですか。

樋口:え。

楊:ヒンデンブルク。

深井:そう、ヒンデンブルクはねヒトラーの回の時に実は出て来た人ですね。

樋口:まじですか。やばい、名前全然覚えてない。

深井:ヒトラーを首相に任命した人、これ。

樋口:ああ、はいはいはい。

深井:ヒンデンブルク大統領、あの時の。あの人の若い時、若くないんだけど、この時点であの時の少し前の時代。このあとワイマール共和国ってドイツが負けた後ワイマール共和国ってのを作る、帝国がなくなって。その時の大統領になるんです。

楊:そう。

樋口:うん。

深井:なぜその時に大統領になったかというと、彼はこの東部戦線、対ロシア戦で結構いろんな戦績を残す。

楊:英雄になる。

樋口:なるほど。

深井:西部戦線が膠着してるからなおさら東部でそういう戦いで勝ったりすると国民がわあってなる。それで英雄になるし、マスコミと国家も、ドイツ帝国もわざとその西部戦線の膠着から目を逸らす意図もあって、東部戦線の英雄としてヒンデンブルクともう一人ルーデンドルフという人を扱って宣伝していく。

樋口:国民の士気も上がるしね、それで。

深井:そうなんです。このヒンデンブルクは東部戦線で結果を残したので東部戦線を重視するようにというところを主張していく、ドイツ内部で。けれども時の参謀総長であるファルケンハインは西部戦線に重点を置きたいと思っている。ここでヒンデンブルクとファルケンハインが対立します。

樋口:あらら。

深井:ドイツ、そもそもけっこう追い込まれてるのに、シュリーフェン・プラン間違えてというか失敗して。対立し始める、内部で。

樋口:そんな場合じゃないですけどね。

深井:場合じゃないけどよくあるよね、これ。

楊:まあ追い詰められたときこそこういう対立が生まれそうな気もする。

樋口:なるほど。

深井:めちゃくちゃ仲が悪くなる、ファルケンハインとヒンデンブルクが。これにはヴィルヘルム2世もイラついたみたい。皇帝からしても仲良くしてくれやと思う。当然ルーデンドルフというヒンデンブルクとセットの人はファルケンハインともルーデンドルフもファルケンハインと仲が悪い。このころヴィルヘルム2世は鬱になってきたと言われてます。もう、シュリーフェン・プランは失敗するは西部戦線膠着してうまい具合にいかないわ、先は見えないわ、ヒンデンブルクとファルケンハインは仲悪いわ、で、鬱っぽくなって行く。

樋口:きついわな。これはきついよ。うん。

深井:だけどもね、ファルケンハインも参謀総長てのは軍人の間であんまり人気がない。人気がないんだけど、ヴィルヘルム2世が彼をかばってるというのでなんとか持ってるという状態だった。そんな中でファルケンハインの意向がさっきいったみたいに東部戦線、対ロシアではなく対フランスを重視したいという話しだったので。ここでもう一つ有名なヴェルダンの戦いってのがあります。これはヴェルダン要塞ってのがフランスにありまして、ここを突破してパリまで一気に行こうぜていう作戦です。ドイツはシュリーフェン・プランには失敗したものの東部戦線ではあんな感じで結構いい感じで勝ってたりしたんで、西側にもう一回力を入れてフランスのヴェルダン要塞を突破しようとはしてないんだけどたくさん圧力をかけて損害を出して和平交渉を結んでしまおうという考えをしてたんです。この時期はそういう勝ち方しか考えてないってことです。38cm長距離砲というすっげえでっかい砲台を作ったり、あと1200門という膨大な数の砲を準備してばんばん撃って行くわけ。フランスはフランスでけっこうそれに対してびびるっていったら言い方あれですけど、結構内部でももはや要塞放棄したほうがいいんじゃないか、そんだけ攻めれられてるからみたいな話が出てくるんだけれども、やっぱり戦おうという防御をとって戦おうというふうに行くんです。けど、けっこうここの指揮官はあんまり優秀じゃなかったみたいで、せっかく要塞があるのに外に出ていっぱい人が死んだりとかしてたみたいです。ここは評価する人によって、評価って本当に変わるんで、文献によって違うんですけど。けっこうな書物でそういう立場でした。フランスはヴェルダン要塞攻められてるんでドイツがこっちに集中してきてる、東部戦線じゃなくて西部戦線に。困る。だからイギリスとロシアにいろんなところで攻撃を仕掛けて兵力を分散させて欲しいという話をするわけです。実際にロシア軍がそれに応じて動いりして兵力を分散させることに成功したりします。

樋口:はいはい。

深井:この時にヴィルヘルム2世、皇帝ヴィルヘルム2世の息子のドイツ帝国皇太子の、また同じ名前のヴィルヘルム、皇太子ヴィルヘルムという人がいて、この人がまた作戦意図を理解してなかった。作戦意図は相手を損耗させてフランスをドイツの作戦意図ってのはフランスのヴェルダン要塞に圧力をかけ損耗させ、和平交渉を結ぶという話だった。殲滅するではない。だけど、ヴィルヘルム皇太子は殲滅させようとしたみたい、それを。

樋口:なるほど。

深井:それでまた多大なる損害がドイツ軍に出たりしたみたいです。

楊:なるほど。

樋口:なんとも言えないですね。

楊:そうだね。いいところで叩きのめして有利な条件で講和を結ぶっていう本来の作戦だったもんね。

深井:そう、この時は綺麗に勝つってのは諦めてますので。どういうふうな講和の結び方をするかってことを考えてた。

樋口:はいはいはい。

深井:これと同時並行でソンムの戦いってのが起こります。このソンムの戦いってのもフランス北部なんですけど、これはさっきほら、ヴェルダン要塞を攻撃されたフランスがイギリス、ロシアにいろいろヘルプを要請したって話しをしましたけども、イギリス軍が実際にそれで動いたわけです。イギリス軍を迎え撃つべくソンムという場所でドイツ軍が迎え撃つわけです。これもけっこう有名な戦い。これはね、歴史上一番1日で人が死んだ戦いになった。

樋口:へえ。

深井:イギリス軍がものすごい量の砲撃をまず最初にした。塹壕戦の時に喋りましたけど、まず砲撃をしてから突撃するんだって話をしたじゃないですか。この時はイギリスはかつてないほどの大規模な砲撃を一週間続けてフランス軍と一緒に200万発も撃ち込むわけです、ドイツ軍の陣地に。

樋口:200万、うわ。

深井:ドイツ軍陣地に。もう流石にドイツ軍はもうこれで破壊されただろうと、前線が。と思ってイギリス軍は進んでいったんだけど、ドイツ軍がいた、まだ。

樋口:ええ。

深井:このドイツ軍の機関銃によってイギリス軍がこの日だけ57000人死傷します。

樋口:ちょ、やばすぎるな。

深井:1日で。

楊:人形のようになぎ倒された、みたいなそういう記録が残ってます。

深井:そうそう。これは後続の軍隊とイギリスの中で、後続の軍隊と連携がちゃんと取れてなくて、軍団間で。46回も死んでるのに、同じ攻撃を繰り返してしまったらしい。

樋口:ええ、やば。

深井:さらに25000人死傷、行方不明者が増えた、そこからさらに。46回繰り返して。

樋口:ええ。

深井:だからめちゃくちゃ人が死んでるのにそれが後方に伝わらないってこと。だからみんなまた攻めていっちゃう、同じ攻撃を。

樋口:はあ。

深井:ドイツ軍からしたら何も考えずに撃ってるだけで人を殺せてしまう状態になっちゃう。

樋口:はあ。46回。

深井:そう、しかもドイツ軍もすごい損害を受けるわけです。なんでかといったらファルケンハインが絶対に後退するなといってた。ドイツ軍てそういうの、こういう言い方もあれだけどいうことを聞く、ドイツって、そういう軍隊の命令とか。

楊:統制されてる。

深井:そこ日本とすごい近いんですけど、あんまり脱走とかせんのですよ、他の国と比べて。それちゃんと聞いてめちゃくちゃ人が死ぬ、ドイツの方も。ちなみにこの時にイギリスの新兵器で戦車、タンクですよね。投入されます。

樋口:おお。

楊:そうなんですよね。あと、この時この戦いに参戦してたのがヒトラーです。

樋口:ヒトラー。

楊:ヒトラーがここの戦いにいたんです。でも幸いにして生き残って、足の怪我だけですんだ。

樋口:なるほど。

深井:ここに手記が残ってますんで。ちょっと読み上げますね。

樋口:ええ。

深井:これはね、フランス軍の手記かな、これ。

樋口:はあはあはあ。

深井:読み上げますね。

樋口:ええ。

深井:15丁ほどの機関銃に撃たれながら進む。これだけの距離というのは長い、本当に長いものだ。どんな様子だったか想像してほしい。大隊長殿はほとんど望壕からでると同時に、あれですね、塹壕の中で遠くを見るためのところですね、望むに塹壕の壕と書いて望壕から出ると同時に戦死した。中隊長殿もそうだ。鉄条網に辿りついた時に今度は小隊長殿の番だった。小隊長も死んでしまったってこと。ドイツ兵どもの望壕に辿りついた時には三十人ほどしか残ってなかった。元が何人かわからないですけども。兵力の8割て書いてあるから、このあれですね、兵力の8割を失っていた。軍曹たちは全員死ぬか負傷した。機関銃を前に突入を敢行した部隊もあり大抵はその威力の前になすすべもなかった。この窒息ガスを吸い込むと途方もない苦しみが襲います。これ窒息ガスの話ですね。毒ガスの話に移ってます、本当にもう回復できないと思ってました。毒ガスの被害を受けた兵士の手記ですね、これ。前半と後半違うかもしれない。悩まされた人もいます、こういう毒ガスとかで。

楊:そうだね。後、目の失明とかもあったし。

樋口:なるほどね。いや、悲惨ですよね。

深井:というのが起こります。

樋口:ええ、ええ、ええ。

深井:ソンムの戦いが始まるとヴェルダンの戦いで投入した兵力、ドイツの兵力も分散しますんで、そこも勢いが止まります、ヴェルダンに対しての攻勢の勢いが、そうするとヴィルヘルム2世はさらに悲観的になってきます。これはちなみに1916年くらいで戦争始まって2年くらい経ってる時。ファルケンハインは軍部でももともと支持が弱かった、しかもヒンデンブルクとルーデンドルフと対立してて、ヒンデンブルクとルーデンドルフてのは遠慮なくファルケンハインを批判してくるんです。ヴィルヘルム2世もファルケンハインに対していらいらしてくる。そんな時にルーマニアが、ルーマニアってヴィルヘルム2世の親戚なんだけど、ルーマニア王が、まさかの敵軍についちゃうんです。

樋口:ええ。

深井:この人いっつもまさかなんだけど、めちゃくちゃポジティブなんだろうね、そこは。すごく性善説に基づいて生きてますよね。

楊:あまり、そうだね。たしかに、あまりリスクを見ないかもしれない。

樋口:リスクを考えてないですね。

深井:そうなんです。ヴィルヘルム2世これに相当ショックを受けて、ルーマニア軍がそんなに影響あるかどうかわからない、実際の戦線に。心理的ショックを受けるんです、彼は、ヴィルヘルム2世が。さらにうつ状態が進んで行くみたいな状態になります。ファルケンハインを呼んで、これどうするんだ、これ、どうしていけばいいんだと問いただす。同時にヒンデンブルクも呼んで、ファルケンハインの後に。どうした方がいいか聞く。ファルケンハインはプライド高いのでヒンデンブルクも呼ばれて同じ質問されたことにすごい遺憾なんです、彼は。辞意をだす、辞意を、やめたいですってのを出す。そしたら実際にヴィルヘルム2世はそれを止めずに辞意を受け入れてしまう。

樋口:やめるんだ、いらいらしてたからってのもあるのかな。

深井:これによってファルケンハインは開戦後たった1ヶ月半で事実上解任されてて小モルトケに変わって2年間くらいドイツ軍を指揮してたんだけど、このファルケンハインも辞任します。

樋口:へえ。

深井:で、だれが参謀総長になったかといったらやっぱりヒンデンブルクね。副参謀総長みたいな人がルーデンドルフね。

樋口:はいはい。

深井:この二人が共同して指揮を責任を負うという体制に移り変わっていきます。

楊:二人は名コンビみたいなもんなんです。

深井:そうなんです。名コンビなんです。ヴィルヘルム2世もこの二人の形勢逆転に望みを託していく。実際にさっき裏切ったルーマニア、ドイツからしたら裏切ったルーマニアに勝利しちゃうんです。

樋口:おお。

深井:戦って勝ったんです、これもすごい嬉しかった、ドイツは。タンネンベルクでも勝った、ヒンデンブルクが。ちょっと名詞覚えられないかもしれないみんな。東部戦線でヒンデンブルクが勝ってきた、けっこう活躍した。そしてルーマニアにも勝った。絶望状態に置かれたかと思ったルーマニアの参戦に対しても勝った。これによってヒンデンブルクってのはもうめちゃくちゃ国民からも人気がさらに上がってドイツ各地に木製の像が置かれるレベル。次第に皇帝よりも人気を博していく。

楊:そう。

樋口:うん。

深井:これは国民国家的な、国民国家じゃなくてもこういうことは起こるんだけど、この皇帝の人気がヒンデンブルクと逆転していくっていう現象によって、のはなんていうかな。

楊:やっぱ大衆というか大衆が人って苦しい時に英雄ヒーローが欲しがるという心理かもしれない。より自分たちを苦しみから救い出してくれるヒーローに縋っちゃうことはある。

深井:そうだよね。

楊:ヒーローというよりアイドルだね、偶像。

深井:そうだね。当初ドイツ国民、ドイツって国の象徴として皇帝がいたわけだけど、その象徴はヒンデンブルクが象徴までいってないんだけど、人気ってのはヒンデンブルクの方に移っていってしまった。これによって何が起こるかというとヒンデンブルクが今度は皇帝を軽視するようになるんです。

樋口:調子に乗り出すんだ。

深井:ヒンデンブルクはかなり皇帝を尊重してる方ですけど、どっちかというとルーデンドルフが皇帝を軽視するようになる。ヒンデンブルクもちょっと軽視するようになって。ヴィルヘルム2世っていろんな人から軽視されるようになる。この人気がなくなっていって。もうヴィルヘルム2世はこの段階においては戦争に疲れ果てていて、もう和平をしたいと思ってる。最初なめてかかって戦争おこっちゃったんだけど、こんなことになると思ってなかったから、彼は。精神的にはすごく追い詰められてる状態で。会議の中で平和という言葉がでるだけで泣いてたらしい、彼は。それくらい追い詰められてる状態。

樋口:極限状態だね。

深井:極限状態。

楊:これは即心療内科だよね。

樋口:ああ。そのレベルだね。

深井:だけど実際に和平提案てのを連合軍に送るんです、ドイツが。イギリスとかフランスとかに対して。だけど拒否される。それは実際その内容がちょっと中途半端な内容だったらしくて受け入れがたいような和平交渉したみったみたいだけど、それが拒否されたことによって精神的に不安定なヴィルヘルム2世が今度は逆ぶりになって和平じゃなくて徹底的に潰すみたいになっちゃう、今度。

樋口:うわあ。

深井:精神的に不安定だからね。

樋口:はあ。

深井:この時。ていうようなことが起こってくるんですけれども、この後何が起こるかですよね。アメリカが出てくる。

樋口:きた。

深井:この追い詰められたドイツに対してアメリカがイギリス、フランス、ロシアの側で参戦する、この後。

樋口:きた。

楊:もう、隠れボスです。

樋口:くおお。

深井:でもなんでアメリカが参戦するかなんです。これをちょっと次回のテーマなんですけど、アメリカはずっとヨーロッパの戦争に干渉しないという主義を貫いてる、彼らは。

樋口:そうですね。一回も出てきてない。今回の話。

楊:モンロー主義といって。

深井:実際に干渉したくない。当時のウィルソン大統領も私たちは戦争しないよといって当選してる。けれどもアメリカは参戦することになる、なぜかってことなんです、これが。

樋口:なぜか。

深井:これを次回やりたいと思います。

樋口:まるほど。いやあ、悲惨ですね。ずっと悲惨だな戦争始まってからの話。

深井:戦争は、世界大戦は特に悲惨です。さっきいってた傭兵同士の戦争と世界大戦は全然違う。

樋口:あと、あれですね、コミュニケーションミスによって相当人が死んでるなって感じが。だから新しくできた無線とか機関銃とかもそうなんかもしれないですけど技術に人間のノウハウが追いついてないとうのもあるかなと思った。

楊:僕がそれを思ったのは、勉強しててコミュニケーションはコミュニケーションとして、そもそもその前提として信頼関係がないとコミュニケーションできなくないかなと思ってる。いまも本当国どうしでもちろん技術とかは発達してましよ、してますけど、この時の状況でドイツとたとえばロシアとかフランスとかとコミュニケーションできるかといえばできるハードルってちょう高くないですか、信頼関係がないからですね。

深井:うん。

樋口:そうか。通じると思ってないから本気でコミュニケーション取れないですね。それはそうかも。

深井:これちょっともう少しだけ手紙紹介しようかな。実はまだいっぱい読んだ。

樋口:是非。

深井:ヘミングウェイていう人がいる。

樋口:はいはい。

深井:あの人も手記書いてて。その人がいってるのは、この戦争は冗談ごとではないとみんなは言います。その通りだと思うな。地獄も同然とまでは言いませんがでもこれならいっそ地獄に放り込まれた方がいいと思ったことが8回くらいあったことは確かです。

樋口:うわあ。

深井:なんかすごい書き方だよね。8回かと。

樋口:ああ。ええ。

深井:あとはね、これもヘミングウェイだけど、グンナールダール、これ人の名前、は僕の親友の一人であのライトウエイトのフットボールのチームでは僕の隣のタックルをやってたやつです。とても陽気ないいやつでした。彼を殺したドイツの豚野郎どもに仕返しするチャンスを神様が与えてくれるといいのですが。といってます。

樋口:うわあ、怒こってますね。

深井:まあね。こうやって近しい人が殺されたりすると憎悪を生むよね。ドイツにはドイツでこう思ってる人が絶対いますからね。

楊:そう。全然歴史の本じゃないんだけど、歴史の戦争研究した人類学の本だったかな。なぜ人は戦争に行くのかってのがあって。もちろんナショナリズムとか国のためっていう概念もあるけども、聞き取り調査によってわかったのは戦友のために行くってのがけっこう多かったんだって。

樋口:ああ。はあ。

深井:なるほどね。

楊:そっちの方がよりリアルなんです、その人の個人にとっては。国という大きなものというよりも、うちの友達、うちの兄弟とかが死んでしまったから自分もなんとか彼のために戦わないといけないとうふうな人がマインドというか精神状態が多かった。

樋口:それはそうかもですね。あいつがいったのにおれもいかないとか。ありえないという感覚になるか。

深井:でもね、それは起こりうる。

樋口:起こりうる、これは。

深井:いやあ。

樋口:これはリアルですね、今のは。確かにそうだ。

深井:こういうのはね、でも本当こういう心境なんです。この当時の人たちって。

樋口:へえ、それが連鎖していくんだな。

深井:ということで次回はちょっとアメリカの参戦経緯と。あとは実はこの戦中の最中にね、ロシア革命っていって、ロシアはニコライ2世がいたんだけど、ロシア革命でニコライ2世殺されちゃう、民衆に。民衆というかボリシェヴィキに、という派閥にね。これでロシアは戦線離脱していったりします。そうとういろんなことが起こる。ここら辺の経緯について。

楊:そうだね。ロシア革命だけで1シリーズ作れるけどね。

深井:作れるし、ちょっとロシア革命はロシア革命でどっかで必ずやりたいなと思ってますけど。けっこう今回もロシア革命は出てきます。

樋口:なるほど。いやあ、けっこう壮大な話になってきましたね。

深井:はい。

樋口:ということで、今日はこんな感じですかね。

深井:はい。

樋口:ありがとうございました。

楊:ありがとうございます。

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