#24 キングダムSP 秦の始皇帝 ― 不老不死を求めたわけ

【ポイント】
①始皇帝が不老不死を求めたのは、自分がなくては国が滅んでしまうという未来への凄まじい不安に囚われていたのかもしれない
②秦に攻め滅ぼされ、わけがわからないまま物凄く厳しい法律を敷かれてしまった他国民の不平不満というリアルもある
③秦の残したハードとソフトの遺産を上手く継承した漢帝国は、その後400年も続く史上空前の大帝国に発展した


樋口:これまでキングダムの時代背景、そして始皇帝という人間そのものについて、色々と教えてもらいましたけども、前回終わりにチラッと話題に出ましたけど、


不老不死を始皇帝が求めてたっていう話はなんかあるって聞いたんですけど…


深井:そうですね。


結構面白くて、徐福伝説っていうのがあるんですけど、


樋口:SFすか?


深井:SFです。


樋口:SFの世界ですよね。


深井:SFの世界ですね。


始皇帝が不老不死になりたいと思ったんですよ。


人臣っていうか、世の中でできる最高潮に達してるわけですよね。


樋口:ですよ。


深井:皇帝になるって。


その時点で中国の歴史は千何百年間あるんですけど、始皇帝の時点で、


その千何百年間誰もがなし得なかった。


統一ということをやってるわけだから、王様自分しかいないわけですよ。


初めてだったんですよ。


王様が自分しかいないっていうところまで極めた時に次何しよう?ってなって。


樋口:やりたいことないっすよね。


深井:もう次何しようってなった時にですね、


ホントは異民族とかを攻めてたりしてるんですけど、やっぱり不老不死になりたいと思ったんですよ。


始皇帝が。


色んな胡散臭い人達に不老不死のやり方を探させるんですよ。


仙人みたいな。


方士っていうんですけど、そういう人達を、


方角の方に士業の士で方士っていう人達に多額のお金を渡して不老不死の方法を探りなさいと。


樋口:へ〜、火の鳥の世界みたい。


深井:探らせていってですね。


誰一人、当たり前だけど誰一人それを持って帰らないっていう。


持ち逃げされまくるっていうね。


情けないことをやっているんですね。


一見情けないことをしてるんですよ。


伝説によるとそれで、不老不死の薬だよとかいって、水銀飲まされたりとかしてるらしいんですよ。


だから死んだんじゃねえか?とか言われてるんですけどね。


樋口:歳は結構いってるんですか?その時点で。


深井:いってますね40、50代じゃない?


40代くらいの時に統一してるはず、50代くらいで死んでるはずなんで。


ちょっと定かじゃないんで記憶が、それくらいだったはずです。


樋口:体の衰えは明らかに感じて、死を意識したから。


深井:統一してだから、10年くらい前後で始皇帝は死んでしまうんですよ。


諸国巡業してるんですけどこの人は、色んなところに行ってオレは皇帝だ!っていうのを見せて回ってるんですけど、


見せて回ってる最中にですね、いきなり急死しますこの人。


樋口:ええ!?


深井:始皇帝が。


漫画からすると悲しいけど。


政がそういう風に死んじゃうんですね。


死ぬ前に不老不死の話をすると、不老不死のやつを探させまくって、


一説によるとこれはオカルト伝説レベルですけど、徐福って人がいて、


樋口:徐福。


深井:徐福っていう人に薬を探させていた時に、徐福が日本に来たらしいんですよ。


樋口:ジョブズが日本に来たみたいな。


(笑)


ヤンヤン:上手いこと言う。


(笑)


樋口:マジでどうでもいいこと言ってすみません。


深井:ホントにどうでもよかった。


(笑)


深井:それで来て探したけど、見つからんでそのまま定住したんじゃないか?みたいなことが言われてる。


日本に。


その時ね、子どもを、中国の子どもを3000人くらい連れてきたらしいんですよ。


樋口:3000人。


深井:なんか知らんけど。


子どもと一緒に探しに来たらしくて、童女と童男て言うんですかね。


男の子と女の子を3000人連れてきて、そのまま定住したんじゃないかって言われてる日本に。


樋口:じゃ子孫が残ってる可能性が?


深井:可能性があるって言われてる。


樋口:へ〜。


ヤンヤン:神社とかもね。


三重とかにありますよ、徐福神社とか。


樋口:へ〜。


深井:カルトですよ、これは。


その時、色んな技術伝えたんじゃないかとかねっていうことも言われてるんですけど、


そんな感じで不老不死をね。


一般的な解釈としては権力が上がりすぎて、次は不老不死になりたいと思ったんじゃないかみたいな。


私利私欲でそう思ったんじゃないか。


みたいなこと言われてるんだけど、、


僕はですね、彼の人生を見てすごく思ったのが、たぶんですよ、想像なんだけど、


自分じゃないとこの国回せないことが分かってたんじゃないかなと。


樋口:あ〜。


深井:だってめっちゃ属人的に国まわしてるわけじゃないですか。


毎日30kgの書物、自分で捌かなきゃって思ってるわけでしょ。


オレ死んだらどうする?ってたぶん思ったんですよ。


死んだらこの帝国やばいから、でも僕が不老不死だったらずっと続くじゃんって思った、たぶん。


逆にいうと不老不死になって、ずっと仕事したかったんですよこの人。


遊ぶとか楽して生きるとかじゃなくて。


樋口:なるほどな〜。


深井:じゃないかなって思う。


樋口:国のこと考えてた。


深井:国というか、やっぱり皇帝としての自負があったんでしょうね。


オレほどすごい人間はもう出てこんのじゃないかと。


息子たち見とってもオレには達しないんじゃない、みたいな感じだったでしょうね。


僕がやったほうがいいよねってなって。


それで不老不死を求めたっていう面はやっぱりあるんじゃないかなと思うんですけどね。


でも残念ながら、全然不老不死にならずに普通に死んでしまってですね、


その後ぐっちゃぐっちゃになるんですよ秦て。


息子が二人いるんですよね、二人のうち長男が即位するはずだったんだけど、


側近である、その当時趙高と李斯っていう人が側近でいて、


これもうすでにキングダムで出てきてます。


趙高も出てきたんでチェックしてみてほしい。


まだチラッとしか出てきてないけど、あの人超キーパーソンなんですよ。


樋口:へ〜。趙高っていうのは秦の?


深井:秦の宦官。


樋口:宦官。


深井:宦官で趙高っていう人がいるんですけど、宦官て去勢された役人のことですね

役人じゃないね、虚勢された皇帝直属の奴隷のことなんですけど、


この宦官がめちゃくちゃかき乱すんですよ秦を。


自分のね、好きなようにしちゃう。


晩年の始皇帝の時点でそうだったんだけど、晩年の始皇帝はですね、


胡散臭い不老不死の仙人たちにですね、あなたの居場所が分からないようにしないと


不老不死になれないみたいなこと言われて、誰にも居場所を言わないみたいな訳わかんないことをしてるんですよ。


(笑)


深井:じゃあオレ居場所言わんどこ!みたいになって。


オレの居場所を言ったやつは殺すみたいな命令を出して、


誰も始皇帝がどこにおるか分かんないんですよね。


だけど伝達係が必要じゃないですか。


伝達係を趙高っていう宦官がやってて、でも誰も趙高以外が直接秦の始皇帝と喋らないわけだから、趙高好きなこと言えるじゃないですか。


樋口:そりゃそうだ。


深井:こうやって始皇帝言ってたよって言ったら、全部始皇帝の言葉になるでしょ?


樋口:そりゃそうだ。


深井:これでぐっちゃぐちゃになるんですよ。


樋口:占い師。変な占い師。


深井:もうぐっちゃぐちゃになって、優秀な人みんな殺されてみたいになって。


これでね、今出てるキングダムの有名なキャラクターもこの人に殺されます。


樋口:うわ〜。


ヤンヤン:蒙恬とかね。


深井:蒙恬、蒙恬。


蒙恬が自殺させられるかな確か。


自殺させられてるはず。


樋口:へ〜。


深井:これが悲しいんですけど、せっかく作ったシステムも素晴らしい国が、最後胡散臭い感じで死ぬっていう…


樋口:マジで謎の指示を。


(笑)


樋口:死んだ直接的な理由って…


深井:病死です。


樋口:病気!?


深井:死んだっていうのは、始皇帝が死んだ理由ですよね?


病気です。


樋口:これもなんか怪しいですね。


深井:暗殺されたかもしれんし、変な毒飲ませられてる可能性十分あると思いますよ。


それで死んじゃって、死んだ時に趙高と李斯。


さっきキーパーソンになるよって言ってた法家の李斯が、長男じゃなくて次男の方をね、


立てるんですよ。


勝手にですよ。


勝手に次男が王様になって、次男がまた全然ダメな人だったんですよね。


それでもうずーっとダメになっていって、最終的に農民反乱で滅びるんです。


樋口:ふ〜ん。


深井:農民がね、反乱を起こすんですよ。


悲哀に満ちてるんですけど、秦の始皇帝がね、帝国運営のためにインフラ作ったって言ったじゃないですか。


あのインフラはね、作るのはいいんだけど、民衆の負担半端なかったんですよ。


深井:そりゃそうですよね。


だって万里の長城作るの相当しんどいし、運河作るの相当しんどいし、あれだけ広大な土地に高速道路作ってるんだから、誰がそれをそれやっとるんかって話になるじゃないですか。


全部農民が導入されてて、70万人とかいうレベルで動員されてるんですよ。


なんなら70万人とか当時の日本の人口と同じくらいだよたぶん。


それくらいの大量の人間を工事だけに充ててやっていって。


しかもルールが、商鞅が作ったルールがね、めちゃくちゃ厳密だから。


樋口:まだ(ルールが)生きてるんですね。


深井:遅刻したら死刑なんですよ。


樋口:商鞅ここでまだ生きてんすね。


深井:まだ生きてる。


それをね、秦の時代で、秦の国内に拡げてる時はまだ良かったんだけど、


他の国はさ、滅ぼされた上に訳わからんめちゃくちゃ厳しい法律を適用されてることになるじゃないですか。


秦のルールで統治されてるから。


樋口:そりゃそうだ。


深井:なにこれ!?ってなってるんですよみんな。


ヤンヤン:アレルギー反応起こりますよね。


樋口:そりゃそうよ。


深井:ムカつくわけですよ。


滅ぼされとる上に窮屈になって、


なにこれ!?ってなってて、それで工事に動員されて工事に。


陳勝・呉広の乱で滅びるんですけど、陳勝と呉広という人がいるんですよ、農民で。


この人たちが、ここに集まって工事しなさいっていって、めっちゃ遠いところに動員されるんですよ。


歩いていくんですよそこに、歩いていく途中にね、大雨が降るんですよ。


大雨が降って、洪水というか、渡れなくなって川が。


それでね、このままいったらどんだけ頑張っても間に合わない期日にってなった。


遅刻したら死刑なんで、行ったら殺されるわけじゃないですか。


行っても殺されるし。


樋口:天候のせいでもダメなんですね。


深井:戻っても殺されるんですよ。


したらどうせ殺されるから、反乱起こそう!ってなるんですよ。


それで反乱を起こしたら、同じこと考えてた人がたくさんいて、オレも!オレも!っていって、みんなで反乱を起こしてきた人達の中に、


次の漢帝国を作る、劉邦と項羽っていう人達が出てきて。


こいつらの二大決戦になって、劉邦が勝って、漢帝国みたいな流れ。


その漢帝国が滅びて、三国志っていうのが中国の歴史。


樋口:なんか今の話面白いですね〜。


要は殺されるっていうルールがあったから捨て身になったわけですね。


深井:そうなんですよ。


秦を強くしたのも商鞅の法律だし、秦を滅ぼしたのもある意味商鞅の法律。


樋口:かっけえ!


商鞅かっけえ!


深井:商鞅かっけえ


(笑)


樋口:なんか皮肉っすね〜。


深井:皮肉なんですよね。


こういうこといっぱいあるんだよね歴史って。


その時は良かったんだけど、最後毒になるとかね。


ホントによくあるんですよ。


そういうの見ててほんとに、時代時代にあったことするのがいかに大切か、柔軟に対応することがいかに大切か、正しいことなんて一つもないってことがホントによく分かる。


樋口:もう一個メタで言うと、


例えば戦国7個の国があって、そっから秦が出来て、漢にいくわけじゃないですか。


秦滅びましたけど、秦が出来て滅びるまでの間にインフラ整備されてるわけですか?


深井:そうなんですよ。


それが漢に受け継がれるんですよ。


樋口:だから秦滅びたけど、鬼のような政治をして、奴隷のようなことしてでも作ったシステムが。


深井:そういうことです。


樋口:世界にとってはいんですね。


深井:そうですそうです。


それによって中国という国は、物凄い国力を保った状態で世界に君臨していくわけですねこの後。


ヤンヤン:GDPは当時世界一位です。


樋口:ぶっちぎりでしょ、そんなの。


深井:中世くらいまでほんとに中国が世界一位ですからね。


樋口:ぶっちぎりでしょ。


深井:産業革命までは。


中国の方が強いからなんなら。


ヤンヤン:ハードを作った施設とか、インフラとかはそのまま受け継いで、ソフト部分だけは漢帝国へモードチェンジして。


深井:法律を柔らかくして。


貴族とかももう少し、貴族全員廃止して全員官僚にしてたんだけど、


貴族ちょっとおっていいよみたいにして。


ちょっと柔軟にしたんですよ漢は。


少し優しくしたけど。


樋口:漢は緩和したんですか?


(笑)


樋口:こういうのもね、言っとかないと(笑)


深井:そうですね。


さすがですよほんとに。


漢は緩和しまして…


(笑)


深井:それでね、だけど漢は、後半は秦のシステムと結局一緒になっていくんですよ。


最初緩和するけど、徐々に厳しくしていくんですよね。


樋口:へ〜。


深井:だからそれが良かったんですよね逆にね。


樋口:歴史ってそうですもんね、一回こう言ったらこうしといてみたいな、


どんどんジワジワ最適化っていう。


深井:というのがね、キングダムの外郭というか、流れというか。


これを知った状態で、もうちょっとキングダムを読んでみてほしいですね。


樋口:いや〜。


逆にキングダムを読んでから中国の歴史に興味が湧く。


そうそうそう。


深井:そっちが自然だね。


樋口:それから調べてみたら、あれ?コテンラジオ面白えなっていう。


(笑)


深井:そのルートで。


樋口:そっちもアリですね。


どっちでもアリなんで。


とにかく何が言いたかったというと、コテンラジオ聞いてくださいということ。


(笑)


深井:それで思い出したけど。


是非このリスナーの皆さんには、誰かに紹介してほしいですね。


樋口:そうなんですよ。


深井:是非。


それ以外の広まり方がちょっとよく分からないです。


樋口:そうですよね。


深井:今Podcastどんどん今増えてるんですけど、是非紹介していただけると、楽しんでいただけたら是非って感じです。


樋口:だからなんか今って、エンディングみたいな感じになりますけど。


深井:もうエンディングいきましょうか。


樋口:一旦キングダムありがとうございました。


深井・ヤンヤン:ありがとうございます。


樋口:今PodcastとYouTubeあるじゃないですか。


実際どっちがどのくらいどんな感じで聴かれてるんですか?


深井:そうですね、赤裸々に言うと、


Podcast今250人くらい聴いてるっぽいです。


樋口:あららら。


だから一回目の時とか2~30人だったから、増えましたよね。


逆にYouTubeの方は減りましたもんね。


Podcastに行ってるっぽいです。


樋口:へ〜。


やっぱpodcastのが聴きやすいんですかね。


深井:ラジオとしてはそうなんでしょうね。


ヤンヤン:ながら聴き出来ますからね。


樋口:なるほどなぁ。


興味があったんで。


(笑)


樋口:エンディングでする話じゃないと思うんですけども、


深井:ずーっとね、ホントありがたいことに今言った250人ってやつも、どんどん増えてるんで、たぶん来月やる時はまたそれが増えてくれてるものと信じてるんですけど。


樋口:はいはい。


ですよね〜。


どんどん右肩上がりになっていって。


深井:それはやってて楽しいですね、やりがいがあります。


樋口:最終的には僕らが何もしなくても、勝手に再生数だけでお金が稼げるようになったらいいですね。


(笑)


ヤンヤン:早くそうなりたいですね。


樋口:早くそうなりたい(笑)


いやあそんな感じでね、キングダム5回に分けて、今回やってきましたということで、


是非映画館の方に足を運んでみてください。


僕らの聴いて映画観て。


そういえばここって、どうやったかな?ってもう一回聴いてくれたら


再生数2回ですから。


(笑)


深井:再生数を稼ごうとし始める。


樋口:これ国が滅びる前兆じゃないですか。


再生数を稼ぎ始めるって。


ないですか?再生数を稼ぐごとに奔走して滅びた国っているんですか今まで。


深井:今んとこはまだない。


(笑)


ヤンヤンさんもありがとうございました。


ヤンヤン:ありがとうございます。


樋口:中国がテーマっていうことでございましたけど、どうでした?今回。


ヤンヤン:改めて中国って偉大だなと思いました。


樋口:偉大っすよね。


なるほど。


そんな中国の方がね、こうやって日本で、しかもクソ田舎で、田川でやってるってことは何か(笑)


ヤンヤン:これから中央に攻めていきますから。


樋口:あら。


(笑)


樋口・ヤンヤン:田川から。


樋口:お二人ありがとうございました。


深井:ありがとうございます。


世界の歴史キュレーションプログラム
コテンラジオは毎週木曜日にお送りしております。


というわけで以上コテンラジオでした〜。


ありがとうございました。


深井・ヤンヤン:ありがとうございます。

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