#162 (後編)テクノロジーの進化が戦争を変えた!?第一次世界大戦・前日譚

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【今回の内容】
腕木通信の10倍!電信の発達/ポルタ、スタージャン、モールス、今に名を残す人々の発明/電信に目をつけたロイター/電信が産んだ天気図/鉄道と電信を利用したプロイセン/無線通信/They Shall Not Grow Old/1917 命をかけた伝令/石油の登場/中東の取り合い/ダイブラー、ベンツが内燃機関で車を作る/属人性を排したアメリカの大量生産技術/ライト兄弟/ライフルの技術発達/出揃った技術/軍艦の開発競争とプロパガンダ/次回・どう国民国家意識が醸成されたか

樋口:はい、ええ、前回までは世界大戦を可能にしたテクノロジー発達前編ということだったんですけど、今回はその続きでございます。

深井:はい、電信についてもう少し、また。過去回の繰り返しになるけど、全員覚えてるわけじゃないだろうし、いうね。電信ってもともと腕木信号って覚えてますか

樋口:覚えてますよ

楊:こんなやつ。

深井:見えないから

樋口:ラジオ、ラジオ、これ。可愛かった今の動き。

深井:是非youtubeで見て欲しい。木を組み合わせてその木の曲がり方とかで伝えるっていう方法をフランスで使われてた。それは1791年くらだからちょうど本当にフランス革命の直後くらいですよね。

樋口:これはコミュニケーション史ってシリーズの中で。

深井:出てきてましたね。これは50年後くらいなのかな、1838年、モールスって人が電線を利用して信号を送るというのを考えて。これフランス当局に企画書を送るんだけども。これ電線が切断されたらどうするんだって追い返されてね、追い返されて、アメリカかなんかで最初に使われる、これが

樋口:モールス信号だよね、ツツツツーツーツー

深井:そう、モールス信号ですよ。だからようは点と線の組み合わせ。ツツツツツとツーツーのツツツツーみたいなのでアルファベットを全部置き換えてしまって。こうすると一分間で30文字送れる、これ腕木通信の10倍だと。腕木通信3文字だった、一分間で。これ電線で繋がないといけないけど電線で繋いだわけです。この基礎技術となったのはちなみにアレッサンドロ・ボルタという人が電池を発明してて、あとウィリアム・スタージャンという人が電磁石を発明してて、それで電流を流したり止めたりできるようになったかららしい。その基礎技術があってモールスがそれを使ってツツツツツーっみたいなのにして、1844年にモールスがワシントンとボルティモア間で電信回線を解説させた。これはすぐさま全米に広がっていく。

樋口:これは使いたい。

楊:アメリカはすごいね

深井:アメリカはすごい。

樋口:株式会社がすごいから。

深井:フランスがこれ断っちゃってる、また。

楊:おもしろい、性格が出る、国の

深井:面白いよね。ちなみにこの時に繰り返しになりますけど、これ何に使われたかといったら証券取引だよね。これ証券取引に目をつけた人がユダヤ系ドイツ人のポールジュリアス・ロイターさんです。これロイター通信ね。

樋口:ロイター通信。

深井:これがロイター通信。これ言ったかなおれ、コミュニケーション史。言った気もする。

楊:ちらっと。ちらっとしかいってないと思う。

深井:かな。これでロイター通信できて、証券価格を含む金融情報をどんどん各国でやり取りするようになりました。リアルタイムで、あと戦争の情報とかもこれでリアルタイムに伝えられるよになった。

楊:そうクリミア戦争。

深井:そう、クリミア戦争とかは1853年から56年くらいに起こってる戦争で、今回全然詳しく喋らなくていいから喋らないけど、ちなみにナイチンゲールとか出てきたやつ、これ。リアルタイムでロンドンに詳細が伝えられるようになった戦争。これ初めての戦争かな、多分。これによって軍事的に何が起こるかってのが面白くて、興味深くて、各地の気象情報を集めれるようになる、そうすると。

樋口:気象、天気ね。

深井:天気図が作れるようになる。天気図って何に使われるかというと航海、つまり海を渡る時と軍事行動にめちゃくちゃ使えるんです。

樋口:そりゃそうか、確かに。

深井:しかも各方面に戦闘中の軍隊がいる。今まではその戦闘に指揮官がそのまま行って、そこで指揮するしかなかったんです。だけど、電信が発明されたらそこに指揮官がいく必要がなくて、参謀本部ってのを作って、そこに情報を一気に集めて、そこに全部を統一して指揮系統が指揮ができるようになるんです。

楊:全然マネジメントの仕方が変わる。

深井:変わるんです。これ、鉄道と電信というテクノロジーの組み合わせによってこれが可能になるんです。だからまん中でずっと戦争の全状況を見ながらここに兵員を送らないといけないから送ろうということができる、これで。

樋口:なるほどね。イベント会場でインカム持ってる。

楊:わかりやすい。

深井:あの人ができる。

樋口:できるようになるってことですね。

深井:これに一番最初に目をつけたのがプロイセンです。プロイセンという国がドイツにあるよって話をしましたけど。ちなみに後々にこのプロイセンという国が中核になってドイツ帝国って国を作るんです。

樋口:はいはいはい。

深井:ドイツってすごい新しい国なんです、だから。

楊:うん、新興国だよね、列強の中では。

深井:新興国、そうそうそう

樋口:へえ、そうなんだ。

深井:日本もそうだけどね、明治時代になるまでばらばらだったわけだから。この時にプロイセンがオーストリアと戦ったときにこの参謀本部、で、指揮系統てのを一本化してボロ勝ちするんです、オーストリアに。

楊:そりゃ勝つよね。

深井:この時プロイセンは5本鉄道を持ってて、ハプスブルク、オーストリアハプスブルク帝国ってのは1本しかなかった。これで、電信も活用して思いっきり、鉄道と電信の力によってプロイセンは思いっきり勝っちゃうってことが起こります。

楊:ちなみに電信の上位バージョンも第一次世界大戦の前くらいに出てくるんです。上位バージョン、それが無線通信なんです。さっきインカムの話出てきた。だから無線通信は第一次世界大戦の前くらいに出てくるんです。

樋口:へええ。

深井:日露戦争で確か日本軍が使ってる、無線。

楊:これによって何がおこるかというとスパイ活動が活発化する。

樋口:あら。

楊:スパイ活動が活発化して1909年に実はイギリスにあるセクションができる、それが秘密活動局というセクションなんです。

深井:あれ、ジェームスボンド。

樋口:きたよきたよ、ジェームスボンド。

楊:これがのちのMI6。

深井:面白い、それ。

楊:調べました。

深井:面白いね、それ。

楊:それがもう国でこういったスパイ活動ができる。今までスパイ活動て属人的にやってた。その人が相手国に侵入したりとかしたんですけど、無線通信とか飛行機の発達、撮影技術の発達。それによってこのあたりの領域の活動がかなり一気にバージョンアップします。

深井:なるほどね。

樋口:そうか、飛行機はだって有線は無理だから。

楊:当時の一次世界大戦の時の写真を見て欲しいんですけど、驚くべき解像度ですよ。解像度こんなに高いんだって思うくらいの写真を残ってますね。

深井:今、第一次世界大戦の映像とかAIでカラー着色されてリマスターされてるから、見たらいいよ。

樋口:結構だからリアルに見れるってことですね。

深井:それで紹介したいやつある。ゼイシャルノットグロウ・オールドっていう、発音悪いかもしれないけど、ゼイシャルノットグロウ・オールドって映画がある。これ白黒の無音声動画に、世界大戦、第一次のね。音声と着色をして、再現するっていう。

樋口:それは現代の技術でってこと。

深井:技術で音声と色を付けて作って、臨場感あふれた当時のやつを見るってやつができて、見れるんで、

樋口:おお、見よう、それ。

深井:僕はU-NEXTで有料で見ましたけど。脱線するけどもう一つ1917ていう、1917ていう映画がある、これも見た方がいい。これも第一次世界大戦末期だね。

楊:映画。

樋口:ふうん。

深井:映画、これ、めっちゃ面白かった。

楊:まじで。

深井:まさかおれこの話すると思わなかったけど、1917はイギリス軍がドイツ軍と戦ってる時のイギリス軍側の話なんですけど、基本的にワンカットなんです。

楊:ああ、すごいね。

深井:一回カットあるけど、劇中に。本当はいっぱいカットしてるらしいけど、そのカットが無いように見える。ずっと撮ってるように見える。なにが起こるかというとずっと一緒にいる感覚になる。その劇中の人と。ドキュメンタリー見てる感じで映画見れます。

楊:没入間やばいんだ。

樋口:へえ。

深井:すごい映画だった。見たらいい。

樋口:面白そう。

深井:これは今アマゾンプライムとかでも見れると思います。

樋口:1917。

深井:1917という映画ですね。

樋口:みなさんも是非。

深井:1917って映画ですね。はい。ちょっと脱線しましたけど。ていう、電信の発達がありつつですね、あとは、日露戦争と世界大戦の間の10年間の間に勃興した産業というのもある。一つが石油。石油って紀元前3000年くらいの時点でメソポタミアで存在確認はされてたらしい。だけど、これが産業として使おうとなったのは1859年だから、5000年後くらい。

樋口:5000年かかってる。石油の価値に人間が気づくまでに。

深井:最初は照明用の灯油として作ってたんだって。

樋口:はいはいはい。

深井:これがなんでめちゃくちゃ掘られるようになるかっていうとですね、エンジンなんです。

樋口:エンジンね。

深井:石油ってのは、その前石炭だった。石炭を燃やして蒸気機関で鉄道を動かすとかをしてた。これを石油っていうのを採って石油を燃やして使うとどうなるかってことに誰か気づいたんだろうね。どっちが先かわかんないけど、内燃機関ってエンジンを作ったのが先なのかこっちが先なのかちょっとわからない。内燃機関が先というか、同時だと思うけど。石油無いと作れないから。石油って同じ体積だったら石炭の2倍のカロリーがあるんだって。

樋口:効率がいい。エネルギー効率が。

深井:そうそう。あと、積み込み作業が要らない。石油って。

楊:なるほどね、液体だもんね。

深井:タイタニックの映画で見たことある人多いと思うけど、エンジンを動かしてるシーンがある。これもこの本に書いてあったんだけどね、冒頭紹介した。石炭積み込んでるところある。ああいうのやらなくていい、パイプで流し込むだけ。

樋口:どばーてやればいい。

深井:そうそう、だけど今まで石炭採掘のための投資を各国めちゃくちゃやっちゃってるから石油に切り替えるってそこそこのでっかい決断なんです。

楊:今と同じだ。車と。

深井:そうそうそう。車の電気自動車にしますみたいな話と一緒で。決断としてはでかいけど、例えばイギリスのチャーチルとかが、これ第二次世界大戦でヒトラーと戦った人、この人。チャーチルこの時一次大戦の時海軍大臣で第二次世界大戦の時には首相になってる人なんだけど。この人が石炭から石油への切り替えを決断して、で、その石油の確保というのが命題になっていくわけです、各国。ここらへんからちなみに中東ってところが取り合いになるんです。それで今でもこんな感じ。今の世界でもそこは取り合いだよね。

樋口:はあはあはあ、なるほどね。うわあ、あるあるだな、これも歴史の前方互換性とうか前の技術をなかなか捨てられない。

深井:チャーチルがちょうど石油に切り替えたころの時にイランで中東最大の油田が発見されて、これをイギリスが抑えにいくという動きが起こって、その後、いろいろ、僕も大して詳しくないですけど、いろいろあるわけですね。

樋口:なるほど。

深井:ここはね。この石油というのを使って最初照明に使われてたんだけど、蒸気機関ではなくて、内燃機関ていって、シリンダー内に気化した燃料を送り込んでピストン活動をさせるていう仕組みなんです。これは蒸気機関だと水のタンクがあってそれを蒸発させて、それの蒸気でピストン運動を起こすみたな。ぼくもそんな詳しくないですけど。リスナーさんの方で僕より詳しい人めっちゃいっぱいいると思う、技術者系の。そういう風な構造の違いがある。これを使ってドイツのダイムラーという人とマイバッハって人がガソリンエンジンでドライブする。車を作る。ダイムラー。ほら。

楊:車のメーカー。

深井:そうそう

樋口:ほお。

深井:ほぼ同時期にベンツって人が自動車を走らせる。これベンツ。

樋口:おお。

深井:イギリスは内燃機関に鉄道ではみんなをリードしてたけど、内燃機関では10年みんなから遅れをとったんだって。

樋口:へえ。

深井:みんなというかドイツとフランスから。だからイギリスの車メーカー少ない。

樋口:面白い。

深井:そうだよね。フランス、プジョーとかルノーとかある。イギリスもロールス・ロイスとかあるけど、あれもともと飛行機だしね。だけどドイツとかが強いのは内燃機関への着手順みたいですよ。

樋口:スタートが遅れてたからか。

楊:そうですね。これも後で喋ろうと思ったけど、イギリスって産業革命の第1号という位置付けじゃないですか。その時はやっぱり石炭とか蒸気とかあとは鉄道とかがメインなんです。で、第二次産業革命というのが実はドイツとかで起こったんです。それってのは一歩進んだ新しい技術なんです。それで何が起こるかというとイギリスはそういった第一次産業で社会にすでに実装されたレガシー技術からの転換がものすごく難しくなった。

樋口:さっきの話だ。

楊:今と一緒。今だったらすごくITとかで進んだテクノロジーが実は一歩遅れてる中国でばんばんばんばん実装されてるけど、日本は未だにFAXとか電話がメインになっててなかなかそこから脱却できないとうい状況が当時でも起きてる。

樋口:キャッシュレス。キャッシュレスもそうですよね。

楊:そうそうそう。

深井:めちゃくちゃ面白いよね。これが当時イギリスとドイツ、フランスで起こってて、ドイツ、フランスが中国の立ち位置。

樋口:シーソーゲームになるんだな。

深井:そうです。しかもですね、しかもだよ、そこらへんの産業って職人とかが重要な立ち位置にいて、技術力てのは個人に依存してた時代なんです、まだ、なんだかんだいって。だけどアメリカはね、アメリカだけ熟練工がめっちゃ不足してる。

楊:そうそうそう、本当に。

深井:アメリカには熟練工はあまりいないんです。だから、アメリカって技術を持ってなくても作れちゃうというところの技術をすごい極めていった人たちなんです。そうすると何が起こるかというと、結果的に大量生産がだれが一番得意かというとアメリカが一番得意なんです。

樋口:はあ、人に依存しない。

深井:そうなんですよ。だから自動車一番作れた人誰かというと、アメリカが一番作れた。そのあとのイギリスを差し置いての経済成長てのも一番なのもアメリカはこういう時の彼らの後進性だよね、熟練工が不足しているという後進性が生産性を高めた結果その後の強みにつながっていく、アメリカは。

樋口:ここでもシーソーゲームここでも起こってる。なんなんだ。ようわからん。発展したがいいのかどうか。

楊:イギリスではアイルランドからの移民とかが入ってきたので結構安い労働力が確保されてたんです。だから、それであまり自動化とかそういった機械化のモチベーションがアメリカよりも低かったんです。アメリカはなかなかそういった土地も広いですし、なかなかそういう安い労働力というか外から調達できる状況ではなかったので、どんどん、機械の方に、機械でなんとかしようというモチベーションに向かったのでは無いかなと思います。

樋口:面白いね、このへん

深井:イギリスも人件費が上がっていって機械化した。

楊:そうね。

深井:アメリカは大量生産が得意だった。

樋口:なるほどね。

深井:不足してたから。なるべく属人性をさらに排して行った。イギリスよりも、そこで最終的には上にいっちゃったってところと。あとは内燃機関が発明されたことによって今度は潜水艦とかが作れるようになった。もう一つ作れるようになったのが航空機ですね。

樋口:はいはい。

深井:航空機ってのはもともと自転車店を経営してたライト兄弟。みんな知ってると思う、ライト兄弟。

樋口:飛行機ね。

深井:はい。ライト兄弟の前にもいろんな人が、

楊:やってる。

深井:飛行実験してる。ライト兄弟が初めて成功したのがそのエンジンで1903年に12秒間で37mの飛行に成功したんだって。そこから航空機ってのが出てくるわけです、ちょっとずつ。これはエンジンを小型化小型化小型化して小さくして、積んでやっと飛べるようになったという状態です。そういうことが起こります。このような技術の発達に繰り返しますけど、資本主義がくっついていきます。19世紀の半ばこの資本主義ってのを推し進めてるのはイギリスですね。イギリスは金本位制ってすごい前お金の歴史の時に多分言いましたけど決済為替変動リスクが減るやつですね。

樋口:はい。

深井:に、切り替えて資本取引が世界的にこっちの方に切り替えてやりやすくなります。これで、繰り返しになりますけど、マーケットが世界マーケットになっていったんで株式会社は頑張れば頑張るほど売れるようになっていった。ていうのがありながら、兵器の大量生産てのが始まるんです。大量生産てのもよくよく考えたらそれだけ、さっき言ったみたいに、鉄道で何百万人も動員できるようになる背景にはそもそも銃を大量生産できないとだめ。

樋口:そりゃそうだ。

深井:てことはこの時すでにこの技術も全部が歯車として揃ってる。一つでも欠けてたらできなかった。だけど、ニーズがあるからそこにキャッチアップしていく、世界が。この時銃に関しても二つの技術発展がありまして。一つがライフリングという技術です。これは銃身ていう筒の部分、銃の長い筒の部分に、内側に渦巻き状の溝を掘るんです。弾がまん丸じゃなくて椎の実型のね、弾に変えて、これが回転しながら発出される。そうすると安定するし、軌道が、射程距離が5倍になる。同時に今まで火縄銃みたいに弾が出るところからこうやって詰めてたんだけど、火薬とあれを。弾をね。後ろから後装ていう技術なんですけど、後ろで装備の装、後装って技術で手元で弾を籠めれるようになった。この二つで何ができるようになったかというと物陰から射撃ができるようになるんです。

樋口:ちょっとまって、なんでだ。

深井:ようは、今まで飛距離もないし、こうやってなんていうの、弾を込める時にでっかいアクションをとらないといけないから、

樋口:そういうことね。

深井:物陰から隠れてぱんぱん撃つってことが実はできなかった。

樋口:小さいアクションで弾を籠めれるようになった。

深井:隠れながら弾こめて遠くの敵を撃つってのがこれでできるようになるわけ。

楊:暗殺できるようになる。

深井:そう。これができないから信長とかの火縄銃の時代は三列とかで戦ってたりするわけ。

樋口:なるほど。

深井:これができるようになったからこのあと第一次世界大戦は塹壕戦ていって、隠れながら撃ったりとか、突撃もする、突撃しちゃうんだけど、そういうのも出てくる。

樋口:戦い方のレベルが上がった。

深井:そうです。このライフリングと後装の銃を大量生産だれが一番でできたかといったら、これもやっぱりアメリカだったわけですよね。

樋口:はいはいはい。

深井:これはやっぱりさっきも言いましたけど若者が多いから、アメリカって熟練工が不足してるわけ。みんな夢見る若者だらけだから、熟練したマイスターみたいなやつが少ないわけです。その人たちで量産体制ってのが逆にできちゃう。これを民間工場での生産でやっていくということが起こります。で、このライフリングの技術を活かすと今度は大砲もライフリングの技術を使って大砲が大きくなっていって、鉄の装甲艦にそれを載せれるようになっていきます。今まで横につけていたやつを戦艦大和みたいな感じで上に載せれるようになる、艦上に載せれるようになる。あとは有名なアームストロング社とかが出てくる、ここで。このアームストロング社って高杉晋作の時にも出てきたの覚えてる。

樋口:はいはいはい、アームストロング砲。

深井:上海に行った時にアームストロング社の砲台みて、衝撃走って考え方変わったやつ。

樋口:ありましたね。

深井:世界史ですよ。このアームストロング社とかも出てきて。ここら辺で兵器の自由貿易でやっていくわけです。これでだいぶ第一次世界大戦の技術は揃ってくるわけです。今までいった蒸気船であるとか装甲艦であるとか、ライフリングとか潜水艦とか航空機とか自動車であるとか、石油であるとかね、そういう技術が、参謀本部、電信の技術であるとか、鉄道とかそういうものが揃っていったことによって、これで第一次世界大戦ができるようになっちゃう。これによって大量の人間が殺せるようになった。

楊:効率的にね。

深井:効率的に大量に。今までそんなに殺そうと思っても殺せなかった、頑張って殺したかったとしても。これでびっくりするくらい人を殺せるようになっちゃった。

楊:このこういう状況は当時の時代では初めてだったから、そういう大量に人を殺せるっていうリスクを誰も想定できてなかったかもしれない。。

深井:だれもできてないと思うし、これでもう一つ皮肉なことが起こるんですけど。

樋口:はい。

深井:軍艦ていうのはね、砲弾の射程距離があるじゃないですか。あとはスピードがある。速さが。仮にある軍艦よりもある軍艦の方が射程距離もスピードも速かったら遅い方って絶対勝てないんです、もう。運転ミスらない限り。そうですよね。

樋口:もちろんそうですね。

深井:これ、伝わりますかね。ようは逃げながら撃ったら絶対負けない、射程距離が長くてスピードが速い軍艦て。これって何を意味するかというと、一番機能がいい軍艦が出てきたら今まで作った軍艦全部意味がなくなる、これで。ていうことは何が起こるかというと全部作り直さないといけない、基本的に。そうすると何が起こったかというとね、各国が軍艦を作る競争が始まるんです、これで。誰かが新しい軍艦作るともっといい軍艦出さないと全部殺されるからまた作って、また作って、また作ってってことが起こって、めちゃくちゃお金がかかるようになるんです。このお金がかかった時にどうやって予算を確保するかってのにマスメディアが使われるんです。

樋口:一人勝ち状態になりやすいんですね。

深井:そうなんです。ちょっとスペック上がっちゃうともうそれで負けちゃうことになる。弱いやつがどんだけ集まっても勝てない。これって今の戦闘機も一緒らしくて、ステルス戦闘機一機あったら普通の戦闘機ほとんど殺される、おれ詳しくないけど、聞いてるリスナーさんの方が詳しい人詳しいと思う、同じようなことがあるらしくて、この時も軍艦でそれが起こったことによって何が起こったかというと、最新鋭の軍艦を作るための競争が始まって、それはものすごくお金を使うんです。そのものすごくお金を使うから予算を確保しないといけないんで、その予算を確保するために軍部がマス・メディアを使って国民を煽るんです。

楊:コンセンサスと取るためにね。

深井:そうです。予算を得ないといけないから、国民に納得してもらうために煽るというのは具体的に何するかというと、例えばイギリスだったらドイツが脅威だぞ。と。ドイツだったらイギリスが脅威だぞ、フランスが脅威だぞということを言うわけです。この国がどんだけやばいか、どんだけ自分たちを攻めてこようとしているか。危ないかって話をして危機感を醸成する。それは間違ってはない。その通りではあるんだけれども、その危機感がお互い肥大化し続けて行った結果がやっぱり予算の拡大だったり軍艦の開発だったわけです。

樋口:この予算拡大にマス・メディアを使うってのは、ようは国民に対して納得させたかったから。ということですね。

深井:そうです。予算案を通さないといけない、政治領域の中で。

楊:民主システムになってるからね。

樋口:うんうん。

深井:なってないところもあるんだけど。

樋口:ようは国の予算とか税金とかを使うということに対して、まあそれは使ってもしょうがないかなと思わせたかったからということですね。

深井:そう言うことです。

樋口:了解しました。

深井:ちょっとこれ繰り返しになるけど、製鋼技術、鉄の技術も一気にここで上がったんだって。それで砲台が拡大、でっかくなっていって、弾も100キロ超えていく。そうすると人間が持てなくなるから、装弾するシステムのところも全部システム化されて行って、人間の手を介在されなくなっていく。

樋口:はいはいはい。

楊:すごいね。

深井:そうすると敵から弾が当たった時に装弾システムが一気に爆発しないようにそこ全部鉄で覆わないといけないみたいになっていって。そこ鉄で防御する必要とかが出てくる。そうするとそれはだいぶ近代的戦艦になってきて。これがイギリス海軍が1892年くらい、この時点で。だから戦争の20年くらい前。この時にロイヤル・ソブリンというアームストロング連装砲というのを四門持ってる船を作ったりする。さっきお金めちゃくちゃ作ってるっていってたけど、この時のイギリスの海軍の予算て日本の国家予算の3倍くらい使ってます。

樋口:ほおほお。

楊:けっこうお金集めのところでもう一つやってたのは、お金持ちに対して累進課税の税金をがんがん取れるための法律を成立させたりしてる。だからお金持ってる人からどんどん金出せよみたいな法律をいろんな国が成立させたりして、それが結局結果的にではあるけど格差を縮めるのに役に立ったっていう、そういった流れもあります。

深井:そうですね。ということで、これで技術が出揃いました。これで人がなぜ大量に殺すことができたかっていう技術的なところは終わりなんですけど。次はなぜ国民は死ぬっていうことに対して突っ込んでいけるのかってところの、説明をしていきたいなと思います。

樋口:そうですね。今までは言ったら人間の体の外の話というか。社会の話だったんですけど、今度は心の話になっていくんですかね。

深井:心、そうですね。次回の後半くらいになるかもしれないですけど、そういう国民国家意識の醸成がどうやってなされていくかって。なされていったかですね、歴史上、というのを見ていきたいですね。

樋口:すごかったな。前回と今回技術の革新ということですごいいろいろ説明聞いたんですけど。たった40分くらい、50分くらい話しただけで、何個新しい技術が発明されたんだってのがあって。なんか、で、その一個一個にさらにそれを、例えば戦艦が発達するってのの中にめちゃくちゃまた細かいネジを通す技術とか鉄を固くする技術が、もっと細分化された技術がめちゃくちゃあって、それを世界中の人類がやってるわけじゃないですか。僕ら喋るの遅延をちょっと少なくするためだけに2時間くらいかかってひぃひぃ言ってるわけじゃないですか。

楊:でも、新しい技術ってのは古い技術の組み合わせなんで、そういう樋口さんのような挙動をした先人たちがたくさんいたと思います。

深井:積み重ねですよ。

樋口:これが世界中にいってちょっとずつなにか貢献をして、最終的に全部出揃った状態になるっていう人類が一個の生き物として蠢いているイメージが。

深井:それは資本主義のいいところです。

樋口:ですよね、すごかったです、その感覚が。という感じですかね、今回までは。

深井:はい。

樋口:はい。おもしろかったです。ありがとうございます。

深井:ありがとうございます。

楊:ありがとうございます。

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