#149 ガリア戦争 〜執政官カエサル VS 英雄ウェルキンゲトリクス〜

【今回の内容】 カエサルの改革/Win-Winで勝つ/カエサルの寝技/強さの秘訣はケーススタディ/属州総督兼任/ガリア制圧事業に乗り出す/相手を舐めない/なびくポンペイウス/軍を持ったやつが一番強い/クラッスス敗北/共和制末期!ローマ混乱/英雄ウェルキンゲトリクス登場/一大決戦50000人 vs. 340000 人/再現性の差/クレメンティア/元老院最終勧告/

樋口:はいええ、前回まではカエサルがコンスルに当選したところまでをお聞きしましたけども、続きでございます。

深井:そうですね。執政官、コンスルになったカエサルなんですけど。この後の彼はすごいよね。

楊:すごい、基本的にずっと戦争してます。あんまりローマに帰ってない。十何年間ずっと戦争してる。

深井:コンスルを終わった後はずっと戦争にいってるし。戦争に行きながら中央ローマの属州から中央のローマの政治をコントロールするという謎、謎難易度の、超高難易度の謎技を使ってきます。

樋口:ほお。

深井:ここらへんからカエサルの三頭政治の時点で彼の政治力ってのは爆発してるんだけど、ここから本領発揮って感じ。

樋口:スラックとズームでずっと指示出してる感じですかね。

深井:むずいよ、本当。本社政治にスラックだけで参加するの。だからむちゃくちゃすごいですよ。という時期がきますけども。まずその執政官コンスルとしていきなり今までだれも着手してなかった改革ばんばんします。

樋口:はいはい。

深井:ここら辺からたぶん元老院はこの人本当やばいとなってると思います。まずやったのが、元老院の中での発言とか決議を翌日全部公表する。筆記して。ていうことやります。これをやるとね、平民に都合が悪い発言とか、めちゃくちゃしずらくなる。

楊:全部見える化、透明化した。

樋口:でも、いいことだ。

深井:いいこと。

楊:でも元老院にとってはやっぱり都合のよくないことで。前の回ではいいましたけど民衆にとって元老院ってすげえ権威のある組織なんです。エリート中のエリートすごい頭いい人たちが国のこといっぱい考えて決めてくれる。元老院がある案件に対してどう思うかはものすごく投票の行動にも影響されるんです。それをカエサルは全部公開する。話し合いの過程とかも。

樋口:はいはい。なるほどね、裏側を見せる。

楊:それはいやですね。

樋口:それは嫌ですね。

深井:どう転ぶか謎です。いいのか、悪いのか。

楊:プレッシャーは与えてる。

深井:そうだね、プレッシャーは与えれるし、より民衆の顔をみないといけなくなっちゃう、元老院は。もう一つはグラックス兄弟がやろうとして殺されたやつある。あれやろうとする。農地の分配を土地を持たない兵士に農地分配しようとする。成立させます、これ。

樋口:へえ、再分配。

深井:グラックス兄弟失敗しましたけど、この時の三頭政治しているカエサルたちスーパー強いので、これも通過させて行きます。あとは、もともとなんでカエサルがコンスルなのかというやつなんですけど。ポンペイウスとクラッススが裏で、裏で糸引いてるわけじゃなくて、カエサルが糸引いてるんだけど、ポンペイウスやクラッススについても有利な決定というのをカエサルがしていくよという前提で彼がなってる。ポンペイウスが部下にやってあげたいこととかもここで通してあげたし。クラッススは徴税請け合い業務ってのをやってる、彼は。属州における徴税を民間に出してる。小さい政府なんで。徴税の業務ていうのをクラッススたち、徴税業務をする人に有利なようにもっていくというのをやってるんだけど。この時のカエサルのすごいところっていうのはこの人たちにもいいんだけど、基本的にローマにもいいという状態に必ず着地させようとする。

楊:その交差点に上手く着地させるのがうまいよね。

深井:相当すごい。

楊:win-winの状態を作る。

深井:必ずwin-winで着地させてる。これによって、ローマが荒廃するみたいなことはなくて。ローマにもいいし、ポンペイウスにもクラッススにもいいですみたいにしかなってない。ていう政策をばんばん決めていって。元老院の権力はこうやって削ぐんだけど、グラックスたちみたいな荒削りな感じはなくて、ちゃんと彼らにも花を持たせてあげたりする。ここまでしかやんないんだ。だから、元老院も攻撃もちろんしたいんだけど、最終的にはこっちにもいいことしてるから気勢がそがれるというか完全なる敵にはならない。

楊:国全体にとっては正しいローマ人の政治家として国全体の公益にも貢献してるし民衆にもすごく人気なのでカエサルたちをすごくみてる。でも自分たちの議論も過程が民衆に公開されてるから、それをカエサルの人気をもったままの民衆が自分たちの議論を過程とかもある種チェックしてるから。なんだろう、はめられてる感じ。柔らかくはめられてる感じ。

樋口:そうか。

深井:柔らかくはめられてる感じだから、やばいなとは思いつつもなんかすごいやばいことバンバンしてる感じがしつつも、思いっきり攻撃もできないし。つよい、政治力が強い。

樋口:なるほどね。

深井:寝技されてる感じ。

楊:仕掛けしていくのがいい。

深井:グラックスは打撃してきてる感じなんですけど。カエサル多分寝技で関節技決められてる感じだと思います。

樋口:ゆっくり締めてきてる感じ

楊:ちなみにポンペイウスもクラッススもあまり政治センスはないです。

深井:ないね、二人とも。ビジネスセンスと戦闘のセンスはあるけど。政治センスはこの同時代ではカエサルに優るものはいない。って全員いいようにされちゃってますよね。

楊:あと、前話したスッラとかマリウスで粛清が起きた。結構そこで優秀な人材も殺されてる。

樋口:なるほど。

深井:カエサルはスッラとかに対してもあいつ政治全然わかってないと言ってる。

楊:偉そう。

樋口:傾奇者ですから。

深井:でも、できてますから。僕はこのカエサルのすごさってのがどこからきてるのかなと思った時に、彼の一つの美点というか強みって、これまさにローマ人の強みだと思うけど、過去起きたケーススタディをかなりしっかりと勉強して客観的に考察をして同じ轍を踏まないようにしてるというのがあるんじゃないかなと思います。だからグラックスの失敗、あとマリウスがやったことに関する影響、あとスッラがやったけど、スッラは元老院派にぼんとよせたけど、その後寄せたやつがカエサルとポンペイウスとクラッススもスッラが決めたこと崩していった、その後。なんで、スッラってせっかく元老院派にぼんとよせたけど崩れていった。そういうのをみていって、今まで改革的なことでやろうとした人たちが全員失敗してる。これを全部学んで、次どうすべきかを多分考えているんだと思う。

樋口:歴史に学んでる。

深井:すごく歴史に学んでる人だと思います。だから勉強もすごいしてるといってたし、すごくそこはちゃんと勉強してやってるからこその、このパフォーマンスかなという感覚はありますけどね。

樋口:だって、借金してでも本読んでたくらいですからね。

深井:そう。で、そんな、こんな感じで喋ってたらまじ終わらない。みんなにも、全員に花を持たせる状態で、とはいえ民衆派の政策をゴンゴン決めていくわけです。さらに地盤を固めるために、自分の娘のユリアをポンペイウスに嫁がせます。この時花嫁が22歳、ポンペイウスが47歳のちょう年の差結婚だったんですけど、この二人かなり相性が良かったらしくて。

楊:けっこう幸せだった。

深井:すごい幸せだったみたい。

樋口:すごい。プライベートでも繋がりが。

深井:こうやって地盤をどんどんカエサルは固めていくわけですね。で、コンスルになったら一年で任期がおわっちゃう。一年で任期が終わったら其の次は属州総督としてどっかに派遣されるわけです、基本的には。カエサルは、この属州総督次どこいくかというのはすごい大事。コンスルって、この当時のコンスルって次どこいくかって一番最初に決められてる。ここは元老院はしょうもない仕事を当て込んでた。属州任地とかじゃなくて、森林街道の整備みたいな仕事、彼にコンスルのあとそういう仕事をしてもらうように渡そうとしてたんだけど、これも三頭政治とかを駆使して法律を通して変えちゃいます。自分の任地をガリア・キサルピナという場所。いまのクロアチアとかスロベニアらへんに変えて、ここらへんにいくことによって、まえ、ほらヒスパニアにいって、そこでめちゃくちゃお金を返せるようになった。もう一回ガリアにいったらよりもう一回儲けることができるので、彼としてもめちゃくちゃ行きたいわけです。このガリア・キサルピナに街道の整備とかからまず変えさせます。この時にもう一つ、ガリア・トランサルピナという場所があるんですけど、ガリア・トランサルピナという場所の属州総督が死んじゃう。たまたま。で、カエサルはこのガリア・トランサルピナの属州総督も自分がいくよというのも法案で通させます。

樋口:二つ。

深井:二つ。なんなら、三つ目まで、この人獲得します。属州総督三つ兼任するんですこの後、カエサルって。

樋口:はいはい、は。

深井:あの手この手を使って、カエサルは属州総督三つ、しかも任期が5年、めっちゃ長い。この5年間の任期で三つの属州総督を兼任して、やります。

樋口:めちゃくちゃじゃないですか。

深井:法案を通させます。まあ三頭政治ってそういうことなんです。

楊:すげえ政治力。

樋口:外部取締役三社やってる。

深井:いやもう本当、大変な状態ですよね。で、その、後に自分たちの後任のコンスルを誰にするかというのも三頭政治で決めて行きます。当然自分たちの派閥の人たちですね。ていうのを決める。あと、護民官、この護民官も自分たちの派閥の人たちを設置させます。もう帝国だよね。

樋口:帝国ですね。

深井:一旦帝国的なものができちゃってる状態。

楊:実質的にね。

樋口:全部コントロールできる。

深井:周りの人は当然カエサルが、王政を敷くつもりなんじゃないかくらいの危ないこと考えてるんじゃないかと思い始めてるんですけど。カエサルとしてはそういうこと考えてないんじゃないかと言われていて。何考えてたからわかんない。その共和制の限界みたいなのを彼は冷静に分析をしていて。共和制の次に変わるシステムを作ろうとしてたんじゃないかと言われている。

樋口:なるほど、はいはい。

深井:わからない。でですね、さっき言った三つの属州というのが、いわゆるガリア地方なんです。ガリアなんとか、ガリアなんとかって言ってましたけど。このガリアってのは今のフランスとか、ベルギーとかそこらへんかね。あとはそこから下に下っていって、今のイタリアの付け根のほう、今の北のイタリアの方くらいまで全図めちゃくちゃ広い。この広い範囲を実際に5年間の任期で行きます。

樋口:いやあ、たいへんだ、これ。

深井:カエサルはガリアという地域に総督をして派遣されるんですけども、アルプスの北側に広がるガリア地方を主に完全制圧したい、カエサルとしては。今で言うところのフランスとかベルギーとかルクセンブルクとかオランダとかドイツとかスイスとか、めっちゃ広い。

樋口:広いですね。

深井:ようは西ヨーロッパらへん全部ってことだよね。

楊:部族も多いしね。

深井:この時代はローマからみるとめちゃくちゃ未開発の土地で、都市というのがあまりない。森林とか沼とか河川みたいなのがたくさんあります。みたいな。でも人口としてはすごい1200万人くらいいたんじゃないかと言われてます、この地域に。

楊:一応町とかはあったみたい。

深井:あったみたい。ちゃんと首都とかはあった。それぞれの部族の。部族社会なんです、ここ、ガリアの方は。部族があって、部族長がいて、この人たちが乱立してる状態で戦国時代じゃないけど。

楊:モンゴル高原みたいな感じ。

深井:そうそう。そう言うこと。大きいあれがない状態で。ローマ人からみたら野蛮なガリア人たちがいるって状態。このガリア人たちが、これまた別のゲルマン人て言う人たちがいて、このゲルマン人にぐいぐい押されてる。押されるからガリア人が押し出される形でローマを攻撃したりしてたんです。

楊:遊牧民と中国王朝みたい。

樋口:押し出されてね、あった。

深井:ローマ人としても困ってたんで、このガリアを思いっきり制圧してそういう憂いをなくしていこう、傘下に入れていくというちょう一大事業に彼は乗り出すわけです。

楊:そうです。ガリアがローマの脅威になった理由って、南下していく理由って実は色々研究があったんですけど。一つ面白い研究があって。前の回とかで話したポンペイウス、彼が軍隊を率いて東方に遠征とかするじゃないですか。それが一つガリア人たちが南下してくる理由というふうに言われることがあって。彼が東方でいろんな王国を滅ぼす、支配下に入れたりする。その王国の王国ってのは黒海、黒い海とかいて黒海沿岸の王国ってすごい栄えてて交易ネットワークをものすごくもってた。その交易ネットワークから流れている日用品とか日常必需品をガリアの人たちが買って、それで自分たちの生活を支えてた。とか、あと、ガリアの中にもいろんな商人がいるので、その交易のネットワークの中に組み込まれていて、そこで商売とか自分の生活を成り立たせたりしたんですけど、ポンペイウスがそこを攻めて、その交易のネットワークが一回破壊された。戦争が戦争を呼ぶって歴史上でもあって。戦争が一回あったところで戦乱が起きると、ドミノ倒しで周りの周囲に社会不安が起きて、そのガリア人どうし、部族同士でも略奪とか戦争とか移住とか起きてしまって、その煽りをまたローマの方がくらった。

樋口:はあ、ローマが原因で。

楊:とういのも一つの原因ですね。

樋口:へえ、そうなの。

楊:巡り巡りに巡って。

樋口:風が吹けば桶屋が儲かるみたいな。

深井:そういうガリア地方の制圧についにローマが乗り出したところをカエサルがやってるって感じですね。地中海沿岸は昔から栄えてたし、そっちの方は早めにやってたんだけど、ガリアの森林とか山がちなところってまだ未着手というかあんまりやってなかった。ここにいくんですけど、ちょう頑張る、カエサルさん。カエサルちょう頑張って、初年度でまず二戦二勝、勝ちます。

樋口:はいはいはい、勝率100パー。

深井:カエサルは戦争も強い。普通に戦争指揮がうまい。戦略もたてれるし、戦争指揮もうまいし、兵士の人心掌握もうまいんです。だから本当によくできた人なんですけど。すごくうまいんです。このガリア遠征の中で、さっきゲルマン人にガリア人が押されてるって話した。だから最終的にカエサルってガリア遠征中にゲルマン人も倒すし、その時ブリタニアといわれて今のロンドンとか、あそこらへんまで遠征する。めちゃくちゃいろんなところぐるぐるまわって遠征する。これが結局7—8年間くらいかかる。さっき任期5年っていったけど伸ばしたりして。最終的に8年間くらいかけてガリアをなんとかするってのが、この後の彼の人生でハイライトの一つですね。

楊:ローマの領土拡大を一気に進ませた一つの理由だよね。彼も戦争がすごく性に合ってた。

深井:楽しかったのかな。得意ではあっただろうね。ガリア戦記っていう出してる、本を。彼がかなり細かく1年目なにした、2年目なにしたって書いてあって。前いった一人称がカエサルはって書いてあるやつ。で、それを読んでいくとすごいよね。多分だいぶ脚色してるけど、彼は。何がすごいって僕が一番すごいと思ったのが、彼は全くガリア人をなめてないこと。

樋口:へえ

深井:ローマ人から見たら野蛮な民族であるはずのガリア人をちゃんと褒めてて、ここがすごいって書いてある。

樋口:へえ。

深井:こういうところに長けていて、こう言うところがすごいと書いてあって、すごくしっかり観察してすごく分析をして、なめずに戦ってる。これはすごいと思う。

樋口:なるほど。

深井:相手をなめないって難しい、人間にとって。

楊:しかもこっちの方が先進国だからね。

深井:そう、先進国で、なめずに戦って勝つってのはね、すばらしい。

樋口:素晴らしいですね。今、45歳とか。50、

深井:41、2くらい。

樋口:1、2くらいか。

深井:始まったやつですね。この後にというか、ガリアってのはさっきも言ったみたいに小部族の集まりなんです。みんな小部族の集まり。まとまってない。1200万人もいるんだけど、それぞれがまとまってなくてそれぞれが内紛とかしてるんで。1部族づつ戦ったりだとか、うまく離間工作とかして、がんばってカエサルは政治力も駆使しながらやってる、各部族とも連携しながら。これ、あとでまた詳しく言いますけど、ここで、なんと、ガリアの英雄がでてきちゃう。これがちょうハイライト。

楊:チンギス・カーンみたいなやつ。

深井:すげえかっこいいやつ出てくる。そいつがウェルキンゲドリクスっていう。

樋口:うわ。強そう。

楊:ラスボス。

深井:今までガリアが全くまとまらずに各個個別に行動してて、お互いの利害が全くまとまらなかったのが、カエサルがきて5—6年目くらいの時にガリアに英雄が出ちゃう。そいつの名前がウェルキンゲドリクスで、こいつが全ガリアをまとめる。今まで個別で戦ってたのが全ガリア対カエサルみたいになる。

樋口:まさにチンギス・カン。

深井:この、全ガリア対カエサルみたいなのもこのガリア戦記のハイライトですけど。その前に、しかもカエサルはこれをやりながらローマの政治中枢をずっと監視しながら干渉しないといけないんです。自分が行ってる間、ガリア遠征に行ってる間、これはこれで自分のキャリアにとても大切、これも行きたいから行ってるけど、行ってる間当然だけど、元老院派が幅をきかせていくよね。どんどん元老院派がはばをきかせていきます。それを牽制したりするのを遠隔からやらないといけない。それをやりながらウェルキンゲドリクスていう英雄が出てきて、そいつと戦うみたいなことになるというのが、この人の人生のたぶん一番面白いところです。

樋口:これは難しいですよ。

楊:かなり忙しかった。

樋口:超忙しい。

深井:途中、たぶん絶望したと思う、一回。一瞬負ける、ゲトリクスに、ウェルキンゲトリクスに。あの時ね、政治もぼろぼろになってたから、後で喋ります。順番で喋るね。まず、1年目とかすごい調子いいわけ。まだ三頭政治も効いてるし、こっちがね、準備して残していったやつらが逆に元老院派の、これも名前出すけど、小カトー、小さいカトーって書いて、カトーって何人も出てくるから、大カトーとか小カトーと分かれてる。カトーという人とかキケロという人とか、ここらへんの人たちと元老院派の人たちがいる。政治家が強い政治家が。この人たちと自分が残していった民衆派の人たちと戦わせて勝ったりしてる、1年目は。だから戦争にも勝ってるしローマ政治の方でも勝ってるってのが1年目。2年目は元老院が反撃してくる。ついに執政官のうちの一人は元老院派になってくる。ポンペイウスがどんどん消極的になっていって隠居しそうになるんです。

樋口:あらら。

深井:ポンペイウス、カエサルから気持ちがちょっとずつ離れ始める。自分が残して行ったクロディウスっていう民衆派のこっちの味方の人。ちなみにこの人は二人目の妻と不倫したやつなんだけど、だから、不倫に対する寛容さなんなんだろう。どうでもいいのかなと思うけど。この人が暴走したりして、逆にやりすぎてぶっ壊れたりする。せっかく追放してた元老院派の人が戻ってきたりして、戻ってきた元老院派がポンペイウスとカエサルの離間工作をし始めるんだよね。

樋口:へえ

楊:ポンペイウスって政治力があまりないんですよ、軍事は天才なんですけど、政治力があまりなくて。考えて欲しいんですけど、ローマの元老院の議員って、みんな弁論術のばりばりのプロなんです。そう言う人たちが寄ってたかってポンペイウスにお前こっち側についた方がいいよって手練手管で説かれたらポンペイウスも靡くのもわかる。

深井:ポンペイウスもともと元老院派だしね。

樋口:なるほど。

深井:牽制されたからカエサルと組んだけど、カエサルが遠くにいって、元老院が歩み寄ってきたからポンペイウスの心が揺れるわけです。カエサルも当然すごい察知する。やばいぞ、と。なったので、一回もう一回集まろうぜっていう。集まるんですけど、ローマでは集まれないんです。なんでかっていったら、属州総督って軍隊持ってる。軍隊持ってる人ってローマというかイタリアに入っちゃだめなんだよね。軍隊を持った状態でイタリアに入るのは違反しちゃう。

楊:反乱とみなされる。国敵と見なされる。

深井:これ境界線がルビコン川って川なんですけど、この川を超えて南に軍隊をもったままきたら反乱とみなされる、それから上にしか行ったらだめ。だからローマの首都に一回も来れない、属州総督してるあいだ。で、なんで、ルビコン川の上のところのルッカってところで対談を会談をします。鼎談をします。三者鼎談をします。

樋口:おお。

深井:この時もほぼ、ポンペイウスとクラッススとカエサルですよ。もう一回、ほぼカエサルが考えたっていうふうに言われてるんですけども。この時の翌年、会談の翌年の執政官のコンスルの選挙にはポンペイウスとクラッススどっちも立候補しなさい。

樋口:コンスルに。

深井:二人ともコンスルになったことあるんだけど。コンスルって一回なったら何年も開けないといけない。

楊:原則10年あけないといけない。

深井:なれる年になったんでしょうね。二人ともなりなさい。いうのを決めましょう。そのためにお互い連携しましょうねという話をしてるわけです。で、その翌年にどこに属州総督にいくかというのも決めてしまいます、ここで。これがポンペイウスはヒスパニア、今のスペインの方に行きなさい。クラッススはシリアの方に、シリア、パレスチナの方に行きなさいと決めて。そうするとどうなるかというと、ローマからみて、西側にポンペイウスのヒスパニアが軍隊もって存在します。北にはガリアのカエサルが軍隊もって存在します。東にはクラッススが軍隊もって存在します。三人とも組んでるのに全員軍隊もって存在してて、ローマ中枢にめちゃくちゃ圧力かけます。こういう状態が作れる。

樋口:なるほど。

楊:結局軍を持ったやつが一番強い。ルビコン川超えちゃいけないとか一応ルールで決まってるけど、実際スッラが一回超えてる。

深井:超えてる。超えてる。

樋口:そうなんですね。

樋口:この人たちが軍隊で圧力をかけるという前例を作ってしまってるから、内紛してた。あの時が本当入っちゃいけないのに軍隊もって入っちゃってるから。そういう前例作ってるから最悪入ってきてもおかしくないと元老院は判断してるわけです。

楊:結局政治力あるっていっても、結局ものを言えるのは力をもった人てことでしょうね。そこ、ちゃんとカエサルはアレンジして三人で抑えてた。

深井:これを三人ともで抑えようぜということを決めて、中央政治にめちゃくちゃ圧力をかけましょうということが決まります。ガリアの属州総督の任期もさらに伸ばす。4年間伸ばす。

樋口:のほほ。

深井:これはなんか僕、任期を伸ばすってのはすごいなと思った。帰れないてことなんで、逆にいったら、カエサルはまた帰れなくなっちゃうということなんだけど、それで伸ばしてガリアを完全制圧してから戻った方がいいというふうに判断したんだろうし。これでカエサルも4年間伸ばすと言うことを決めて。みんな同じ時に任期がきれるようにしたんです。ここで、ルッカ会談という、これを。ルッカ会談で実際に決めたことが実現していきます。この三人が組めば強い。

樋口:まあまあ。もう。

深井:ポンペイウスが取り込まれそうになってたけど、それを跳ね返してなんとかするという構図。当然ポンペイウスもクラッススもコンスルに当選します。

樋口:はい。

深井:はい。

樋口:うん。

深井:カエサルの任期も当然延長されます。そのほかの選挙、そのほかの政務官の選挙に関しても三頭派、この人たちが圧勝して行きます。これによってカエサルはガリアに専念できるようになる。これでガリア戦役4年目の年にポンペイウスとクラッススはコンスルになります。翌年に二人とも属州総督として派遣されることになる。ここでまた一つでっかい変化が起こる。クラッスス、この人は戦争が下手くそなんです。

楊:ビジネスマンなんです。

樋口:商売人。

深井:ポンペイウスもカエサルも戦争がうまいんです。二人とも強いんです、まず。普通に強い。クラッススは弱い。

樋口:弱いんだ。

深井:才能がない。

樋口:なるほど。

深井:この人はパルティアという国に攻めていった、属州総督として、ここで死んじゃう。

楊:戦死する。

樋口:あら。

深井:戦死する。

楊:一つパルティアがそもそもすげえ強い国で。クラッススも金は持ってるけど、二人と違って軍功がないから軍功が欲しかったんじゃないかと言われてる。

深井:焦った。

楊:焦ってて、じゃあこの強い国を攻めていって、一気に同じ立場に立ちたいみたいな。いったところ死んだ。

深井:クラッススの息子がカエサルのちょう優秀な部下として実は一緒にガリアに行ってた。当然名前はクラッススなんですけど。長男なんで。

樋口:ややこしい。

深井:長男同じ名前。このクラッスス息子は本当にカエサルの右腕としてめちゃくちゃガリアで活躍している戦争のうまいちょう優秀な息子をクラッスス持ってた。クラッススは自分がついに属州総督としていくので、カエサルからこの息子クラッススを戻してもらったんです。息子と一緒にこのパルティアという国に攻めていったんですけど。このパルティアに運が悪いのかどうか、また一人英雄が生まれる。面白いよね。歴史ってこうやってぽつぽつ英雄が生まれちゃってね、変なことしてくるから面白い。スレナスっていう英雄が出てくる、こいつが強かった。この強いこの人にクラッススは負けて親子共々戦死します。

樋口:あらあ。ららら。

楊:親父の首は切られて、戦利品として宮殿に贈られるという相当悲惨な終わり方をしてます。

深井:屈辱的な敗北。ローマが一番嫌いな屈辱的敗北ってのをする。

楊:ローマ軍の軍旗も奪われて。

深井:めちゃくちゃ死ぬ、人も、ローマ兵もめっちゃ減る。優秀な部下も死んだし、三頭政治のバランサーの一人であったクラッススが死んでしまった。三人はバランスとれてるけど、これでポンペイウスとカエサルになっちゃう。これでバランスが崩れていく。

樋口:あらあ。

楊:なるほどね、椅子の足が一本なくなって。

深井:この時すごく不幸なことにカエサルの娘でポンペイウスとめちゃくちゃ仲良い夫婦だったユリアも死ぬ。

楊:出産の時に死ぬ。

深井:そう、出産する時に子供も死んじゃってユリアも死んじゃう。これはポンペイウスもカエサルもすごく悲しむ。亡くなって二人を繋ぐものもなくなる。クラッススもいなくなる、ユリアもいなくなる。そして、ここで元老院派がまたポンペイウスに歩み寄る。

樋口:なるほど。チャンスですもんね。

深井:離間工作を始めるんです。

楊:なんだかんだいってポンペイウスは英雄だし、地盤、政治地盤も持ってるし、なにより民衆にもすごい人気だった。

樋口:はいはい。

深井:だからガリア戦役のガリア行ってる最中の後半というのは、また、序盤は自分が優勢だった。三頭派が優勢です。中盤で盛り返されたんだけど、さっきいったルッカ会談でもう一回決めなおしてまた三頭派が盛り返すけど、後半またむこうに押されちゃう。元老院派に押されるという状況になる。この時にウェルキンゲトリクスが出てくる。

楊:けっこうきつい状況に出てきたね。

樋口:なるほどね。

深井:踏んだり蹴ったりだと思うよ。

楊:HPがのこり少ないときにラスボスが出てきた。

深井:本当はね、すごいしんどかったと思うけど、そう言うこと書いてない、彼、全く。ずっと冷静な振りしてますけど、辛かったと思います。

樋口:いや、どうなっていくんだ。

深井:この時にローマってどういうことになってたかと言うと、めちゃくちゃ混乱してる。

樋口:そりゃそうだ。

深井:元老院派と三頭派ががちがちで争いながら、共和制末期と呼ばれるところなんだけど。もうまともに政治ができなくなっちゃった。

楊:政府が無政府状態。

深井:すぐ殺すようになっちゃった。ばちばちで殺しあってる。

楊:幕末だよね。

深井:幕末みたいになっちゃって。

樋口:なるほど。

深井:仕切れる人間が全員外に出ちゃってるから、殺し合いしちゃってて、結果的にどうなるかというと、ポンペイウスは属州総督になったけど属州に行かずに、ポンペイウスが1名限りのコンスルになる。これ、ちょう異例です。もともとローマは独裁を嫌うあまり2名のコンスルを設置するということを信条としてきたし、それをずっとやってきた。だけど、もはや、この混乱状態を収められるのはポンペイウスしかいない。本当はカエサルも治められるけど、元老院としてはカエサルなんて呼びたくないし、カエサルはガリアでゴリゴリ戦ってるんで。

楊:なんなら死んでくれ、戦死してくれ。

深井:戦死してくれと思ってる。

樋口:元老院からしたらそうでしょうね。

深井:だから、でも、無政府状態で、元老院としてはそれを抑えることができなくなった。民衆としてはもはや独裁官にポンペイウスになってほしい。非常事態だから、もう収めてほしい。だけど元老院派は独裁官は出したくないんです。ていう中で妥協策として出てきたのが、ポンペイウス1名がコンスルになってくれ。しかも属州総督と兼ねる。しかも前コンスルに就任してから十年間も開けてないのに、ていうちょう異例状態で緊急事態だからということでポンペイウスが1名コンスルになります。この時点で共和制は崩壊してますね。

樋口:ですね、

深井:こう言う風に実態が崩壊していくわけです。ポンペイウスの人気によって民衆を落ち着かせて、これでなんとかなるんだけど。このポンペイウスとカエサルが対立して行きます。

楊:もう決裂だよね。

深井:そう。

樋口:それは離間工作もある。

深井:離間工作もあるしポンペイウスも気持ちが変わっちゃう。もはやクラッススもいない、そしてユリアもいない。そしてもともと自分は元老院派、その元老院の人たちが自分を必要としてくれてる。別に民衆派ではない、彼は。

楊:カエサルについても、いやあ元老院がまじ今からカエサルをぼこぼこにしていくから元老院かなと考えたかもしれない。

樋口:なるほど。

深井:こんな時にガリアが今までばらばらだったくせにですよ、

樋口:くるよ。

深井:このローマの政情不安も逆に影響してる。彼らからしたら今こそ攻め時だと思った。思ったことによって一人小さい部族から英雄ウェルキンゲトリクスが出てくる。

樋口:きたー。

深井:この人が今まで部族をまとめられることができなかった、だれも、部族長が。でもウェルキンゲトリクスはおれの元に全員集まれっていって、めちゃめちゃ厳しいルールを作って、約束を破ったやつぶっ殺すみたいなことをして、ちょう厳しい組織を作る。この人、おれ、すごい人だと思う、ちなみに。発言とかすごい。あとでちょっといいますけどね、

樋口:気になる。

深井:統一勢力がなかったところにこの人が全ガリアをまとめることによってちょう一大勢力、圧倒的にローマ遠征軍よりも多い何十万という軍を作り上げてしまう。

樋口:何十万。

深井:何十万という、圧倒的にローマよりも多いです。

樋口:へえ。

深井:兵力は。ていうのをつくってしまう。しかも結構なんていうか信頼もされてる、ガリア人から。このガリアとカエサルは戦うことになっちゃう。

楊:いやあ、

深井:ローマぼろぼろ、ポンペイウスが一人コンスルになって、自分のローマでの立場が脅かされてるんだけれどもそっちを見ることができない、彼は、今。目の前にかつてないライバルが存在、出現してしまって、こいつがまた強いんです。ウェルキンゲトリクスに初めて敗北する。今まで負けたことなかったけど、カエサル。初めて敗北します。これにまたガリアが勢いにのっていくんです。絶対絶命の危機までいく。カエサル。

樋口:どうなるんだ。

楊:この段階でかりにカエサルがローマに戻っても元老院にぼこぼこにされるだけですからね。

樋口:ですよね。

深井:負けてるから。まだ、だって、何年もかけて各部族を恭順させていったのを、ウェルキンゲトリクスがまた反乱させてるから、今までのやつが一旦水の泡になってしかも負けてしまった。負けたことを今度は元老院が攻めてくる。お前、なに負けてるんだって。

楊:両方から攻めてるね。

樋口:そうかそうか。これは絶体絶命だ。

楊:地元と敵から両方攻められてる。

深井:ここで撤退するっていう選択肢も一応あった。ローマ人あんまりしないと思うけど。あったんだけど当然彼はしない。一回負けたんだけども、カエサルはついに一大決戦にいどむ。ウェルキンゲトリクスと。この時の兵力の差がすごい。カエサル5万。ウェルキンゲトリクスというかガリアが34万。

樋口:終わった。終わった、これ。

深井:やばいと思う。この戦争に勝つんだよね。

樋口:え、勝つんだ。6倍でしょ、7倍。

楊:7倍近いです。

深井:ちょっと細かい話すると、これはこれでガリア戦記だけでたぶん10話作れる。細かい話は今回しませんけど。

樋口:聴きたいな、これ。

深井:このウェルキンゲトリクスに勝つんだよね。

楊:一歩ずつ。

樋口:へえ。

深井:すごかったよ。ガリア戦記つまんないけど見てください。

樋口:いや、つまんない。いや、見たくなくなった。

深井:ガリア戦記で読むとあんまり面白くない。映画とかで見たら面白いのかな。

樋口:へえ。

深井:うん。なんかね、なんつうかな。カエサルは自分がどこが強くて、相手がどこが弱いかちゃんと観察して戦ってました。ウェルキンゲトリクスはそこの観察力が弱かったです。

樋口:へえ、なるほど。ファクト認識。

深井:なんで勝ったかわかってない。だから1回目勝ったんだけど、2回目その再現性を担保することが彼にはできなかった。ウェルキンゲトリクスはなんで勝ったかわかってないから。戦い方よくわかってない。カエサルはなんで負けたかわかってるから、次の戦いでは負けない戦いをする。これによって全ガリアが立ち上がったにもかかわらずそれを倒してしまうのがカエサルのすごいところですね。

樋口:すごいね。

深井:はい。で、これをガリア戦記としてまとめて出版するんです、彼は。

樋口:いやあ、

楊:出版して、これをまた民衆とか元老院がこれを見て、ちょっと政治工作としてこれをまとめた。

深井:ウェルキンゲトリクスがすごいところは、ここで負けちゃう、まさかの敗北する、彼は。そしたらみんな部族を集めて彼が言ったのは、今回は集めたけど、おれが集めた、みんなのこと。で、負けちゃった。全責任は自分にあるから、自分を生け捕りにしてカエサルに渡すか、殺してカエサルに渡すかして、あなたたちは生き延びなさいという話をする。

楊:かっこいい。

深井:ちょうかっこいいと思う。

樋口:うああ。

深井:で、実際に生け捕りにされてカエサルの前に引きずり出されます。この後凱旋式で引きずり出されて処刑されるんです。ウェルキンゲトリクス。

楊:いい敵だよね。

深井:かっこいい、普通に敵ながらかっこいい。

樋口:いやあ。なるほどね。

深井:全ガリアを集めて結集させて戦ったけど、負けて。負けたけど、誇りを保ったまま死ぬ。いい敵です。

楊:カエサルもウェルキンゲトリクスをものすごく褒めて、リスペクトして最後凱旋式で、彼も英雄になったんですからローマ最大の危機を打ち破った人ですから。凱旋式はお祭りみたいなもんで。クライマックスが敵将の処刑なんです。敵将の処刑を見てうええってみんななる。

深井:そうそう、そこで処刑されるまで6年くらいかかってる。色々あって、ポンペイウスの内戦に突入するからなかなか凱旋式ができなくて。ウェルキンゲトリクス捕らえられてから5—6年くらい、幽閉されてる。

楊:牢屋の中に。

深井:殺されるためだけに、残されてて。ていう辛い状況なんですけど。一回ガリアの各部族を恭順させたのにさらに再度反抗されたから、これに対する処罰はすごい厳しくした。けっこう容赦なく残酷に殺していったりとか。降伏した兵士の腕を全部切り落とすとかね。

樋口:うわあ。いやあ。

楊:だいたい百万人くらいカエサルは殺したと。

深井:やばい、本当かなと思うけど、やばい。

楊:百万人。三百万の敵と渡り合って百万人殺して百万人を捕虜にして、八百の街を陥落させて三百の部族を屈服させたと言われてて。

樋口:すげえ。

深井:盛ってると思いますよ。だいたい歴史で出てくるそういう史実。全部盛ってるけど。でもそれくらいすごかったってこと。

楊:あまりにも殺しすぎで、元老院からお前人道的にどうなのみたいなつめられたってのがあった。

樋口:また、議会で言われた。

深井:二度と反乱しないようにというのはあったと思います。

樋口:なるほどね。

深井:一方で、そういう二回裏切るみたいなことしてる人以外は、二回というか裏切るということしてる人以外には彼はすごく寛容なんです。カエサルは二回裏切らない限りはめちゃくちゃ優しいというか、降伏さえしてくれればちゃんと厚遇をするってのがカエサルの手法。

楊:彼のこだわりでもある。自分、本心からこの人を許してやって、自分の配下に加えようとか。一緒に仲間にいろいろあったけど頑張ろうぜっていう本心から思ってるのもあれば、それが一つの美徳、寛容性というのは、美徳を自分が発揮して周りの人がそれを見てまた自分が上がると言う計算でもやってます。

樋口:なるほど。

深井:寛容ていうのは、クレメンティアといって、名詞ついてて、クレメンティアって使う。

楊:論語の仁みたいに徳目として固有名詞になってる。

深井:そうそうそう。

樋口:言葉があるんですね、単語。

深井:ということで、まあちょう大変だったガリア遠征の最大のライバルであるウェルキンゲトリクスを倒してようやく、ようやくガリアをなんとか平定してやっとローマに目を向けるということができるようになった時に、国家の敵としてカエサルは反逆罪に問われるんです、ここで。

樋口:え。

深井:元老院から。

樋口:元老院から。

深井:これで、どうなるかっていうのが、彼の晩年のハイライト。

樋口:へえ。

深井:ポンペイウスと元老院が結んでカエサルを追放しようとしてる状態。

楊:カエサルvsポンペイウスと元老院。

樋口:へえ。だって、結構貢献したよ、ローマに。

楊:やあね。

樋口:むっちゃ貢献したよ。

深井:したけど。

楊:出る杭は、

深井:打たれるってこと。貢献したからこそです。民衆の人気やばかったんです。クラッススが負けた。みんな意気消沈してたわけ。そしたらカエサルが勝手ガリア全土をこうやって治めてくれた。すげえ、ローマすげえ、カエサルすげえってなって、みんなわーいわーいってなった。それを見た元老院とかポンペイウスは怖くなるんです。やばい、みたいな。

楊:権力がだんだんと独裁に走ってる。

深井:あいつ、今軍隊も持ってるし、このままこんな状態で帰したら、またカエサルの独壇場になっちゃう。と。

楊:自分たちの権益も削られるし。

深井:なんとかして潰さないとということで、毛を吹いて疵探すみたいな感じで、もうなんていうか彼がガリア遠征中にやったことの中で罪をわざと作っていって、それを責めて、あれね、グラックス兄弟のガイウスの時にでた緊急事態宣言みたいなのがあった。元老院最終勧告。あれをもう一回出すんです。

樋口:ええ。はあ。

楊:潰すぞ。もう本格的に潰しにくる。

深井:潰すぞ、お前。って。で、これで、それにカエサルが反抗するってことによって最終的な内戦にまた突入するってのがローマの歴史です。

樋口:また戦うんだ。もうずっと大変だ、この人。はあ。なるほど。

深井:はい、ということで次はローマの内戦に突入します。

樋口:凄まじい回でしたね、また今回も。いやあ、ずっと戦ってるカエサルですけども、今度は国に戻ってきてからどうなるかということですかね。

深井:はい。

樋口:続きは次回よろしくお願いします。

深井:はい。

楊:はい。

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