#10 アテネはどうすればスパルタに勝てたのか?頭脳が脳筋に負ける時

【ポイント】
①国家(組織)のシステムエラーを意図的に起こす仕組みを内部につくる
②ベンチャー企業のスタートアップ期と仕組みづくり期に求められるマインドは違う
③壮大な時間軸の中で、目の前の現象を様々な歴史的視点から観てみる

樋口:ちょっとこれ答えあるかどうかわかんないんですけど、ギリシャという国がじゃあどうすりゃ良かったんですかっていう。

深井:これはね、僕の私見ですけど。

樋口:全然個人的な見解で。

深井:新陳代謝を早く、ちゃんとやらないといけないんすよね。

樋口:どういうことっすか?

深井:いわゆるこれもねちょっと難しい話になりますけど、色んな社会制度とか歴史勉強するじゃないですか。そうするとどれも一長一短なんですよ。さっき言ったスパルタの民主制もしくはアテネの民主制、同時期に例えばローマは共和制とか日本の幕藩体制とか、それぞれ良いところも悪いところもあるんですね、必ず。良いところと悪いところがある時に、外的要因がメリットとデメリットにマッチしてれば伸びる。

樋口:はいはいはい。

深井:当たり前の話ですけど。

樋口:マッチなんですね。

深井:マッチしてれば伸びるんですよ。じゃあスパルタとかがなんで崩れていったかっていったら、ペルシャ帝国が攻めてきて状況が変わっちゃったからなんですよ。これがなければ 、たぶん別にどうでもなかった。それってこの前の吉田松陰でいう、日本に黒船が来ちゃったって事と一緒でしょ?鎌倉幕府に元寇が来ちゃったっとかいうのと一緒な訳です。その後にその外的要因によって、今まで持ってたメリットデメリットを活かせない様な環境に変えられてしまったから、ダメになっていくんですよ。

樋口:は〜〜〜。

深井:組織って。

樋口:だからあのー、外の世界が現状のままだったら現状維持で全然いいんですね。

深井:いいんです。それがマッチしてれば。

樋口:ダーウィンの進化論。

深井:一緒一緒。だから生物と全く一緒で組織って。だから何をしないといけないかっていうと、自分達で自己変革する力をつけないといけなくて、それはその今の意思決定の中のプロセスであるとか、このポジションにこういう人がいるよねこういう人がいるよねみたいな構想を、定期的に破壊する装置を内部に持っておかないと出来ないわけ。

樋口:システムエラーを意図的に起こし続ける事が大事。

深井:ちなみに今の民主制はちゃんとそれが織り込んであります。

樋口:え?因みに何すかそれは。

深井:単純に内閣の選挙で、その政権を引き摺り下ろす装置があるでしょ?

樋口:なるほど。

深井:それはちゃんと歴史を勉強した人達が理解しててそういう事をしてるわけですけど、それは一長一短なんですよ。さっき言ったみたいに、本当に優秀な人がずっと政権握ってた方が本当は良いんですよ。それでうまくいった例は沢山あるし。だけどそういう風にいかないから、そういう風に新陳代謝があった方が環境変化に対応しやすいので、結果的に今の最初の問いに答えるとするとどうすれば良かったかで言うと、内部破壊装置を持っておくと。
でもそれは難しい。内部破壊装置が適切なタイミンングで働く必要があるから。

樋口:ふ〜〜〜〜ん、もうなんとも言えないですね。

深井:難しいっすね。

樋口:相当難しいですけど、でもなんか僕思うのは人間の身体ってしっかり細胞が死んでいって新しいのが作られる。

深井:そうですね。

樋口:やっぱそういう事なんでしょうねっていう。

深井:そういうことです。そういうことですね、人間の身体とも一緒だし進化論とも一緒ですよね。氷河期がいきなり来ちゃって死滅してしまったとかいう話と、もう一緒なんですよ。さっきのペルシャ戦争とペロポネソス戦争って言うんですけど、アテネとスパルタが戦った戦争は。一緒なんすよね。

樋口:は〜〜、ちょっと待って下さい。スパルタとアテネの比べるという話から、もうなんか生物としてのなんですけど。

深井:ここが歴史の面白いとこかな?

ヤンヤン:そうですよね。

樋口:まあ確かにな。

深井:スパルタから、スパルタとアテネという実例からそういう一般的普遍的な教訓じゃないですけど。

樋口:公式ですよね。

深井:公式が見えてきますよね。

樋口:でもなんか面白いのが、その見えてきた普遍的な公式を現代に当てはめたらとかこのケースに当てはめたらとか、なんかこう応用出来るっていう。

深井:出来る出来る。

樋口:感覚はあるんっすよね。

深井:出来るんですよ。

樋口:だからそれこそホントに、僕らであのー、会社経営をやってるじゃないですかお互い。だからホントに国の衰退とか栄華みたいなものが、完全に会社に置き換えて考える事ができる。

深井:まあかなり適用できますよね、かなり適用できる。

樋口:なんかあるんすか、その会社でいうと本題と逸れるかもしれないですけど、歴史を学んだことがなんて言うんですかね、こう会社経営に生かされたとかあと全く同じ状況になったとか、例えば。

◦ 深井:いっぱいあるから、知ってたけど同じ状況なって失敗しちゃったみたいな事は
僕の経験上沢山あって、例えば内部崩壊とか僕の会社の中でもした事あるし。

樋口:あらら!

深井:今まで参画してきたベンチャー企業の中でも何回かやった事あるんですけど。

樋口:龍之介さん色々されてますもんね、色々ベンチャ企ー業。

深井:まあその〜、それはその〜、チーム形成初期段階における内部崩壊のケースとしては、例えば新撰組とかでもあったし。

樋口:え!なんすか?ちょっと一個なんかこう。

深井:何が良いかな?具体的分かりやすい例が何があるかっすよね。

樋口:ん〜〜〜。

深井:何があるかなぁ?例えばですけど、ベンチャー企業を初期に立ち上げていく時の必要なスキルセットとかマインドセットっていうのは、ベンチャーって何もないとこから始めるんですっげぇエネルギー必要だし、理想も高い方が高ければ高い程良いし。

樋口:パワフルさっすねなんか。

ヤンヤン:スパルタですよね、初期は。

深井:そうそうそう。だからそういう意味で吉田松陰とかもそうですよね。あの人って無茶苦茶言ってた訳じゃないですか、合理的じゃないから。無茶苦茶な事を言って無茶苦茶な事をやろうとして、失敗するみたいな。でもああいうメンタリティーって、その何かをクリエイトする時の一番最初のスタートダッシュとしてはめちゃくちゃ必要で。

樋口:なるほど。

深井:じゃあ吉田松陰が一番最初から、めちゃくちゃ合理的に黒船なんかに行っても絶対断られるからダメだろうと、行っちゃダメだよねみたいなこと言ってたら、その後何も起こんないんすよ。

樋口:なるほど。

深井:そういう意味で、ベンチャーの初期段階ってのはそういうメンタリティーを持った、要はブッ飛んだメンタリティーを持った人がバーンって進めた方が良い っていうのは、歴史上からも分かり易くって。

樋口:出てるんすね、結果が。

深井:そうなんです。その次のステップてのがあって、それも歴史の組織系。歴史上の政治的組織もそうだし経済団体もそうなんだけど、その次って仕組化していかないといけないでしょ?

樋口:はいはい。

深井:例えば属人的に、社長が自分の力によって成功させてきた事を今度は社員が再現出来る様にしますとか、組織全体でそれが出来る状態を作らないといけませんってなった時は、もう合理的な判断が必要なんですよ、この時点で。

樋口:なるほどなるほど。

深井:この時点でもう夢を追い続けてたら、それって組織崩壊するんですよね。なのでこの時点ではそういう意味での有能な人達が、仕組作りでの有能な人達っていうのが必要なんだけど、これ面白いのが仕組作りで有能な人達ってメンタリティーが全然違う訳。その初期の今言ってた吉田松陰達と。

樋口:ですね。

深井:それは吉田松陰と、例えば高杉晋作とのメンタリティーが絶妙に違ったりだとか、あと木戸孝允とかメンタリティーが違うっていうのと全く一緒で、革命初期に必要な人と中期に必要な人と、あと後期にさらにそれを維持していく、維持していく人達は仕組作る人とまた違って、とにかくあんまり冒険しなくていいんですよ、この人達は。仕組をしっかりと回す人が必要なんですよ。

樋口:はいはいはい。

深井:この人達が逆に変な夢見てもっと改革してやろうとかすると、この人達はずーっと維持してけば良いのに維持されずにフィニッシュして、ぶっ壊れるとかしちゃうから。

樋口:それはもう歴史的にあるんですね。

深井:あるある。

樋口:例が。はーーーー。

深井:だからそういうのを、ちゃんと上手くピースがハマった時に江戸幕府みたいに長期政権が確立されたりですね。

樋口:だから江戸幕府がやっぱり成功例なんですね。

深井:あれは成功例でしょうね。家康が上手くそういうふうに設計したっていうのもあるし、外的要因がたまたまなかったっていうのもありますよね。

樋口:へ〜〜〜。

深井:だからそういう色んなものの積み重ねと相互作用によって、人間の社会であるとか組織であるとか個人の動きとかいうのは結果としてそうなっていくっていう、社会現象の因果関係ですよね。

樋口:だからえっとなんか、これ面白いですね。スタートアップから大企業になっていく過程の中で、スタートアップ期に必要なマインドセットはここから学べみたいな。失敗例で言うと、ナンテルって時代のナンテルって国の失敗は犯しがちだからやめろとか、中期やったらこれが手本でこれがダメな例みたいなのが、なんかあったら面白いですね。

深井:そうですね。僕が個人的にこういう学びからベンチャー企業みる時に大切にしてるのが、冒頭でも言いましたけど倫理観で考えないことですね。だからこういうやり方は「良い」とか「悪い」とかそういうこと考えないんですよ。歴史を勉強してると、マッチしてるかしてないかって概念がすごい生まれてくるんですね。

樋口:なるほどな〜。

深井:だから例えばホント極端な話、部下を大切にするとかっていい事だよ。いい事なんだけどそれも倫理観で僕は捉えてない。部下に大切にする事は倫理的に良いからそうするのかしないのかみたいな話でいうと、それがマッチしてる組織と時代もあるだろうし、スパルタなんて大切にしているけどある意味人権ないじゃないですか?

樋口:はいはいはい。

◦ 深井:今に適用したら全然ダメですよ。だけどこういう考え方があった時代もあって、一定その環境下においてはこれ上手く機能した時もあった訳だから、そうだよねって思うし。例えば日本の企業でいうと年功序列とかも、年功序列を今の人達って悪い感じで言うじゃないですか。あれだってあの当時の産業構造と時代、後はあとはあの当時の人のメンタリティーからすると、成果主義なんて全然ダメな訳ですよ。全然年功序列でいいわけ。人口動態的にも若い人の方が多いから、年功序列にしとけばよかった訳ですよ。そういうのはだから一点だけをみて今のこの一点だけを見?d、それを良い悪いを判断するんじゃなくて。

ヤンヤン:時間軸ね。

深井:壮大な時間軸の中で見て、それがマッチしてるしてないとか、それがなぜマッチしてるのかしてないのかとか、そういう見方をしているのは非常に僕は経営に役立ってるなと思いますね

樋口:うわ〜〜〜、格好良い〜〜〜。

(笑)

深井:全然別に成功してないけどね、まだ。

樋口:へ〜〜、これはちょっと考えさせられますね。やっぱり良い悪い、善悪で考えがちなんで。現代社会だけで生きてると。

深井:そうですね、分かりやすいからですね良いとか悪いとかって。

樋口:ホントに、なんかだからこの言葉に尽きると思うんですけど、みんな違ってみんないいっていう。

深井:そうなんすよ、みんな違ってみんないいんすよホントに。ダメとかないの、いいとかもないわけ。

樋口:でもただダメとかなくて、みんな違ってみんな良いっていうのすら、いまの現代社会の価値観かもしれないって思ったのも、僕パニックです。

(笑)

深井:そうですね。

樋口:スパルタとアテネの違いの話だったはずが。

(笑)

ヤンヤン:いいと思います。

樋口:これどうなってんですかって。

深井:どうなってんすかね。

樋口:スパルタとアテネって、なんかそうだったよねってことで。

深井:結論はとりあえずなんかそうだったね。

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