【今回の内容】
寒冷化でヤバい!
曽祖父がいい血筋
モンゴルは西遼派
お断りします!by 父
遊牧民たちの仁義なき抗争
戦場で生まれたテムジン
蒼き狼と白き牝鹿
嫁さん掠奪してきたよ
遊牧民たちのスターウォーズ
人生割とハードモード
樋口:はい、前回までは遊牧民の特徴と歴史というところでお話しをお聞きしたんですけど、今回からいよいよチンギス・カンが出てくるところからですね
深井:そうですね。さっきも言ったみたいに、戦国時代みたいな状況になってて、そこからモンゴル部にもリーダーが出てくるわけですよ。そのリーダーが出てくるのは略奪する必要性が、人口の増加と、この時ねどうやら寒くなったらしい。モンゴル高原がさらに
楊:寒冷化
深井:寒冷化が進んでったらしくて。寒くなったことによって家畜とかが大量に死んだ時があったみたいで。そういうのが発生して南下を余儀なくされていくとか、他のところに行くことを余儀なくされて行く。この時は確か西に行くことにしたんだったかな。そうすると戦争が勃発するのでリーダーが必要になって来ます。と。で、出て来たリーダーで名前が残ってるのがチンギス・カンの3代前にですね、カブル・カンていう人が誕生するんです
樋口:かっこいいな、カブル・カン
楊:曽祖父にあたるんでしたっけ
深井;そうです。これチンギス・カンの曽祖父ですね。彼によってモンゴル族が一回統一されるんです。モンゴル族自体がそもそも統一されてなかったってことだね、それまで。
樋口:なるほど
深井:統一されてないっていうか、バラバラでリーダーがいない状態だったのがリーダーが出て来たってことですね。やっぱり、これは軍事的に卓越した能力を持ってるとかね。さっき言ったみたいに戦利品を公平に分配することができて、周りの人が納得する評価を与えることができたていうのが、大きかったんだろうと思われますけど。このカブル・カンていう人がモンゴル部を統一して、金と戦い始めるわけです。
樋口:金て国ですよね
深井:てことは、さっき言ったけど、代理戦争してるわけだから。西遼と金が代理戦争してるわけでしょ。てことは、モンゴル族は西遼派だったわけです
樋口:なるほど
深井:西遼派として金と戦ってるという状態がこの時あったんじゃないかと言われている。で、ええと。金に侵入して略奪を開始するわけです。モンゴル部が。で、その強くてモンゴル部、やっぱり、金が防戦につとめるんですけど連戦連敗して、しかも首都まで行ったりする。
樋口:おお
深井:上京会寧府っていう首都なんですけど名前
樋口:かっこいいな
深井:金ももともと遊牧民なんです
楊:そうそう、遊牧民国家だよな
深井:で、ええと、金がモンゴルでその攻められてね、こういう状況になった。首都まで攻められたんで、カブル・カンに対して和睦を申し出るんですよ。毎年モンゴルに牛と羊と米と豆を贈りますんで勘弁してくださいつって。で、カブル・カンに王の称号を与えますっていうんだけど。これ金て皇帝持ってるから王ってことは臣下になるってことになっちゃう
樋口:なるほど
深井:だからめちゃくちゃよそ者だったんだけど自分の会社のめっちゃ偉い人にしてあげるから勘弁してっていったことになる
樋口:なるほど
深井:給料もちゃんとあげるよっていったんだけど、カブル・カンは断るんです。
樋口:あら
楊:なんでやったっけ
深井:なんでかはわかんないんだけど、カブル・カンは断って、西遼派だからなのかな。ちょっとわかんないんですけどね、細かいことはなにも残ってないので。学者さんが想像するのみなんですけどね。で、断ったんですけど、金困る。断られても。金が考えたのはさっきいった代理戦争加速させることだったわけ。そこで、そのモンゴル部のライバルとして擁立したのが、タタルっていうタタールとも呼ばれる。聞いたことあるんじゃないかな。
樋口:タタール
深井:タタル族という人たち。
樋口:はいはいはい
深井:このタタル族と抗争させるんですよ。タタルも強いんで、けっこうばちばちになって、それですごく金が牽制できるようになるんですよね。で、この、タタルがどんな人たちなんかっての、めっちゃ簡単に説明するね。これ、大きい氏族、六つの大きい氏族からなるすごい大きいところだったみたいで、ぐらいしかわかってないですね。
樋口:めっちゃ簡単、めっちゃ簡単に言った
深井:そんなことない、もっと色々わかってるんだけど、そんなにわかってない。今思ったけど、この人たちの細かいところ伝えても聞いてる方がしんどい気がした。
樋口:まあまあまあ。めっちゃ大きい
深井:大きい大きいよって。あとは、その、金という国と近くて、地の利もあったし交易をすごくしてたからモンゴル部よりはモンゴルよりは先進的なものをとりいれてたんじゃないかっていうふうに言われている。
楊:文化だったりとか物だったりとかですね
樋口:なるほど
深井:ていうタタルってとこと戦争になるわけです。で、今度はね、西遼側の人たちも西遼もあらゆる手段を使ってこの高原の遊牧グループに関与していくんだけど。西遼側のこのメインのその派閥の人っていうのは、派閥のモンゴル高原にいる人ってのはケレイトっていう。色々出てくるけどね。ケレイトは覚えて欲しい。多分色々、この後もいっぱい出てくる。ケレイトにグル・カンていう
樋口:はいはいはい、またカンが付いてる
深井:ま、リーダー全部カンつく
樋口:てことですね
深井:グル・カンていう人がいて、人っていうか役職の名前なんだけど、このグル・カンていうのと、西遼はグル・カンていうのを持ってる状態ね。これあとで出てくるから覚えといてって感じですね。それと金のタタルとこうなんか抗争してる感じ。そこでモンゴル部は西遼側に入っててタタルと戦ってるみたいな。
樋口:へえ
深井:この戦ってる、ばちばちで戦ってる時に生まれてるわけです、チンギス・カンが。
樋口:はあ、
深井:でまあその。タタルとばちばちに戦ってるんでカブル・カンの次のカンのアンバガイとかはタタルに殺されとるですよ
樋口:はいはい。アンバガイというのは人の名前ですね
深井:アンバガイ・カンていう人。で、そのアンバガイ・カンの次のカンがフトラ・カンていう人なんですね。このフトラ・カンの兄弟にバルタン・バートルっていう人が
樋口:ちょっといっぱい出すぎて、全部覚えれなくていい、ね
深井:覚えなくていい、覚えなくていい。でもカンが付いてる人とバートルが付いてる人って役職が違うから、それだけ覚えとったらいい。
樋口:はいはい
深井:あの、カブル・カン、アンバガイ・カン、フトラ・カン、でフトラ・カンの兄弟にバルタン・バートル。バルタン・バートルのバートルは勇敢だっていう意味です。このバルタン・バートルの息子、これがチンギス・カンのお父さん。
樋口:なるほど
深井:イェスゲイ・バートル
樋口:近づいてきたよ
深井:イェスゲイ・バートルがこれで出てくる。ということはよ、イェスゲイ・バートルという名前だってことはカンじゃないってこと
樋口:カンじゃない、勇士みたいな
深井:勇士。だからそんなに偉い人じゃない。十人くらいしか部下がいない、イェスゲイ・バートルって。その息子として生まれたチンギス・カンが世界帝国を作ってる
樋口:じゃあ、出はそんなにいい血筋ではない
深井:血筋はいい
楊:ちょいちょい、ちょっといいって感じだね
深井:血筋はカブル・カンが曽祖父だから。
樋口:そうかそうか
深井:初代カンみたいな人が曽祖父だから、血筋は悪くない
楊:悪くはない
深井:お父さんが出世してない。
樋口:そういうこと
深井:イェスゲイ・バートル
樋口:はいはいはい
深井:このイェスゲイ・バートル、牧畜貴族みたいな牧民貴族みたいなね。ところなんだけど、いくらでもいるわけなんです、同じような人たちってのは。その中の一人として
楊:なるほどね
深井:チンギス・カンが生まれる
樋口:ついに来た。
楊:あんまりアドバンテージってのはないか
深井:アドバンテージ、カンになる資格は持ってるけど、出世レースの中の最下位くらいから始まってることになる
樋口:なるほど
深井:権利は持ってるけどレースでは最下位みたいな
樋口:はいはい
深井:ゆう状態から始まったチンギス・カンですね。で、幼少時代どんな生活してたか全くわかんないです
樋口:そうなんですか
深井:全くわかりません
樋口:へえ
深井:全部伝説ではないかと言われてる。書物として残ってるよ、残ってるけどめっちゃ伝説ぽいからこれ史実じゃないですよねって言われてる。
樋口:ふうん
深井:だから、省き、ある程度省きますけど、蒼き狼とかね。呼ばれてるの聞いたことあると思う。蒼き狼ってチンギスが呼ばれてるわけじゃないんだけど、
楊:ああ、あれ
深井:その子孫だって言われてる
楊;そうそうそう。モンゴル族の一番最初の祖先は蒼き狼と白き牝鹿が交わってできた民族だっていう伝説があるんですよ
深井:しかも蒼いってのが誤訳らしくて、斑らの狼らしいです。
樋口:へえ、そこもすごいな
深井:ちょっと笑ってしまった
樋口:色々あって
深井:斑らの狼だったんだって感じ
樋口:へえ、斑らだったんだ
深井:あのほら。映画であるんだよ、蒼き狼って映画とかがモンゴルのチンギス・カンが主人公のね。あれ、だから本当は斑らの狼にしなきゃいけなかった
樋口:全然違うな。蒼であってほしかった
楊:まあ、多分その二つの部族が合体したんでしょうね。二つの部族が合併してそれぞれの神話をがっちゃんこしたっていうふうに勝手に想像してます
樋口:ありそうな
深井:そうそう
樋口:ありそうなですね
深井:で、でね。ちょっといろんな、ちょっと話が発散して申し訳ないんだけど、モンゴル族にはですね、二つのグループがあったわけです。
樋口:ほおほおほお
深井:これがね、タイチウト族、キヤト族。タイチウトは東部モンゴル部を治めてるというか遊牧してる。西部がキヤトで、チンギスはキヤト
樋口:キヤト族
深井:キヤト族出身
樋口:族
深井:モンゴル部キヤト族出身
樋口:はいはいはい
深井:これ、すごく解りづらいかもしれないけど、どっちも血統としてはいい血統で、交互にカンを出してる感じなんです。最初のカブル・カンの子孫がキヤトだったりとかしてね。して、そうやって交互にカンを出してるののキヤト、イェスゲイも当然キヤトですね。でさっき言ったみたいにタタルと抗争を繰り広げていて、チンギスの名前自体が本当はテムジンていう名前なんだけど、この人、チンギス・カンになる前は。テムジンていう名前なんだけど、このテムジンていう名前はタタル族の武将の名前らしいです
樋口:へえ
深井:どうやらモンゴル族の名前の付け方が、妊娠してるときか生まれた瞬間にあった出来事からつける決まりがあるらしくて、生まれた瞬間かなんかにお父さんのイェスゲイがタタルの武将を殺したみたい。捕虜にしたか殺したかした。そいつの名前がテムジンなんですよ
樋口:むちゃくちゃするやん。敵の名前ってこと
深井:そうなんです。捕らえて殺した敵の名前を息子につけてるんです
樋口:むちゃくちゃする
楊:自分の勲章だと思ってるんだろうね
樋口:そうか
深井:勲章なのかもしれないし、単純にそういう文化なのかもしれない。だから本当に出来事があったことをつけるっていう
樋口:ぱっと頭に浮かんだから。
深井:とか、その時にあった出来事からつけるていう
楊:今もあるよ。その、その、部族とか慣習が残ってます。子供が生まれた時にちょうどこの星が空にあったから通ってたからこの星の名前つける
深井:まあ、そういうことだと思うんだけど、テムジン・ウゲていう人から名前をね。
樋口:へえ
深井:だから出産後ですね、出産後初めて遭遇したものの名前を新生児につけるという習慣が
樋口:なるほど
深井:それでテムジンていう名前になってね。生まれた年もね、あの、ばらばらなんです書物によって。1154年から1167年までいろんな開きがあるくらい生年月日にみんな関心がないんです、遊牧民が。
樋口:なるほど
深井:記録残してないから、どうでもいいです、みたいな
楊:戸籍もないよね
樋口:戸籍とかない
深井:ちなみに、お母さんはホエルンていう人なんですけど、ホエルンは略奪されてるイェスゲイといわれている。コンギラトという族からイェスゲイが略奪してきた奥さん。
樋口:へえ
深井:ここからして常識が違うよね
樋口:すごいね。
深井:奪って来た人。しかも結婚式かなんかの日に奪ってきてるから。
樋口:へえ
深井:結婚に行くために移動している隊列からイェスゲイが奪って来たお母さんから生まれたのがテムジン、チンギス。
樋口:で、敵国の名前で、もうむちゃくちゃやん
楊:パンクだな
樋口:だから所有とか流れとかないんですね。ぽんてこう
深井:そう、で、イェスゲイがねイェスゲイもどんな人かわかってないんだけど、バートルって付いてるくらいだから勇敢だったんでしょう。で、十人くらいの部下しかいなかったのかもしれないといわれているこのイェスゲイが、自分も力をつけたいわけですね。力をつけたくてケレイトってさっきでて来た。西遼派の。ケレイトがめちゃくちゃ政治闘争に突入してたんですよ。要はだれが次のカンになるかっていうことで、グッチャグチャになってた。このグッチャグチャになってたところにイェスゲイ介入してトーリルって人をカンの位につけてあげるんです。だからここで政治介入することになってケレイトにトーリル・カンていうカンが生まれます。トーリル・カンからするとイェスゲイがいてくれたおかげで自分がカンになることができた
樋口:なるほど
深井:で、トーリル・カンはのちのちにチンギスの上司になる人です。だからあとでまた出て来ますね。トーリル・カンていう人覚えていてください。
樋口:はいはいはい
深井:ちなみに、チンギスに殺されます
樋口:ええ
深井:こんな感じでもう
樋口:むちゃくちゃや
深井:むちゃくちゃ、おれらからしたらむちゃくちゃ。
楊:彼らにしては多分精一杯生きてるんだろうな
深井:精一杯生きてる。
楊:身を守るために
深井:で、イェスゲイとしてはケレイトと団結をして自分たちの勢力強めていって、他にまた新しい名前出して恐縮だけどメルキトっていう人たちもいるんで、その人たちを牽制する意味もあった。めちゃくちゃいっぱいでてくるわけよ。キヤトじゃん。覚えてますか
樋口:おぼえてます
深井:モンゴル部には二つの大きなグループがあって、キヤトとタイチウトがいると。で、イェスゲイはキヤトだと。だけどキヤトにとってはそれはすごく歓迎すべき同盟なんだけどタイチウトにとってはどうでもよかったんです。で、どうやらここらへんからタイチウトから嫌われはじめるんですよ、イェスゲイが。これがまたのちのちチンギスに向きます。このあとすぐイェスゲイが死ぬんですけど、イェスゲイが死んだあとタイチウトに反感をかってたイェスゲイの恨みはテムジン、チンギスに向いて、これで青年期にとても苦労したんじゃないかというふうに言われている。
樋口:それ単に息子だからっていうこともある
深井;キヤトだから
樋口:キヤトだから、なるほど
深井:ていうのでしょうね
樋口:はいはいはい
深井:でまあ、ケレイトっていう国と、まあこう、あれするんだけど、ちなみにケレイトはキリスト教を信仰してる
樋口:そこにもキリスト教みたいな概念がある
深井;あるんだよね
楊:ネストリウス派だったかな、
深井:だったかな。ネストリウス派だった
樋口:ほお、意外。遊牧民にもちゃんと宗教というのが
楊:全然ありますよ。遠く伝わって来てる
深井:人種は色々混ざってる。モンゴルもトルコも。
樋口:ちょっとすごい
深井:実はそういう分け方できないってのがさっき言ったんだけど、解りやすくいうとそういうふうに混ざってるキリスト教の遊牧民。だからそういう国があるんですよ、実は
楊:ムスリムもいただろうね
深井:全く想像の埒外にいるでしょ
樋口:むずい、まじでむずい
深井:SFの世界でしょ
樋口:本当そうだわ
深井:うん。だけど父イェスゲイはですね、タタルに毒殺されたと言われてます。13歳。チンギスが13歳の時にイェスゲイが毒殺されて、そのあとチンギスは母ホエルンに育てられるんだけど、」とっても苦労したんじゃないかっていうふうに言われている
楊:そうね。殺された時とか部下とかもう全然助けてあげなかったもんね。この親
部下も散るんですよ。
樋口:散る
深井:で、キヤト族は一回ちょっとなんていうか、まとまりがなくなっちゃうんです。そうするとタイチウトが力をつけちゃう。タイチウトからするとちょっと残ってるキヤトのその血統を持ってるチンギスがテムジンが邪魔じゃないですか。自分たちがカンを奉戴するためにはこの人たちがうざいわけです。だからタイチウトととも戦わないといけないわけです、チンギス。
樋口:なるほど
深井:だから何が言いたいかっていうと、めちゃくちゃ敵がいっぱいいるわけ
樋口:そうですよね
深井:敵しかいない、ほぼ
樋口:そうですよね。
深井:はい。この幼少期から彼はスタートしてるんです
樋口:うわあ
楊:と言われている
深井:と言われている。わかんない
樋口:へえ
深井:しかも弟ばっかりでね。この人お兄さんで、弟にジョチとかねカチウンとかね、テムゲとかね、そういうベルグテイとかね。名前がすごいんだけどさ。長男としてその人たちも世話もしたんじゃないかと言われている
樋口:くいい、なるほど
深井:そう。
樋口:ちょっと、これ同じ地球上ですよね、起こってるの
楊:そうですそうです
樋口:ちょっと、まず言葉が違うって所から
深井;名前が覚えずらいよね
樋口:そう、なんかもう、けっこう本当に違う星で起きてることじゃないかっていうくらい
深井:このまんまスターウォーズとかでもおかしくない
樋口:本当本当、まじでスターウォーズ見てる感覚ですね
深井:そうですね。
樋口:はい
楊:逆にそれ、今までぼくらが勉強してきた歴史の中で遊牧民のことたぶん全く勉強したことがないという証拠だと思います、僕もそうですし
深井:そういうことだと思います。馴染みがないってことはそういうことを教えてもらえてないってことです
楊:欠落してる彼らの歴史が
深井:そうそう。もう一回だけ整理しましょうか
樋口:はい
深井:あの、まず金と西遼がモンゴル高原で代理戦争を繰り広げていますと。このモンゴル高原にはモンゴルっていう人たちがいるし、このモンゴルにはタイチウトとキヤトが中にいる
樋口:中にいるんですよね
深井:はい。で、モンゴルと同列の他の部族にいるのが、ええと、ケレイト、コンギラト、メルキト、あと出してないけどナイマン、こういう人たちが群雄割拠していて、このナイマン、メルキト、ケレイト、モンゴル、コンギラト、あとタタルだ。タタルを金と西遼がどちらとも自分のサイドにどっちかにつけて、戦ってるっていう状態。ちなみに今名前を出した中で金派閥なのはタタルだけ。だからあとは全部西遼派
樋口:ふうん、そうなんですね。
深井:うん
樋口:なるほど
深井:という、こういう状況で、でモンゴルの中でタイチウトとキヤトのキヤトとして生まれたチンギスはイェスゲイの代からタイチウトから嫌われていて、
樋口:はい
深井:ええと、ハードモードからスタートする
樋口:なるほど、で、ケレイトとかともあれなんですね
深井:ケレイトは一応恩を売ってる状態
樋口:そうかそうか
深井:イェスゲイがケレイトに恩を売ってる状態
樋口:そうかそうか
深井:そこがあとで緒になりますから、この人がこの状況を脱するための、チンギスが。ケレイトに売った恩が
樋口:なるほど。いやあ、まあ複雑ですけど、まあまあまあ
深井:状況としては理解できるのかな
樋口:状況としては理解できる。ちょっと一個だけわかんないのが、ええと、その。西遼と金はどういうふうにその部族たちを自分側につけて、部族たちは何のためにその金や西遼のために戦ってたのかっていうのは
深井:一番は交易でしょうね
楊:そう、物資でしょうね
樋口:メリットがあったんですね、そこに
深井:物資です。
樋口:はあはあ
深井;物資の特権みたいなの与えたりとかしてる
樋口:なるほどなるほど。そこにメリットがあるから
深井:し
樋口:代理戦争に参加する
深井:例えばタタルとかは金に近いところにいるんです。まず。タタルは最初に金と交易ができるよね。そしたら自分たちが交易したら、さきにいるモンゴルとかコンギラトとかも交易ができるわけ、タタルが。それ、中間マージンとれる。そういうことも彼らの収入に繋がってたりするわけ
樋口:ちゃんとしっかり利害関係があったってこと
深井:利害関係があります
樋口:なるほどね
深井:この、利害関係が複雑すぎて統一ができなかった
樋口:なるほど、そうかそうか
深井:それをさらに意図的に統一させないようにしてたんです。それを統一するんです
樋口:うわお。
楊:これはすごいね。
樋口:いやいや、ちょっと、果てしないっていうことがわかりました
深井:果てしないでしょ。ここからの世界帝国までの距離はすごいでしょ
樋口:果てしないということがわかった。はあ
深井:それはわかってくれたかなと思うんで。じゃあ次回はこの次の回に青年時代、ここ伝説しかってない時代なんだけど、青年時代から話をします
樋口:はい、わかりました。いやあ、ありがとうございまいた。
深井:ありがとうございます
樋口:ありがとうございます。