#53 実験と挑戦 プロデューサー・研究者 若新雄純さんが企むこれまで&これから(中編)

【今回の内容】
若新さんが語るNEET株式会社/取締役が100人以上!/NEETという言葉の再解釈/若新さんもたじろいだ個性豊かなニートたち/まとまらないメンバー/12時間の会議の先に見た!?民主主義の原点/直接民主制から代議制へ/ケンカ両成敗、排除されない仕組み/会社に歴史の原点が!/樋口さんの感じたいいかねパレットとの共通点/国家元首と首相の関係?形だけの議決権/現代の天皇制とNEET株式会社まさかの共通点/8年の歴史に学ぶ現代社会の構造/極真会館分裂騒動とNEET株式会社に見る生の歴史

樋口:はい、ええ、今日の番外編も引き続き株式会社NEWYOUTH代表取締役であり、慶應大学特任准教授などなどをされております若新雄純さんをゲストのお招きして話をお聞きしていきたいと思います。よろしくお願いします。

若新:お願いします。

深井:お願いします。

楊:お願いします。

樋口:さあ、前回JK課ですね。鯖江市市役所JK課の話で盛り上がったんですけども。今日はNEET株式会社について話を聞いていきたいんですけど。インパクトある名前。

若新:あるはずのない組み合わせ。

樋口:ミスターチルドレンみたいなもん。逆を組み合わせる。ニートと会社って一番遠いじゃないですか。

若新:そうですね。なかなか今までも本当の意味でこの会社がなんだったかというのをちゃんと語りきれた場所ってなかった。どんな角度からでも見れるし僕自身も説明が毎回少しずつ変わって行くんですけど。大げさな言い方をするならですよ、だから僕も一つの歴史を自分自身で作って歴史を検証したかったというかNEET株式会社は一つの歴史を検証する実験場みたいになってますね。

樋口:ちょっと、今のところまだちゃんと繋がってないんですけどNEET株式会社が実験場なんですか。

若新:何かと言われたら実験場で社会実験の一つなんですけど。だって歴史って起こりっぱなしじゃなくて多くの人たちが起こったことに興味を持って観察していろんな解釈を入れて。そのきっと歴史の解釈を楽しんでる。歴史研究って解釈のアップデートじゃないですか。こう解釈されてたけどこうかもしれない。もちろん事実の積み上げでもあると思うけど。どう解釈するかってのがたくさんあって、歴史。そう考えると、中学校と高校の時の歴史って解釈の幅なかったからあれはつまらないはずだな。

樋口:なるほど。こう解釈しろって提示されてる、教科書。

若新:でもNEET株式会社は歴史がちょっとずつできてきて無限に解釈できる。それをある意味一生懸命やってる。

樋口:どういうプロジェクトなんですか。

若新:そうですね。概要だけざっくり言うと、ずっと立ち上がってから今日までメンバー入れ替わりはしてるんですけど100人以上取締役がいて。

樋口:ちょっと待って、さらっと言いましたけど。相当異常なんですね。普通、多くても。

深井:多くても10人とか。

樋口:10人でも多い。

若新:超大企業だと2-30人いますけど。ちょう大企業だと。

樋口:100。

若新:100何十人。

樋口:取締役。これ、役員じゃない、取締役ですよね。

若新:そうですね。会社作った時も折角なので、会社作ってから取締役を増やすんじゃなくて設立時に取締役をいっぱい入れて作りたかったんです。何かっていろんな面白いことが起こることがわかって。取締役って設立時に設立時発起人となる。設立と同時に取締役なる人は全員この設立の書類にハンコを押さないといけない。みなさん覚えてると思うけど、会社作ったりするときに割印したのわかります。

樋口:わかります。

若新:取締役の数が多いとその人数分割印しないといけない。

深井:そうでうよね。

若新:そうなると。

樋口:どうなる。

深井:どうなる。

若新:100人以上取締役がいると割印ができないんです。

樋口:そうだそうだ。

深井:どうするんですか。

若新:割印できないとなって、公証役場に相談にいって閃いたのが、ということは割らなきゃいい。公証役場で色々話聞いてたらなんと会社とか会社設立するときの登記する資料ありますよね。あれって縦の長さには規定があるんですけど横の長さには規定がないことがわかった。

樋口:なるほど。

深井:おお。

若新:縦は決まってるんです、何センチ以内。本棚があったら縦は。横はでも折ればいいから。横の長さは決まってなくて。ということはロール紙にして横が何メーターとかでもいいんですかって公証役場の人に聞いたら、まあ、確かにだめではないねって話になって。まじかと思って。設立のときの書類をロール紙にした。ロール紙にしたら割印が必要なくなった、一枚だから。

樋口:割印って契約書が複数枚に渡るときに同じ契約書ですよってことを証明するためだから。

若新:そう。背表紙に割ろうと思うとこの幅、紙の高さの幅しか割印できなくて。だから一枚の4.5メートル。4.5メーターの会社設立の書類を作って。そこに最後に100人以上がみんなこうやって順番にハンコ押して行く。

樋口:むちゃくちゃ面白い。

深井:それなんか85番目くらいのやつが間違えたらどうする。

若新:それで絶対に押し直しできないから、みんな頑張れみたいなこと一生懸命やったりとか。途中でミス発覚しないようにすげえ頑張ってみんなで押印式というのをやって。写真残ってるんですけど、4.5メーターの設立書類を持って巻物にして卒業証書もらうやつのポンでやつに入れて持ってって。だからこれが余談であり、でも全てなんです。こういう余談しかないんです。無数の余談がある、この会社には。

樋口:公証役場だったら迷惑。めっちゃ迷惑、そんなことされたら。

若新:実は最初の公証役場にいったときの公証人さんは相手にしてくれなくて、別のところ探しにいって、別のところの公証役場で気前のいいおじさんがいいよって付き合ってくれて。ただ、何回も足を運ぶんですけど行くたんびにくすくす笑われる、きましたみたいな。ていうのを作り、みんなで立ち上げて、100人以上いるんで。なんでかといったら、ニートって言葉はイギリスから輸入された言葉だと言われていて。主に東京大学の玄田先生という人が日本で紹介したのではないかと言われてる。Not in emproiment education trainingでemproi, education trainingってイギリスらしいあれなんですけど。雇用されてない、教育を受けてない、学校に通ってない、あとトレーニングを受けてない。ニートのTてのはイギリスでは就職してない間に雇用訓練所みたいなのに通うのが日本とは違ってもっと普通らしいんです。でもそれもどれも受けてない。つまりその他なんです。何者でもない。社会的にわかりやすいどの属性でもないその他の人たちって言葉らしいんです。これを玄田先生の本ではそんなニュアンスで紹介してるんです。何か別に貧しいとか落ちこぼれとかハンデキャップを背負ってると決めつけれるものではなくて、まだ何者かわからない新たな属性であると。

深井:そういうことなんだ。

若新:僕はそのその他って響きが好きで、円グラフでいうと最後のこの部分ですよね。どれにも入りません。

楊:カテゴライズされない面白さ。

若新:そうなんです。ロックじゃないですか。

樋口:ロックですね。

若新:ロックじゃないですか。その他ではみ出してる。その感じ、そういうふうに僕はいちいちそういうふうに大げさに解釈するのが好きで。これは面白いなと思って、当時ニート問題とか若者の無業者が増えてるとか言われてたけど単に落ちこぼれたと決めつけるんじゃなくてもうちょっと面白い文脈がないかなと思って見てて。ロックだな。こういうはみ出した人たちだけを集めて。でもnot in emproimentなんで雇用されてないので、雇用されちゃだめじゃないですか。それで取締役って法的には。

深井:そういうことか。だからか。

樋口:なるほど。

深井:雇用されたら従業員であれだから。

若新:そうなんです。で、百何十人取締役がいても会社が維持されるかというと、社員にしちゃうと絶対に最低賃金を払わなければいけない決まりがある。どんなあれでも最低賃金で一人数万円、7—8万とか。払うとしたら100人いたらそれだけで年に1000万くらいないと、100人だからもっと。年に一億とか絶対に利益出してないと成り立たない、お金がないと回らないわけじゃないですか。そうですね、8万で百人、月に1000万円かかるわけだから。でも取締役だと別に給料は保証する必要はない。だって自分たちが経営者側なんで。雇われてないので。だから取締役って全員給料もらえてなくても問題にならない。だって利益の分配しかないわけだから。で、これならいけると思って、メンバーが100人以上いるのに倒産しないっていうか。もっと言うと目先の成果出なくてもずっと継続できるから。

深井:そうか、それで取締役なんだ。

若新:あるいみサスティナブルな実験場なんですよ、すごい。

樋口:ただ、思いつきじゃなくてちゃんとロジックがあるんですね。

若新:もちろん両方で。ひらめきの部分と理屈と両方合わせてる感じ。

深井:これ、特殊ですね。個人事業主になればいいかなとかもあり得るわけじゃないですか。取締役っていう。

若新:そこはそういう社会へのアンチテーゼというか一つのロックな提案ですよね。

樋口:提案ですね。

若新:つまり雇用って何。雇われるって何。働くって何なのかとか。あと、今だと役割をちゃんと担わないと、役割を約束しないと所属させてもらえないことが多くて。だから家しか居場所がなくなると思うんです。

樋口:役割を約束ってすごいいい表現ですね。

若新:人間の歴史上役割があんまりなくてもなんとなく居れた場所って歴史上色々あったと思うんです、きっと。ですよね。でも現代社会においてはかなり少ない。例えばニートぽい若者の支援施設みたいなのはあるんだけど、そこはそこで雇用訓練みたいのなのを受けて社会復帰しなさいみたいなことを迫られたりとか。ただいるってことがなかなか許してもらえない。存在そのものを無条件に保証する場所ってないなと思って。だからといってただ存在を保証したいわけではなく。でも一応会社だし取締役になるからもしかするとビジネスを始めるようなやつとか、自分たちで新しいことを興すようなこともあるかもしれないな。ただ、一番はあってもなくてもこの実験を続けていき日本中のはみ出した人を一箇所に集めて会社を運営すれば少なくともそれを観察すると発見は山ほどあると思う。まず観察するってのも僕は観察者というよりも僕自身もずっと一緒になってやってきたから僕も観察対象、僕自身も。僕自身もその中で究極のレベルマックスなリーダーシップです、マネジメントです。今までやってきたプロジェクトの中で一番難しかったと思うので。僕いろんなところでワークショップやるしJK課とかでも校則守ってないJKとかがわあっとくるけど、そのNEET株式会社に集まってきたやつらに比べると一回もびびったことない。ゆるいJK何人こようと、この。

樋口:ニートに比べたら。

若新:ニートの。だってニートってまとまってない、色々いる。やばいやつも色々いて、攻略できないし、言うことも色々だし。例えばメンバーによってはすぐ守護霊を持ち出してきたりとか。

樋口:わあ。濃いい。

若新:でもその守護霊云々てのもきっとそこで縮図みたいなものだから。その他の人たち100人集めて守護霊出してくる人たちいるんだった、日本中に守護霊出してくる人いるわけ。だからそれも一つだと思って、全部を否定せずにどうやって付き合って行くかみたいな感じでやってきたから。だからいろんな場所行っていろんな人が来ても。例えば多様性を盛り上げるワークショップとかやるわけです。みんなびびっちゃって、いろんな人がくることに。だからまとまっててほしい、みんな物事に対してある程度こういうものだってパッケージを作りたいと思うけど。パッケージがないということの難しさを体験してる。

樋口:くる方は怖いですね。くる方というか、じゃあNEET株式会社さんと打ち合わせしますってなったら、どんなやつが来るんてなる。

深井:これ、何の仕事してるんですか。

若新:仕事はしてるようなしてないような感じんなんですけど。今までやってきたものでいうと色々あって。ただ遊ぶだけどか、そういうものもあれば、一番流行ったのはメンバーの一人がレンタルニートってのを始めて。秋葉原の駅前で看板持ってニートなんで一緒に遊びます。1時間1000円で遊びますってサービスを始めた奴がいるんですけど。結構これすごい発明で遊びしかやらない。労働は引き受けない。本人が遊びだと思えるものしか引き受けない。なんでかっていうと労働すると彼は就労経験が浅いから労働すると低い価値になる、経験が浅いから。けど遊びだったら自信があるから、遊びに付き合うんだった満足させれると思うという期待値コントロールです。

樋口:期待値コントロールですね。

若新:をやるやつがいたりとか。そういうのに始まり、プラモデルの制作代行をやってるメンバーがいたりとか。あとはたまにバーをお店を借りて週末だけ運営するメンバーが現れたりとか。あとは事業といえないけどみんなでシェアハウスやったり、一緒に探検するとか、旅行するとか。そういう活動したりとかいろいろですね。

樋口:まず、これ、何年にできた。

若新:2013年11月なんで。

樋口:結構前だ。今ももちろん続いている。

若新:8年。

樋口:8年続く会社ってまず相当長い。

深井:これ、社長は誰なんですか。

若新:最初は、もはや僕がこれやってきて一番学んだことは人間の人間が集まって集団を作るとどうなるかという歴史そのものだったんです。

樋口:どういうことですか。

若新:だって、NEET株式会社ってそもそも所属がなかったその他の人たちを無条件で、犯罪者とかじゃない限り無条件で入れてる。今日本人であれば、日本国籍持ってて日本に住んでて犯罪者じゃなければだれでもほぼOKで年齢制限も実際はしてないんです。ニートという概念を拡張して捉えてるから。そうするといろんな人がくる。つまりこういう理由で集まったってことじゃなくて人が集まってる。昔の人々もたまたまその村に住んでただけっていういろんな人がいて。そこから集団を作ろうとする。最初全員取締役で全員株も均等に持ってて全員議決権をもって始めた。リーダー、まずは全部実験なんで、みんなリーダーがいる組織で管理されたくないというから、じゃあリーダーを決めずに全員一票ずつ持って完全な合議制で会社を運営したらどうなるかということで始めたんです。

樋口:その時若新さんはどういう立場なんですか。

若新:その時に、でも登記上は取締役の中でも誰かが代表決めないといけない。ところが集まって来た百何十人の中でみんな我が強いわけだから、いろんな奴がいるわけだから、その中で一人社長を決めるのは難しかったんです。明らかに誰か一人社長を決めてしまったらそいつがみんなからすごい厳しい目で見られる、耐えれなくなると思ったから。で、考えたのが全員議決権を一票ずつ持って、僕だけ議決権を持たない代表取締役になってお飾りで登記する。

樋口:逆だ。

若新:逆です。僕は登記上のお飾りで印鑑とかを管理して。メンバーが全員で合議制で決める。

樋口:めちゃくちゃ面白いですね。

若新:全員だから一票ずつ持って始まりました。どうなったかというと話し合いがまとまらなくて、疲弊するんです。

深井:そうでしょうね。

樋口:そりゃそうだ。

若新:疲弊するんです。段階的に色々模索するんですけど、じゃあなんか執行部みたいなのを作ってみようかとか、サポートメンバーみたいなのを作って運営サポートさせようかとか選んだりするんです。そこへの風当たりが強くなる。みんな権力に敏感なんです。そうそう。やっぱ人とは違う立場とか決定権を持った人に対してお前らはその立場があるのにサボってるんじゃないかとか。言われた方は言われた方でボランティアでやってるのになんで俺ら給料もらってるわけでもないのに、善意でやってるのにそんなひどいこといわれなきゃならないんだって。やめてっちゃったりとかするわけです。人よりも目立つ、ワンステップ上に目立つとみんなからそこに注目が集まって、わいわいなる。だからといって、みんながみんな自分が運営する側に行きたいかというとそうじゃなくて。平の立場から上がった人を厳しくみたい。そういう根性の人って多いです。

深井:会社でもよくありますよね。

樋口:ありそう。

若新:うわ、大変だ。

樋口:ちなみにそう言う時って対処するんですか、若新さん。

若新:で、解決策ってすぐにわからない。だからひたすら一緒に悩むって感じですね。

樋口:一応中にはいるんですね。しらんがなじゃなくて。一応一緒に考える。

若新:最初、ずっと考えてました。民主的に決めるってなんだっていう。これは僕もまさに僕の大学のボスの社会学の先生と話してて、先生に褒めてもらった一個のポイントなんですけど。全員一票を持って決めようとするけど、なかなか決まらない。話し合いの場を持つんですけど、じゃあ多数決にするかってなると、みんなが結局多数決かよ、みたいな。俺たちは多数派からはみ出して来た少数派で集まったのに結局多数決か、みたいな。

樋口:まさに。

若新:なるんです。

樋口:本当にそうの通り。

若新:若新、お前が作りたかったのはこれかよ、みたいな。結局多数決じゃないかみたいになる。でも多数決より一応いい方法ってないんですけど、でもみんなギリギリまで本当に全員の意見聞いたのかとか、挙手して決を採るにしても決を採るタイミングは十分話し合った後なのかというわけです。今の段階で決を採るってなってもまだ十分にみんなが理解してないのに一部のやつだけ手をあげることになんないのかとか。決まりそうになっては揺り戻して、決まりそうになってはまた戻して。見てる人たちも疲れて来る、何も決まらない、これ。どう言う時に物事が決まるかというとずっと安めの公共の会議室を借りて集まってやるんですけど、当然夜10時くらいに出ないといけない。だから元々の予定では集まって夜6時とか7時くらいには話決まって、その後交流会とかの予定なんですけど、決まらないからずっとやるわけです、みんな疲れて来て、あと30分で会議室出なきゃいけませんって、みんなへろへろになって、あーってやって、会議室が閉まるというぎりぎりまで話すんです。そうするとみんなが疲れる。疲れて来て会議室を出ないといけない。もう話しても仕方ない、それ以上何時間話しても仕方ないけど一応時間が許す限り疲れるまで話したみたいな。それが同じ結論だったとしても1時間で決まってはだめなんです。つまり1時間で決まっちゃうとまだもう少し話し合う余地があったんじゃないかとか。みんなの意見がちゃんと反映されてないんじゃないかとか。話に置いてけぼりをくらった奴がいるんじゃないかって気持ちになるんです。でももう会議室借りて朝10時から夜10時まで12時間話し合ってみんなヘロヘロに疲れてもう帰りましょうとなるとじゃあまあ最初の案でいいか。最初の案に。でも疲れ切るんです。僕のボスの社会学者の教授が言った、これが民主主義だって。

樋口:素晴らしい。

深井:でもそうですよね。ルソーが言ったことそれだ。

若新:若新、それが民主主義だな。つまりインテリだけでわかる人だけでわかった話で決めるわけじゃなくて、だからといってバカな奴が最後まで話たらわかるわけではない。時間は有限である。でも許す限りやるんだ。村の話し合いと一緒です。みんな最後まで飲み明かしてじゃあまあまあ、まあそこまで話したしもうしゃあないかって諦める。諦めて妥協して決めるのがそれが民主主義、それに僕付き合うんです。とか、あそこまだ決まってませんでしね、当時ZOOMないからスカイプ会議ってやるんですけど。スカイプ会議夜12時とかに始まる。僕仕事してるから12時からスカイプ会議って始まって1時間か2時間で終わるかなと思ったら日が昇って明るくなるまで。それで。

樋口:向こうニートですからね。

若新:そう、時間関係ない。付き合う。2時や3時に切り上げようと思うとみんなが若新さんなんか決めた風に感じにしてません、とかみんなが納得したふうにしてません、ってなる。若新さん、それ今の話し合いで十分ですかね。意地悪なメンバーとかは誰々どう思うって、おれ正直まだよくわらない、わからないと言ってるやつがいるぞ。それで日が昇るまでやるんです。みんな流石にメンバーも眠いし寝ようぜとかなってきて。俺がもう今だと思って、よしじゃあちょっと今日の話振り返ろう、こうもあるしこうもあるかもしれないけどこうじゃないの、こうでもういいじゃん、これでこうかもしれないし、こうだね、ほらいけそうじゃんって僕が決まったかと思ったら、メンバーが若新話長いって言われる。朝の5時半とかに。うるせえ、俺が話長いのはわかってるだろう。散々いわれて、それに付き合う。それを僕がまた大学のボスに報告したらそれが民主主義だって。そうだな、それに付き合い続けるしかない。本当にリーダーに必要なのは妥当な決定をすることではなくて、みんなが納得したっていう話し合いを最後までやるっていう。

樋口:今いいこと言いましたね。妥当な決定をすることじゃないんですね。

若新:たぶんね。だって完璧な妥当ってわからない、結果みてないから。

樋口:納得感なんですね。

若新:コロナのこととかそうじゃないですか。みんな初めてのことだからそのリーダーの決定が妥当かどうか誰もわからない。だけど専門家呼んで委員会を作るのも納得性を高めるためだと思う。一番は疲れるくらいまで話すってのが究極の方法っていう。

楊:たしかにディスカッションじゃない。ディスカッションによって合理的な結論を出すっていうことじゃない。

若新:ディスカッションてのも結局どれが正しいジャッジかって最後は資格を持った人がジャッジするか多数決になるじゃないですか。だから結局人数が多いと何が妥当だったかてむずくなって来る。

深井:プロセスが大事ってことですね、だから。

若新:そうです。

樋口:そうだそうだ、本当にそうだ。

若新:それをずっとぐだぐだやり続けて、そういうのをやってきました。ところがそれでまず疲れるまでやるってことはわかったけど、これ持続可能性低い。僕も精神参って来る。

樋口:一番きついですね。

若新:ただ、わかったことはメンバーの中で一人一票ってのはそんな甘くないってことはメンバー間で合意されてった。

樋口:なるほど。

若新:だから人に権限を委任して誰か別の人が代議制というか、代わりに決めるということが今までは不満を持ってて、だれか政治家みたいな代表者が決めるってやり方に対してアンチテーゼがあったけど、でも一人一票だとちょっとこれは決まらない。毎日毎日朝までやってたら終わらないじゃないですか。だからみんな誰かに票を任せて代議制やるんだって。

深井:代表議員性になったよ、それで。

樋口:はあ。

若新:そうなんです。

深井:直接民主制から間接民主制になった。

若新:そうなんです。アメリカの大統領決めるのって直接民主制だけど、死ぬほど時間かかって、死ぬほど金かかってるじゃないですか。

樋口:本当にだから人間の歴史をやってるんですね。めちゃくちゃ面白い、それ。

若新:ところが次代議制になったんですけど、代議制になった中も若新プラス僕一人だと僕が全部決めなきゃならないから僕嫌だった引き受けるのが。だから僕一人で全部リーダーするの嫌だし、僕がNEET株式会社をこうしたいっていうより、みんながしたいようにしてくれと思ってたから僕プラス数名で代表取締役をやって、何人かの代表取締役で委任を受けて運営するって形に次変えてったんです。変えてったんですけど、やっぱりそうなってきても次何が起こるかと言うと、当然この代議制のある人たちに対してすごい不満がぶつかってきたりとか、選ばれた人たちに対して風当たりが強いんですけど。そうなると結局最後は若新が責任取れってなってくるんです。あいつら選ばれてるかもしれないけどだめだ、おれは満足いってないとか。最後は若新がしっかりしないから周りの奴がいい加減なんだと。お前がお前がお前がってなる。僕もこれ永遠に僕やらされてたら永遠に個別調整するの大変じゃないですか。その辺くらいから生まれてくるのが、そろそろルールを決めるかって話になる。毎回毎回だって決めようとしたら大変すぎるので、じゃあこう言う時はこういうことにしようとか、だから社内ルールがそもそもないとそろそろ必要だよね。ただ、そのルールもぎりぎりゆるくしときたい。これくらいは決まってないとみたいな。例えば社内の中で誰か問題を起こすやつがいると、すぐに若新さんこんな悪い奴がいます。問題ですとなる。本当にそいつが問題を起こしたかどうかって冷静に判断しないと本当に問題を指摘する人の指摘って偏ってるから。ただ司法みたいな機能は必要。でも別に裁判所があるわけじゃないから、その司法の機能みたいなのを選ばれた代表がやらないといけない、ちょう大変。いちいちヒアリングして聞いて。ヒアリングして聞くとよくよく聞くとだいたいどっちも悪かったりする。

樋口:ありそう。

若新:そこで僕が思いついたのは、これは警察が本当に介入して事件化するようなものだったら別ですよ。それ以外は、よくよく聞いてるとだいたいほとんどはどっちにも問題がある。だからNEET株式会社で起こる問題のほとんどは喧嘩両成敗じゃないけど、基本どっちも悪いみたいな。これ結構大事で、僕は悩むに悩んだ末、若新、こんな奴がいるぞ。トラブル起きてるぞって言われて、どっちが悪いんだ、若新ちゃんと判断しろ、悪い奴がいたら悪い奴を決めてそいつ悪かったって排除しないとダメだろうってくる。その熱が半端ないんです。それは何かというとトラブルが起きたときに普通の社会ってトラブルが起きたら学校の先生たちも喧嘩してたら来て、これは何々君の方が悪いね、ごめんなさいしなさちって悪かった方を決定する。社会では悪かった方を辞めさせられたりとか排除させられる。だから排除されたくないって思いがすごい強かった。

深井:恐れですよね。

樋口:恐れだ。

若新:だから、勝つことよりも負けたくない。自分が悪者側だったとならないためにあっちの方が悪いとすごい言う。

楊:そうですよね。自衛行為。

若新:なら、そこで次に考えたのは、そうか、排除されなければいいんだから、うん、どっちも悪い、でOK。どっちも悪いから二人とも辞めさせるんじゃなくてどっちも悪い、以上です、みたいな。若新悪いままで放置するのかよ、いや、それが刑事事件したり民事事件かしたり有罪だってなったら、これは辞めてもらおう、取締役なんだから。それ以外はそこに問題が起きただけだから、それ辞めるっていいったらみんな辞めなくてはならなくなるからもうそれは残念な問題が起きたってことで保全するというか。そのままにしておくと考えたりしたんですね。

楊:喧嘩両成敗でそんなすごいシステムだったんですね。

若新:だって決めれないことがあるからです。どっちが正しいか悪いかなんて特に今みたいな警察とかそういう証拠をなんか保全できるような技術とか裁判の仕組みなかったら、お互いの言い分聞いてもわからない。タイムマシンないかぎりどっちが本当だったかわからない。

深井:武士と全く一緒だよね。

若新:あいつが、こいつがって正義がぶつかってるし。

樋口:だから負けを許される環境を作ったってことですね。

若新:そうです。負けても残れるみたいな。

深井:基本的に会社間で攻撃するのって防衛反応ですもんね。自分の立場を守る。

若新:そうです。自分がそっから排除されないようにって。

深井:怖いから。

若新:だから本当に、本当に大問題を起こして強制的に辞めさせられた人はほぼいないんです。

深井:これちょっとずつこうやって制度ができて、そのプロセスをみんなが共有してるから納得してるじゃないですか。ここに新しい人が新しく入って来た時になんでこんなシステムなんだよこれダメだろうとかいう人いなかったですか。

樋口:興味深いそれ。

若新:いるんです。それはいるんですけど、それはだから歴史を語る。人間の社会と一緒なんです。だから先人が歴史を語るんです。だから社会の勉強があるのかなという話した。なんでこのシステムなのっていうのは急に決まったんじゃなくてこうだったんだよ。

樋口:俺めちゃくちゃ鳥肌立って来た。

楊:確かにそうだ。

樋口:ばりばり鳥肌たった、今。すごい。

楊:確かに宗教とか神話とかを勉強しないといけない。だからこそ。

樋口:だから、文脈があると納得できるんですね。

若新:逆に文脈がないと今のシステムが最適じゃないだろうと言って来る人いくらでもいるんで、古参メンバーが説明するんです、歴史を。

樋口:はあ。でもだって、古参メンバーがこうやって説明してる時って自分の話になってる。

深井:主体性を持った経験則として。

若新:こんなことがあって。だから古参メンバーほど妥協的に決まってた今のシステムを理解してるというか。だからこれは話飛躍するけど保守リベラルの対立も近いと思ってて、もちろんその賢いリベラリストの中にはこんなのおかしいと、時代に合わせて正しいやり方合理的なやり方やれという主張に対してそんな甘いものじゃないんだよっていう保守もいる。両方わからなくはない。僕はばりばりのリベラリストだったけどこの実験して、あ、なるほど、今までの歴史と文脈を大事にして簡単には変えちゃいけないという事の理由もわかるんです。

樋口:すごい。マジで。感動するな、この話。

若新:だって、なぜなら、合理的に考えたシステムも絶対うまくいくとは限らない。そして保守的に続いて来た伝統的に続いて来たやり方も合理性はないんですけど、諦めの意味で納得性は高いと思うんです。そういうものだからってのは、そういうものだからってすごいよくないと思う人嫌いなんです、そういうもんてロックだし大嫌いじゃないですか。だけど、じゃあ新しい方法をばんと入れて完璧に運用されるかというとそれも完璧ではないわけです。そしたら、新しい不完全よりは昔から続いてる不完全の方が納得いきやすいということもあるかな。

深井:面白いですね。

樋口:納得行きやすいんですね。

若新:しゃあないですよね。だからずっと歴史繰り返して来た。

樋口:これはすごいですね。

深井:でも、やっぱり社会において合意をとることのコストがいかに高いかってのは。

若新:そうですそうです。簡単じゃない。

深井:最適な解よりも合意を得ることの方が難しいので。それをどうやって獲得するかという話でもあるなと思いました。

若新:そう。

樋口:本当に似てる似てる言ってばっかりでアレですけど。今ここ僕いいかねパレットやってて長期滞在者ているんです。これ20人住んでる。

深井:めっちゃいるな、そんな増えた。

樋口:そうなんです。20人住んでるんですけど、ほぼ同じ作り方してます。

深井:どういうことですか。

樋口:僕らはいいかねパレットの管理者なんです。長期滞在者はここに住んでいいよってとこだけ任せてあとは最低限のルールだけ。トイレはここ使ってねとか、キッチンここ使ってねとか。あとは洗濯機をどう使うかのルールとかは一切介入してない。2台しかないから何かしらどうにかして使わないといけないですけど、じゃあどう言うふうにシステムを組むかがある。例えば終わった奴はカゴのに入れて次の人が使えるようにしましょうとか。誰か使ってるのに取り出してない人がいたらライングループを使ってどうしましょう、とか色々運営方法があるんです。とか、米を炊くルールもあったりして。すぐ洗ってから使うようにしましょうとか色々ある。そういうルールってなるべく管理側が口出ししないようにしてる。必ず会議の場を1ヶ月に一回設けてそこで意見とか問題点を出し合ってやってもらう。僕からしたらこうすればいいのにと思うことも絶対口出ししない、でやってます。まじ似てます。

若新:そうですね。その瞬間だけ見るとなんでその方法なのってこともあるけど、理由があるんですよね。納得を得てそう決まったみたいな。

樋口:個別対応もめちゃくちゃある。多分また違う性質の人たちが、めっちゃ論理的な人たちだけが、かつITリテラシが高い人たちだけだったらこうすればいいのに、でも、一人こう言う人がいたらできないね。だから今回のケースではこうなりますみたいな組織によって個別の必ず解決法が全部違うんです。だからこれをこうすればいいのにってがんて言っちゃうと間違うんです、それはそれで。とか思ってそうやってるんですけど。なんか今の話めちゃくちゃ重ね合わせて面白かった。

若新:だからまさに歴史そのものを自分で読み解いてると思ってて、あとはさらに一個究極的な僕が学んだことは一個あって。そうやって代議制みんなが作りつつ最低限のルールもできていく。当然日本の歴史と一緒で、代議制で選ばれたリーダーたちもここで思い通りにいかなかったりとか、当然何人かいると対立したり分裂もあるじゃないですか。やっぱ過去には分裂騒ぎってのもあって。NEET株式会社のメンバーどうしで、おれらが理想としてたものと違うから、違うから分裂させようみたいな。やっぱでも分裂させようとなるといろんな意見が出て来て、やっぱ一個だからNEET株式会社といえば一応それなりの知名度もあるしブランドだからいくつもぼこぼこできちゃったら薄れていくだろう。一個だから注目されるんじゃないか。やっぱなんだかんだいってこの場は無くしたくないとか、こんなものはシステムが破綻してるしクソだから、若新もクソだから早く辞めてもっと新しくした方がいいとか、いろんな意見が出て来てる。

楊:紛糾してるな。

若新:出て来る、分裂騒ぎ。すごい、特に対立が起きて派閥争いが起きると派閥同士はすごい結束するんで仲間意識もできるし。

樋口:歴史だ。

若新:めっちゃ盛り上がる。特にニートたちの中で居場所がなかった人が結構いて、学校もいいてないし、会社も務めてないから居場所がなくて、家の中しかなくて、友達がいなかったって奴が派閥争いが起きると派閥どうしが仲良くなって。すごい熱くなって友達になるんです。だからますます対立激しくなる。ここで何が起きたかっていうと、その時一回か二回あった。この派閥争いが激しくなり、仲間の何十人対何十人になってがあってなった時に一回若新さん聞いて欲しい話がある。正直今のシステムは終わってる。だから俺らは新しい別の会社を立ち上げたいと思っていて若新さんに来てもらいたいと言った。やったらいいじゃん。でも僕らが自分らで独立してやっても若新さんこっちにこのクソな方に残ってたらクソの方にも関わらず若新さんがいる方がNEET株式会社の本家。

楊:天皇だ。

若新:本家となって、それでおれらの方はあくまではみ出した側というか追い出された側と見える。でも俺らの方が新しいシステムを作る自信がある。だけど若新さんがそっちに残ってたら困るんですって言われた。で、悩んで、でも面白いこというなと思った。毎年年商数万円しかないような小さい会社なんで株式会社としての企業価値はほぼないんですけど。

樋口:数万円なんですね。

若新:数万円しかない。もう年商数万円だから企業価値はほぼ無いんだけど、だけど居場所というか、歴史ができて来てて、一応それなりに一定の人には価値がある。だったら同じようなものを別でも作っていいのに、やっぱり本家、本家と見られたい。

深井:ブランドがね。

若新:僕はその時にこれは今後起こりうる問題だと思ったから僕は言ったんです。僕は今後そういうことがあっても基本的には新しいところに行くとか分裂させるとかなくて、僕は基本的に立ち上げたこの会社にしか所属しないし新しい別のNEET株式会社も作らないし、別のところに呼ばれて両方の代表をするとかもやらない。両方代表すると認めたら永遠に僕が無数のNEET株式会社の代表をやらなきゃいけなくなってきりがないから。この会社の代表を俺は続けるからこの場所をみんなどうやってうまくやるか考えてくれ、と。そうなったらこんな終わったシステムのものだったらうまくいかない、いやいや同じことが起こるだけだよ、もう一個作ったところで本質的な解決しなければまたそこで組織の同じ問題が起きるわけだから組織や仕組みに問題があるんだと思うんだったらこの組織や集合体をなんとかしようと考えてたんです。それでずっとやっていって、さらにあったのが途中から僕は今僕実は代表取締役でもないんです。

樋口:あ、そうなんですか。

若新:代表取締役では無いんです。ないんですけど逆にどうなったかというと最初は全員一人一票だったのに今は僕だけが議決権を持ってるんです。

樋口:え、はあ。

若新:僕だけが議決権を持ってて株主総会で。あとのメンバーは議決権のない株式は持ってるんです。僕は議決権を持ってます。最終的な決定が誰を代取りにするかとか会社をどうするかとか、つまり解散するしないとか取締役の就任解任という超重要事項、名前、社名変更するとか。そいうのは株主総会でしか決めれなくて法的には取締役会非設置会社となってるので取締役どうしの話し合いでは決めれない、大事なことは。それは僕に決定権がある。それは長い歴史の中で一人一票機能しませんよね。一人一票機能しない、何人かの人だけに権限を集めてもそこだけで決めさせるってのも対立が起きるし派閥争いのネタになるから困るとなったらみんなの納得としてすごい消極的な理由で若新にだけ預けるというのが、若新を決して信頼してるわけじゃないけど若新以外の誰かが決定権を持つってのはうまく納得しないから若新なんて全然評価してないし信頼してないけどまあお前だけが議決権を持つってのがまだ最悪だけどましな方法だって感じで。若新のことだから会社を乗っ取る、乗っ取るって変だけど自分のものだから、勝手に自分の金儲けのために使ったりとかだけはしないだろうし、あいつのポリシーでいうとよっぽどなことが無い限り好き嫌いでは人を辞めさせない。つまり僕は僕に議決権があるんだけど、僕の意志は最低限しか反映させないようにしているんです。究極の決定権はあるんだけど、政治的な介入は。

深井:天皇だ。

若新:政治的な介入は最小限にしてるんです。僕がだって好き嫌いであいつ入れる入れないになったら困っちゃうじゃないですか。僕は誰を入れる入れないというのは社内で予備的に決定してその内容を上げてくれる。最後僕がそれを妥当なものであれば基本的には全部承認して登記する。今年から代表取締役は一人だけ選ぶってなって、社内で女の子が、人気の女の子の一人いてその子が代表取締役なんですけど議決権は持ってないです。ただみんなから選ばれた代取りとして判子とか口座を預かって社内的に決めたルールに則って運営はしてるんですけど、そこに最後は僕がほぼ何も実権は行使しない実権は何も行使しない代取りを任命するだけの議決権を持った会長として代表権もないただの所有者です。会長としているんです。これで気づいたのは、おれ永遠に辞めれないことに気づいた。

樋口:俺も思った。

若新:なぜならまず俺が辞めるとなったら最終決定権の議決権を誰に渡すかという話になり一人一票に戻したら崩壊するし代議制というのも代議制だからといってそこも結局その多数決であいつはこっちに入れたこいつはこっちに入れたと揉めやすくなる悩ましい。だからまずは何か最終的には仕方ないあいつが全部決めるという状態で俺が持っとくしかない。王国の王様みたいなもんだな。でも王国の王様が全部自分で決めると批判が来すぎるし大変だから運営は政府というか、だから内閣、つまり国家元首と首相の関係なんです。僕が国家元首、国家元首と首相の関係て昔全然わかってなかったんです。国家元首と首相の関係て歴史好きな人、社会が好きな人じゃないと普通理解できないじゃないですか。ぼくは、あ、これが国家元首と首相の違いね、みたいな。

樋口:すげえ。

深井:めっちゃ体感で理解した。

若新:これ体感で理解した人少ないと思います。なぜ国家元首と首相が別にいるのか。

深井:その成り立ちを全部経験するのなかなかない。

若新:僕はだからNEET株式会社は国家元首的に本当の最終の最終の議決権は持ってるんですけど、ほぼ直接やらない、イギリスで言う所のクイーンみたいなものですね。今代表取締役は選挙で選ばれた代取りがいて、首相なんですけど僕から任命されたことになってて会社運営をしなきゃいけない。僕辞めれないのは議決権、最終的な議決権を誰に渡していいかわからない。なぜなら僕は歴史を持って俺が作って僕が最初に作って僕が発起人だから僕以上にそれを持つ歴史的正統性が誰にも無いから。

樋口:ちょっと待って。どれだけこれ天皇に近いか説明してください。実はコテンラジオで天皇の歴史ってやったんですけど、それで学んだことを言ってるような気がしてるんです。

深井:そうですね。まじで天皇。

樋口:まじ天皇ですね。だからもう本当に血で継ぐしかない。

若新:そう。合理的理由じゃないんですよ。合理的な理由じゃないしそれでまさに仰る通りで、さらにもう一個は議決権の問題が例えば棚上げできたり誰かに預けれたりしても僕がいなくなったらたぶん今の選挙で選ばれた代取りに納得のいかない反対派がもう一個NEET株式会社を作っちゃう。

深井:そうですよね。

若新:NEET株式会社の社名を名乗ることはこれは商標ではないから同じ社名で何個も作れるんです。

樋口:そうですよね。

若新:僕が今の選ばれた代取りに全権を譲ったとしてもその子がNEET株式会社をこのようにもう一個作らないということは決めれないんです。だって社内でのことしかできない。もう一個NEET株式会社作りませんと言えない。あいつが代取りなんて許せない、選挙の結果あいつが100%票を取ったわけじゃ無いじゃないか。所詮得票率は20%程度だぞ、といってもう一個NEET株式会社外に作る可能性があると思う。そうすると分裂するじゃないですか。して薄れていく。でも僕がいるともちろん法的にNEET株式会社をもう一個作ることは可能なんですけど若新がいる方が正統、正統な方というか本家ってなるから若新がいない方のNEET株式会社作ってもそれはもう勝手に独立した国家としか見なされなくなるわけです。若新が残ってる方が正統、つまり僕がちゃんと会社の経営をしてるからでもなくNEET株式会社僕給料もらってないし本当にただぎりぎりのことしかやってないけどただ僕がいる。ただいて作った時からずっといて歴史が僕とともに歴史があって設立の段階から僕がやってきたから他に若新以上に若新が経営者としてふさわしいかどうかに関係なくオーナー権を持つ理由がある人がいなくて俺にオーナー権があり。だから分裂させたくても若新がここにしかいないってのだったらこの中で選挙で選ばれるしかないんです、リーダーになるためには。これをやって僕いわゆる一般的にはリベラル論客と思われてるんです、僕らみたいな。僕両親学校の先生だったしばりばり朝日新聞しか読んでない人だったんで、雅子さんが結婚した時も学校がお休みになって天皇ってどうなんだどういう存在なんだって親に聞いても天皇なんてただの飾りだよみたいな。よく学校の先生で言う人がいるです。僕はそう思って無いですよ。

樋口:ポッドキャストに流れます。

若新:うちの両親もう引退してるので大丈夫です。象徴という言葉をすごく安易に解釈すると飾りになっちゃう。象徴という言葉の一番薄い解釈をすると飾りでしかないんだから何の役割もないくらいのことを言われたんです。学校の先生である両親から。まあ、でも戦後の教育って国家感みたいなものを子供に植え付けないってのは戦争の反省であったわけです。あんまり国を意識させない国より個人だみたいな。だから天皇てなんでいるんだろうと思ってた。だし、そのあともそこまで男系とか血がどうこうとかこだわらなくても仕組み上ただ象徴としているだけだったらどっちでもいいんじゃないのくらいに途中まで思ってました。でもNEET株式会社やって絶対に揺るぎない歴史的根拠がいるんだ。途中でわかってきて昔は竹田恒泰さんが言ってるいやなんでその男系じゃなくて女系がだめなんですかとか。なんで別に女性でも、じゃあ女性は天皇に相応しくないってことですかという質問に対して相応しい相応しくないの問題ではありませんみたいな。今まで絶対にこれしか認めないとやってきたことの認める幅を広げるということはみたいな。天皇とは何かであることの解釈がぶれる恐れがありますと言ってて。今だったらわかる言ってる意味が。今はわかる。竹田さんの言ってる、別に竹田恒泰さん最高というつもりはないけど、竹田さんの言ってること賛否両論あると思うけどその時竹田恒泰さんの話が僕今だったらちゃんと実感を持って。

樋口:いい悪いじゃなくてわかる。

若新:解ったんです。確かに確かにちょっとでもこっちも正統な天皇じゃないのっていう選択肢というか幅を与えてしまうと別の人が担がないとも限らない。こっちにも同じくらいの理由がある天皇の血筋を引いた人がいるぞって男系女系を絞ってるところを広げればこっちもって担げるかもしれない。そうすると別の政府が立ち上がった時に実は私たちはもっと正統性のある天皇がいるんですとなったら分裂の危機を迎えるわけで、でも途絶えるかもしれないというギリギリの天皇をずっと残しておけば確かにそこを担いでたらそれ以外は認められないわけだから今の日本てとにかく日本国民が天皇陛下はどういう選ばれ方をしたかどうかに関係なく歴史的に天皇なんだという象徴的に信じ込んでることによって天皇のいない日本は日本政府としてはみんな認めたく無いというか認め難いと思う。それが不思議なもんじゃないですか。NEET株式会社も若新がいなくても別のNEET株式会社という法人は立ち上げれるんですけど若新がいないとNEET株式会社といえないんではないかというただの僕がちゃんとした経営をしてるからじゃなく象徴なんです。

楊:存在自体が価値を持ってる。

樋口:そうですね。立ち上げたということが。天孫降臨したんですね。

若新:だんだん途中からちゃんと俺は別にこの会社を運営とかしなくていい。歴史を作り続けるという。これは天皇陛下の役割なのかと思って。別によくそういうこというと若新さんてリベラル論者だと思ったのに結構天皇の存在意義について熱く語るんですねってみたいに。やったもん、一回。

樋口:なかなか天皇やったことある人いないですね。日本の中に。

若新:一回やって、そうなんです。

樋口:すごいな。

若新:だからだんだんそうすると若新ちゃんとやれとか運営しろとかじゃなくて僕は辞めてはいけないというか、責任を引き受けて毎年選ばれた選挙で選ばれた代取りを僕が任命する。だから株主総会で議決して出す。それは僕の任命がないと勝手には名乗れないし別会社を作っても正統性がない。

樋口:だから国全体でみるとやっぱり価値がわからないという方もいると思う。天皇陛下の今なぜいらっしゃるかがわからないかもしれないですけどめちゃめちゃ小さいところで8年間くらいの歴史でコンパクトに語れるとなるほどこれの国バージョン。モデル化できますね。

若新:だってそれはそれがないと台湾みたいなことも起こる。実際には別に国土が小さいからみんな今は中華人民共和国の方をルーツある中国としてるけど一応台湾だって俺たちの方もずっと中国だと言ってる。それはだからその辺が分裂できちゃう。日本だって新しい政府がどっかの島に立ち上がらないとも限らない。そしてじゃあ台湾も小さい国かと思ってたらそれなりに国際的にそれなりに力を持ってきて複雑になってくる。それがダメとは言わないですよ。だけどそういうことを日本は防ぐことができるシステムを持ってて。それはイギリスのクイーンと一緒だから。

樋口:おもしろい。

深井:そうですよね。面白いですよね。でも本当に人を納得させるコストがいかに高いかっていう。それは全く合理的ではないというのが面白いなと思います。

若新: そうです。

樋口:合理的ではないんですよね、たぶんそれって。

若新:なぜこの会社はこの会社じゃないといけないのかこの会社しかNEET株式会社と言えないのかってのは何年、8年という謎の歴史が。

深井:系譜が納得材料にそのままなってしまう。それに合理性はなくても。

若新:結局後は後はですけど、まだまだ8年だからいいんですけどもちろん一回僕がその象徴の話をした時にするどいニートがいて、じゃあ若新が死んだらどうなるんだと言ったやつがいた。これが継承の問題ですよね。

樋口:継承、確かに。

深井:何をもって継承するのかになりますね次は。血なのか、若新さんの子供なのか。

若新:でもそれを僕が通じないかもしれないですけど極真会館は大山倍達は自分の血ではなく一番可愛がってた有力だった世界チャンピョンだった松井という若手のイケイケのすごい実力派に継承すると遺書を書いたんですけど、極真会館て大山倍達さんが作った一大空手団体ですけど血の継承じゃなかったから本当にあいつが次のリーダーとして相応しいのかどうかっていう相応しさの話になっちゃって、もちろん裁判でその遺書も危篤時に緊急で書いたやつで法的根拠ないとか云々でいくらでもそれ以外、血以外の妥当性って崩せると思う。それが大山さん息子いなかったんです。だから空手家だったから娘さんいたんですけど実は途中で娘さんの方が宗家ってのを立ち上げたんですけど、娘さんは空手はそんなちゃんとやってなかったから強くなかった。世界チャンピョンじゃなかったんでダメだった。そっちは小さかった。で分裂した、無数に。

深井:だからだいぶ前から言ってないとだめですよね。

若新:そうです。

深井:死ぬだいぶ前からずっと。

若新:言い続けないと。

深井:こういうふうに引き継ぐ。ドラムスティック持ってるやつみたいな。このドラムスティック持ってるやつとかに。

樋口:だから神器だ。

深井:神器。三種の神器ね。

樋口:三種の神器。

深井:中国の玉璽です。

若新:ただ、一応三種の神器たるものも世界チャンピョン百人組手なんたらみたいなのを大山倍達全部やらせた。世界チャンピョンだけじゃなくて一応実力的に言えばこいつが誰もが認める次の天才後継者という条件には合致してた。だけど重鎮とかが許さなかったんです。しかも結構経営改革を始めちゃったのでそれは大山さんの意思を継いでるのかとか重鎮派が怒ってきたりして分裂したりとかしてそれでわあってなって。一番悲しい問題は誰がリーダーに相応しかったかじゃなくて極真会館て20分裂くらいしたんです。だから世界大会とかが全部ばらばらに行われてるから真のチャンピョンがわからなくなった。極真の道着を着てる人は世界中にいるんですけど統一大会が開かれなくなっちゃって。

楊:それは悲しいですね。

若新:悲しいですよ。だから、しかも死んじゃった大山倍達って伝説の人だから実際どんだけ強かったかよくわかんない。だって、漫画化されたりとか映画化されたりしてるから牛殺しとか言われてるし無敗だとか言われてるから、それもう神話化されてるだけの話で本当に戦って強かったかどうかをリアルタイムで何試合も見た人はあんまりいないんです。でも、それが大事なんです。本当に強いか弱いかじゃなくて。

樋口:神話だ。

深井:本当神話ですね。ドラムスティックじゃなだめ。

若新:2番目の松井さんは世界チャンピョンでしかも最後アンディ・フグを倒して世界チャンピョンになるっていうこれ以上ない最高の一応ストーリーは持ってた。アンディ・フグを倒して世界チャンピョンになったんですよ。その人2代目になった。でも疑いの目が入ってどうなのかとなって、嫉妬心とか色々なって商標も裁判でみんな持てるとなっちゃったから分裂してまとまりを持たなくなって分裂した。

樋口:合理的な理由とか存在しないということですよね。万人にとって合理的ってない。

若新:そうです。ないから諦めざるをえない。そうなってくると確かにそうすると日本人的古いみんなが全然合理的だと思わないけど納得せざるをえないような理由、よくあるのが長男だからとかでしょうね。

楊:なるほどね。

若新:それ、じゃあなんで女性じゃ引き継げないのか、女性でもいいんじゃないかっていいんですよ、合理的に考えれば。だけどなんとなくです。

深井:納得しない人がいるからだめだという話になっちゃう。

樋口:もう、だからもう本当に金髪でメガネだったらいいみたいな感じにしてもらって。もう俺やります。

深井:それちょう分裂するよ。

若新:そう。

樋口:まじ。

深井:一番分裂する。

樋口:そうか。

若新:そうそうそうそう。

樋口:いやあ、ちょっとすごい話でしたね、NEET株式会社。

楊:確かに。

樋口:ねえ。これもっともっと生まれそうですね、今後ストーリーが。

若新:だから僕の役割はこの会社をただひたすら続けるだけなんです。

樋口:それを伝え続ける。

若新:そうですね。歴史を語る。

深井:継承時気になる。継承時にどうなるか気になるまじ。

樋口:これまだ歴史が終わってないですから。これずっと僕ら見て続けたい。

若新:歴史の力ってすごくて結局NEET株式会社今でも続けたい理由って例えば経営者どうしが集まる会に行くと当然みんなふわっとマウントしますよね。うちの会社の方がでかいとか。

樋口:まあまあ、普通にします。

若新:ふわっとマウンティングするじゃないですか。なんか、その、先日プレスみましたよ、すごかったですねこないだの決算とか。いやいやいやオタクこそってなるじゃないですか。で、今どんな感じですかみたいな。そこでNEET株式会社だけは異次元というか年商は5万円くらい。だけど。

樋口:ボケだ。

楊:最強。

樋口:ボケですね。

若新:だから歴史の話って最強なんです。この歴史の話がすごい面白いというか僕思ってて。それだけ何十億何百億とかになってきたらどっちがすごいとかよくわからないけど、このなんていう忍耐強く作ってきた歴史の中で見えてきたものをまあまあ僕の一つの企業価値なのかどうかわからないですけど続けて行く。

深井:お金で測れない企業価値ですね。

若新:そうですね。

樋口:マウンティングとか存在しない。

深井:とれない。とれないNEET株式会社にマウント。

樋口:そう。

楊:そのマウントという概念に全然ハマってない。

深井:絶対にすかしますからね。俺らの売り上げ50億だからと言っても。絶対にすかします。

楊:百人役員がいて5万だけど。

樋口:むちゃくちゃ面白い。

若新:だからこそコテンさんで伝えたかったのは歴史って歴史学んですぐ使えるんですかって話にすぐなるけど、いや歴史を学ぶってことの教養てそんなすごいことよりか。

深井:本当そうですよね。

楊:歴史学者で若新さんのようなアプローチできてる人絶対いない。

樋口:実践してる、歴史を。作ってる。

若新:それは僕のボスが褒めてくれて嬉しかったというか疲れるまで話すそれが民主主義だって。

樋口:面白かったな。

深井:面白い。社会実験もっとしようって思った僕も。足りないわ。

樋口:いやあ、ということで。NEET株式会社でした。次回ももう一回やらしてもらっていいですか。ということで次回はそんな若新さんのどういう人生を辿ってきたのかというところを深堀していければと思います。一旦今日はここまでです。ありがとうございました。

楊:ありがとうございます。

深井:ありがとうございます。

若新:ありがとうございます。

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