#16 結局、天皇ってなんだっけ?世界一特殊な日本の皇室

【ポイント】
①昔は殆どの国に君主が存在していたが、17世紀前後から民衆に打倒されるようになり、第一次世界大戦を機に世界の王室は一気に消滅していくが、日本は未だに残っている。
②実在が証明された天皇だけでも、皇室の歴史は世界の王室の中でも最長を数え、君主を戴く国の中で人口が最も多い国が日本である。
③皇室が続いてきた理由として、日本列島での権力と権威の獲得・証明コストは、打倒よりも利用する方がリーズナブルだったという側面がある。


世界の歴史キュレーションプログラム、コテンラジオ〜♪

樋口:はい、始りました世界の歴史キュレーションプログラムコテンラジオ。パーソナリティの歴史に全然詳しくない歴史弱者、株式会社ブック代表樋口聖典です。そして。

深井:株式会社コテンの深井龍之介です。

樋口:そしてそして。

ヤンヤン:同じく株式会社コテンの楊睿之(ヤンヤン)です。

樋口:このラジオは、歴史を愛し歴史の面白さを知りすぎてしまった深井さんを代表とする株式会社コテンの方々と、歴史弱者、歴史無知人間、歴史に学ばない愚かな現代人代表の私樋口が、もう毎回歴史上の人物や出来事を半笑いで学んでいく、世界の歴史キュレーションプログラムです。ということで、要するに学校の授業ではなかなか学べない国内外の歴史の面白さを学んじゃおうという番組です。よろしくお願いします。

深井:よろしくお願いします。

ヤンヤン:お願いします。

樋口:いやいやいや、今回テーマとしては4回目になるんかな?

深井:4回目ですね、4回目です。吉田松陰、スパルタ、コミュニケーション。

樋口:コミュニケーションやったんですけど、どうですかコミュニケーションの歴史。なんか反響とか。

深井:そうですね、今回Podcastの配信も3回目から始めて。

樋口:そうなんですよ。

深井:順調に再生数の総計はどんどん伸びてます。

樋口:あらら、だからYouTubeの再生数以上に聴かれてるってことですよね。

深井:そうですね。

ヤンヤン:毎回100回くらいは聴かれてますね。

深井:結構みんなPodcastの方で聴いてるみたいだから。

樋口:マジすか。

深井:YouTubeと合わせたら100回以上ありますけど。

樋口:へぇ〜。どんどん僕らの言葉の責任が重くなってきてるっていう。

深井:そうですね徐々に。

(笑)

深井:最初気楽でしたけどね。

樋口:失言とかがどんどん許されなくなってきてる。

ヤンヤン:プレッシャーかかってきますね。

樋口:なるほど〜。そんな中敢えてこのタイミングでテーマを発表したいんですけど。それでは今回のテーマを発表しましょう『結局 天皇ってなんだっけ?』

樋口:さっきも言いましたけど、どんどん聴かれてるんですよ。

ヤンヤン:そうですよね。

深井:デリケートなね。

樋口:とりあえずですね。

深井:領域ですから。

樋口:これ書かれてる通り一旦読みますよ。台本いただいてるんで、書かれてる通り一旦読みますよ。今年2019年4月、天皇陛下の退位とその後皇太子様の即位が行われ、平成から新しい元号に切り替わるわけなんですけども、これを機に天皇とは何か。天皇との歴史との関わりを思いっきり語っていただきます、って書いてんすけど、あのーちょっとこれどういう言い方をすればいいか、からこれちょっとすごくフワフワしてるんですけど、攻めすぎじゃないかと。

ヤンヤン:消されるかもしれないですね、ラジオ今回で最後ですね。

樋口:これなんか。

深井:怖がりすぎだろ。

(笑)

樋口:なんで僕もこんなに怖がってるのか、分かんないんですよ。でも正直なんか分かんないけど日本で天皇陛下のこと、とにかく天皇ですか、天皇についての話をするってすごいこうなんて言うんですか気を遣うというか。

深井:簡単には話せないですね。

樋口:簡単に話せないんですよ

これがなんでかっていうのも

分かってないんですよ

ヤンヤン:そうですね

僕も

中国人なんですけど実は

(笑)

樋口:そうですね

ヤンヤンさん いや

日本語うますぎて

(笑)

樋口:流暢すぎて

ヤンヤン:歴史が好きで色んな人と

歴史の話もするわけで

やっぱり天皇の話出すときって

やっぱ違いますよね

皆さんのリアクションとか

深井:日本人に対して

樋口:天皇陛下っていう言葉が

普通じゃないですか

ヤンヤン:そうですそうです

樋口:天皇陛下っていうのは今ご存命の

陛下のことを天皇陛下っていうんですね

深井:天皇陛下ご自身を

呼ぶ時は天皇陛下って呼ぶ

それこそ天皇って呼んだら怒る人いますもんね

樋口:ですよね

僕らが天皇天皇って言ってるのは

一般名詞としての

深井:そうそう

樋口:ってことですよね

深井:歴代の天皇のことを指したりとか

天皇の

システムを言う時に

天皇とか天皇制とか

樋口:言いますよね

それぐらいから僕

知識なさすぎてビクビクしてるんで

深井:なんか怒られるんじゃないかって

(笑)

樋口:知識なさすぎて怖いんで

深井:フォローするんで

(笑)

樋口:二人はね プロフェッショナルなんでね

だからなんかこうあれですよね

天皇陛下とか天皇の制度ついて何かを

物申すとかではなくて

今日は客観的に

勉強してくってイメージでいいんですかね?

深井:そうですね

まずそもそもタイトル通りなんですけど

天皇って

すごい特殊なんで

それがどういう風に特殊なのかとか

樋口:はいはいはい

深井:僕たちのその君主

君主制の中のアレなんですけど

立憲君主制の

それがどういうもんなのかってのが

このラジオを通して皆がもう少し

腑落ちしてくれたら楽しいなって思う

樋口:分かりました分かりました

今日はだから楽しむつもりで

深井:是非

樋口:聞いていきたいなと思います

じゃあ早速教えていただきたいんですけど

まずは何から?

深井:そうですね

まず

さっき僕君主って言いましたけど

王様とか皇帝とかのことを君主って言うんですけどね

海外の王様とかが

どういう人たちで

どんな歴史持ってるかっていうのを

ものすごいザックリ言いたいなって思う

そこがないと

天皇の話だけしてても

天皇がなんなのかって

よく分からないんですよね やっぱり

樋口:確かに比べないと分かんない

深井:他の国はどうなってて

日本だとどうなってるかっていうところは

大事だなと思ってるんで

ちなみに王様がいる国って

今ほとんどないんですよ

樋口:えーそうなんですね

深井:はい

27の王室しかない

世界で現存してる王室が27しかない

昔はですね

昔ってもほんとに例えば古代とか

あと中世とかは

普通王様がいるんですよね

樋口:うーん

深井:むしろ王様いない国の方が

もしくは皇帝がいない国の方が

圧倒的に特殊

それこそね

スパルタ

スパルタはギリギリいたけど

アテネとかいないって話してたじゃないですか

ギリシャの回で

めっちゃ例外で

本当は

ギリシャとローマとか

以外は基本的にはずーっとどの国にも

王様がいたんですよ

他にもいない国はあるんだけどね

樋口:大統領は王様じゃないですもんねだって

深井:そうねその話は

王様じゃないです

ヤンヤン:世襲じゃないですから

深井:世襲じゃないし

そうですね

国家元首ですよね

樋口:そうかそうか

深井:大統領は

樋口:はいはいはい

深井:そうやって

ちなみにね 日本が

いま現存する27の王室の国の人口の中で

一番デカいのが日本なんですよ

樋口:そうなんですね

深井:だから王様がいる国の中で

一番でっかいの日本

樋口:あら すごいですね

深井:歴史が一番長いのも日本

樋口:へぇ〜

王様が支配してる感覚って全然ない

深井:もちろん

今はそうですね

そういうの立憲君主制っていうんですけど

王様が

強権発動してるわけじゃなくて

王様が色んなことをコントロールしてるんじゃなくて

今って当然国会があって

国会とか憲法があって

そっちの方が

王様より上にある状態ですよね

立憲君主制っていうんですけど

王様がいるけどそういう状態

樋口:政治的な力を発揮してない

深井:そうそう

政治力ほぼ持ってない状態

いま現存してる王室も

ほぼそうなんだけど

例えばサウジアラビアの王様とかは

結構権力持ってる

樋口:へぇ〜

深井:昔の王様風の

感じだったりする

樋口:英彦山湯~遊~共和国的な感じですよね

ごめんなさい分かりづらくて

(笑)

深井:全然分かんなかった

樋口:福岡の人しか分かんないっすね

(笑)

樋口:ごめんんさい ごめんなさい

深井:そういう国もあるんだけども

ほとんどが立憲君主制ですよね

だからイギリスの王室とか有名じゃないですか

エリザベス2世

樋口:エリザベス!はいはいはい

深井:今もねチャールズ皇太子じゃねえや

ヘンリーか

ヘンリーさん

が女優と結婚したでしょ

樋口:あーなんかあった

深井:あーいうのも

あそこも立憲君主制

樋口:だから権力はない

深井:権力はほぼない

樋口:議会で決まる

深井:政治的権力はほとんどない

権威はありますけどね

っていうような状況がまず

世界の王様の中ではありますと

歴史を簡単に説明すると

さっき言ったみたいに古代からずっと王様が

いたんですよ

ほとんどの国に

途中で

絶対王政ってのが出てくるんですよ

樋口:絶対王政

深井:聞いたことあります?絶対王政

フランスの

ルイ16世とか

あとイギリスとかでもあったんですけど

要は王様の権力が

めちゃくちゃ高まっていった時代っていうのが

出てきた

樋口:王様がいうことは

ぜった〜い みたいなやつ?

(笑)

深井:絶対はほんとにそういう意味なんだけど

そういう時代があって

それが

その反動で

一回その

共和国ができるんですよ

フランスとかで

王様が調子に乗りすぎて

排斥されるっていう風になって

フランス革命とかで

フランスとか王様とかが処刑とかされちゃって

みたいな

王様がいなくなる

先駆けみたいな事件が

17世紀くらい

17世紀じゃない18世記とかで起きて

そういうのがあった後に

アメリカとかみたいな

王様がいない国が出てくるんですよね

アメリカって最初っから王様がいないんですよね

樋口:そうなんすね

深井:大統領だから

最初っから大統領の国じゃないですか

あーいう国が出てきて

フランスも

王様一回いなくして

その後ナポレオンとか色々出てくるんだけど

結局いなくなるけど

っていうのがちょっとずつ出てくる世界の中で

王様がいない国っていうのが

樋口:じゃあ王様の政治なんて古いわって感じに

世界がなっていくんですね

深井:ちょっとずつ出てくる

でも他の国の王様は

まだいる状態なんだけど

ドイツにも王様はいたし

色んな国に王様はいたんだけど

世界大戦あるじゃないですか

世界大戦

第一次世界大戦で

一気におらんくなるんですよ

その後に

世界大戦が終わった時に

ドイツ皇帝いなくなるし

オスマントルコもいなくなるし

ロシアもいなくなるでしょ

樋口:ふ〜ん

深井:ロシアは日露戦争が原因なんだけど

ロシアのロマノフ朝もなくなるし

ヤンヤン:革命で潰されるもんね

深井:で レーニンが出てくるみたいな

ロシアですね

そんな感じで

世界大戦で一気に王様がいなくなって

樋口:うーん

ザックリなんですか?

なんでいなくなったんですか?

時代の流れとしか言いようがない

深井:色んな理由があるんだけど

えーと

ポイント絞って説明すると

まず戦争でみんな超絶疲弊したんですよ

世界大戦ってもう

本当に末端に至るまで全員が超絶疲弊して

疲弊の不満が

国家権力に行くじゃないですか

その時って

共和制じゃない場合は

王様一人に集中しちゃったりする

樋口:責任を取らされるってことですか

なるほど

それはちょっと分かります

深井:王政の国が

共和制とかの国より弱かったってのが

樋口:なるほど なるほど

それで皆

反感買っちゃって

いなくなっていって革命が起こりまくって

一気に減っていって

それが今につながってる状態 ちなみに

けど

日本国だけ残ってるんですよ

敗戦国の中で

樋口:そうですよね さっきの話だと

負けて責任取らされてなくなるっていうのが

普通の世の摂理というか

深井:そうなんです

ヤンヤン:そうなんですよ

GHQも当初は

昭和天皇を

昭和天皇だったよね?

昭和天皇に責任を取らして

処刑してしまおうみたいな

そういったことも考えてはいた

深井:当然ね

案の中には出てきますよね

敗戦国だから

樋口:でもそうはならなかった

ヤンヤン:色々あってですね

樋口:えーっ!

深井:チャーチルも反対だったし

あの人も

マッカーサーも反対だったからそれに

樋口:へぇ〜

深井:日本はだからもそこは特殊なんですけど

戦争に負けたのに

残ったんですよ

天皇が

っていう感じで

大きい流れで言うと

王様の時代があって

王様の権力がバーンて上がった時代があって

その反動で

王様がいない国が出てきて

その後王様がもっといなくなる

今ほとんどいないって言うのはそう言う流れで

続いてる中で

日本の王室(皇室)はずっと続いてる

樋口:これはもうおかしい匂いが

ヤンヤン:特殊ですよね

深井:すごく特殊なんですよね

樋口:なんかその理由とかって

今から紐解かれていくんですか?

深井:これから

樋口:なるほど

(笑)

樋口:いやぁもうどこまで突っ込んでいいのか

ビクビクしながら

(笑)

深井:是非どんどん質問してほしいですね

樋口:ホントですか

深井:そもそも天皇の特徴ってなんなのか

他の国と比べての

特徴ってなんなのかっていうのがあって

一つはさっき言った

めちゃくちゃ古いんですよ

樋口:うんうんうん

深井:歴史が

一応2600年前から続いてる

樋口:2600年前って何やってたんですか?

深井:何やってたんでしょうね

樋口:日本て何やってたんですか(笑)

深井:何やってたんだろうね

樋口:農業は普通に

深井:縄文と弥生のちょうど

過渡期くらいじゃない?

ヤンヤン:日本という国がまだなかった

深井:実在は証明できないんだけど

一番最初の天皇は

1600年くらい前の神武天皇

ヤンヤン:初代の神武天皇

深井:って話がある

樋口:へぇ〜

ヤンヤン:奈良の

橿原神宮で

日本国作りますよという風に

宣言したという風に古事記に

古事記じゃなかったかな?

神話の中で

深井:レジェンド レジェンド

樋口:前回の話じゃないですけど

文字がないから

あれですよね

客観的に残ってる証拠みたいなのはない

深井:ないない

樋口:ですよね

口伝というか

言葉で伝わってきてんすね

深井:だいぶ後に文書化されてますよね

ヤンヤン:7世紀だったかな

深井:1500年くらい前までの天皇までしか

実在が証明できない

樋口:へぇへぇへぇ

客観的な事実ですね

ヤンヤン:証拠がない

深井:仁徳天皇だったかな

実在証明できる最古が

ヤンヤン:古墳が今

深井:雄略天皇説もあるんですけど

そんくらいまでしか

だから1000年間くらい

分かんないんですよ

樋口:はいはいはい

深井:分かんないけどそんくらい続いてて

これは断トツで古いんですよね

世界の王室の中で

例えば

エリザベス女王の今の王室も

300年くらいだし

樋口:断トツ古いのに未だに残ってんすね

深井:ねっ!

ずーっと残ってるから

樋口:不思議〜

深井:誰もね

殺そうとしなかった

殺して自分がなりかわろうっていう風に

強い力が働かなかったんですよ

樋口:引き剥がそうとしなかったんですね

流れを

ヤンヤン:大きかったのは異民族の侵入が

日本は

周りを海で囲まれてたから大陸と違って

深井:それもあとの特集で話そうと思ってたんだけど

なんで続いたかってのがあるじゃないですか

長く

やっぱり

他の国が来なかったっていうのは

すげえでかいなぁと思った

樋口:そっか島国だから

深井:島国で要は

その天皇の権威を

一切利用する必要がない権威を持った他の潮流の人が

攻めてこないでしょ

その元寇の時くらいと

第二次世界大戦だけじゃん

だから

樋口:攻められなかったっていう

深井:例えば元寇が成功してて

征服しなかったけど 成功しても

征服しましたってなったら

別に天皇残す必要ないですね

モンゴルは多分残すんだけど

ややこしいけどね

樋口:そうか そうか

深井:そういう風に外的要因がきて

取って代わるみたいになってたら

多分王朝交代してるんですけど

中の人たちは

日本の中で天皇を倒すよりも

天皇の権威を利用して

自分の権威を保証してもらった方が

コストが圧倒的に低いんですよ

権威獲得の

樋口:おおぅ!?

これは面白い!

取って代わる必要がないんですね

深井:だって意味ないよね

天皇陛下より自分の方が権力持ってますと

基本的に自分の思い通りになってます

それを保証というか

していいよって言ってくれてる人を

殺す必要はないじゃないですか

みんなその人がしていいよって言ってるから

従ってくれてんのに

その人倒しちゃったら

全員にもっかい説得し直さなくちゃいけないでしょ?

オレがトップ

ナンバーワンだ!つって

樋口:なんなら自分がなってしまったら
権力がなくなる

深井:なくなるっていうか

もっかい証明し直さないといけない

樋口:そうか そうか

天皇は権力を持ってないから政治的には

うお〜

深井:政治的権力を持ってない状態の天皇が

邪魔にならないから

害がないから権力者にとって

樋口:メリットがないんすね

倒すメリットもあるんだろうけど

深井:デメリットのがデカいですよね

それは外部の人だったら

メリットの方がデカいんだけど

内部の人はデメリットの方がデカいから

外的要因が少ないってのはデカいですよね

ヤンヤン:そうなんすよね

日本って和の国っていうじゃないですか

和っていうのは

統治するための一つの考え方なんですよね

日本は

お互い戦争し合うよりも

和っていうやり方の方が

さっきも深井くんが言ったように

コストが低かったんですよ

樋口:かぁ〜

コストが低いっていう感覚を

持ち込むと分かりやすいですね

深井:権力獲得コストが低いっすよね

樋口:第1回目もうですでに

(笑)

色々突っ込んでいきましたけど

これまだまだ

深井:まだまだ

はい

第2回以降

もっと掘り下げて色々聞いていきたいと思います

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