#03 老いても最前線で戦う秦国の宰相・百里奚から学ぶ

【ポイント】
①百里奚は秦の西側にいる異民族勢力を恭順させ、秦の版図が一気に拡大した最初のきっかけをつくった
②百里奚は40代で仕官、60代でやっと大臣になった。かと思えばまた奴隷に落とされるという、普通の人なら人生を諦めてもおかしくない展開に見舞われていた
③しかしどん底から更に再起を図り、秦の宰相にまで上り詰めた。まさに究極の大器晩成型


ヤンヤン:ではまた深井君に僕が聞きたいことを質問していくっていうのをしてみたいんだけれども。今、キングダム、漫画のキングダムが流行ってて僕もそれすごい毎週読んでて。


深井:毎週読んでんだ、リアルタイムで。


ヤンヤン:ファンなんだけれど、秦ってそもそもなんであそこまで強くなったの?
色んな理由があるとは思うんだけど。


深井:ターニングポイントが2、3回くらいあるんだけど。


ヤンヤン:始皇帝だけのお陰じゃないんでしょ?


深井:全然違う。始皇帝はもう最後のゴールの直前まで持ってこられたサッカーボールを、ゴールに入れるくらいの役目の人だから。ゴールまで持ってきてる人達がいるんだけど、今日は一番最初のターニングポイントの話をしよっか。一番最初のターニングポイントになったのは百里奚っていう人だね。


ヤンヤン:百里奚。


深井:百里奚っていう家臣がいて、その人が何をやったかっていうと、この声で説明するのむずいけど、当時秦の国土があったら秦の西側、だから山の方だよね、異民族がたくさんいたわけ。


ヤンヤン:漫画にも出てきたね。


深井:やっぱ出てくるよね。秦はあの人たちを押さえるのに手一杯だったので、中央へ進出することが出来なかった。つまり東に。


ヤンヤン:なるほどね。


深井:だけどこの百里奚って人が、宰相が出てきて、No2ね宰相の。総理大臣みたいな。この人が西の異民族を全員恭順していったんよ。7か9くらいの異民族を。百里奚が宰相だったら僕たちは秦の臣下になりますって言って、恭順していって。そこを国土としてカウント出来るようになったから、国土も一気にバーンて拡がるっていう最初の飛躍があって、それがあったから東にやっと、軍隊が向けることが出来るようになるっていうところの最初のターニングポイントで、百里奚っていう人がいるんだけど、この人相当すごい経歴の人。


ヤンヤン:どうやって異民族を懾伏させたの?


深井:どうやって異民族をそうするかでいうと、ものすごく評判が高い人だったのこの人。


ヤンヤン:評判。


深井:そう。だから百里奚が、だから徳が高いってやつだよね、要は。百里奚が宰相なんだったら、戦わずとも僕達は百里奚がいるから、僕達もそこの会社入りますみたいな感じ。この人いるから僕もその会社いきます、みたいな感じの人望のあった人だね。すごくてこの人、40歳までニートなんだよまず。40歳までずーっとニートしてて。


ヤンヤン:ニートって仕事してなかったってこと?


深井:出来なかった。


ヤンヤン:出来なかった?


深井:面接してるけど全部落ちてる。


(笑)


ヤンヤン:なるほど。


深井:全部落ちてて40くらいでやっと、すっげえ小さい国の役人になれたわけ。秦とかと比べ物にならないくらい小っちゃい国で、当時の秦もまだ小っちゃかったんだけど。だいぶ昔の人だからねこれ。秦の始皇帝よりも、さらに300年くらい前の人かな。だからそうなんだけど、40歳までニートしててやっと仕官出来て、そこから60歳くらいまででちょっとずつ出世してさ、大臣までいくわけ。その会社というか小っちゃい国で。


ヤンヤン:大器晩成やね。


深井:超大器晩成。60歳くらいの時に、その小っちゃい国滅びちゃう。60で奴隷になる。


ヤンヤン :へぇ〜。


深井:普通に奴隷になる。だからもう農作業とかさせられちゃうわけ。


ヤンヤン:60?


深井:60。


ヤンヤン:ほぉ


深井:だから今みんなの周りの60歳の人を想像して欲しいけど、せっかく40で就職したのに、しかも優秀だったから就職できなかったけど、優秀だったんで大臣までいくのに奴隷になる。スティーブ・ジョブズより振れ幅でかいよ、だから。社長から無職よりも振れ幅でかい。大臣から奴隷だから。


ヤンヤン:そうだよな、肉体労働で。


(笑)


深井:普通に羊の世話とかしてるから、たぶん。奴隷になった時にたまたま、奴隷の家で、奴隷というか奴隷を雇ってくれてる家で働いてるわけ、奴隷として。そしたらそこの家の人がね、こいつ普通の奴隷と違うぞ!?みたいになって、なんか頭いいかな?みたいになって、よく話してみたらすげえ頭いいじゃんってなったわけ。そりゃそうだよね大臣だったから。スッゲー頭いいわってなって、当時秦はものすごく人材を探してたわけ。でも秦って超中小企業だから、当時で言うとおっきい国じゃないから、別に望んでいく人あんまいないんだよ。だからこそ人材をすごく求めてて。


ヤンヤン:なるほど、なるほど。


深井:当時の秦の大臣も重職の人たちも、いい人材がいたらバンバン紹介してねって言ってた。だから金持ちの家の人が、うちの奴隷が超優秀っぽいんで一回会ってくれませんか?みたいな話をして会うわけ。したらこいつほんとヤバイってなって、一気に大臣にまたなる。そこから。60で。大臣じゃないな、役人かな?になって、そこから30年くらいかけて、60からよ。60から30年間かけて総理大臣までいく。だからまた90とかなんだよ、だから。当時2500年とか前に90まで、90歳で。


ヤンヤン:だいぶ長生きしてるよね。


深井:90でもっかい宰相になって、そこからさっき言った領土をバーンて増やして。


ヤンヤン:あの歳で。


深井:90で。オレがすげえなって思ったのは、普通さ、60で奴隷になったらさ、もうなんか終わるじゃん。


ヤンヤン:もう引退だよね。


深井:引退するじゃん。なんなら世の中の人たちなんて、一回ビジネス成功させたら40だろうが何歳だろうが引退するじゃん。


ヤンヤン:そうだよね、引退して若い者を育てる。


深井:育てるみたいになるじゃん。自分が前線に立たずにさ、後続育てるみたいなマインドにシフトしていくじゃん。百里奚はさ、奴隷になったのにまた最前線に戻ってくるわけよ。この何というかバイタリティというか、一時自暴自棄になったらしいけど。そりゃそうだわって思うけどね。そのバイタリティと前線を走ることの大切さをすげえ感じた。後続育てるのも超大事だけど、だからやっぱりその前線、百里奚みたいな人が前線にいてくれると励みになるよね。あんな年齢になってもバリバリなんだ、みたいな、オレも頑張んなきゃってなるじゃん。それが最強の教育なんだよね。


ヤンヤン:なるほどそうだろうな。サッカーのカズみたいだね。


(笑)


深井:カズの最上位みたいな。


(笑)


深井:カズがそうだね。70とかでまだリーグ戦してたら、宰相だからね。宰相ってJ1だからね。J1優勝レベルだから。しかも秦だから相当すげえよ。


ヤンヤン:なるほど。その人が秦の領土を一気に。


深井:一気に領土も拡げたし、いわゆる異民族が攻めてこない状況を作れたから、やっと進出できるわけ、中央に。中国の中央に目を向けることが出来るようになるっていう、一番最初のターニングポイントを百里奚が作るっていうね。周りの60歳の人が、今からそこそこ偉い周りの60歳を想像してみて欲しい。その人が奴隷になった後にまた上るイメージがオレない、出てこないよ。


ヤンヤン:そうだろうね。今の現代の人のキャリアにはないよね。


深井:それはだから今でいうと、日本で仕官してる感じじゃないわけ。イメージいうとこれが近いわ。日本の結構でっけえ会社の役員が、中小企業くらいのいきなりフィリピンとかで奴隷になって、フィリピンでもっかい総理大臣までいく感じだから。だから超すげえじゃん。


(笑)


ヤンヤン:確かに確かに。


深井:超すげえだろそれ。日本で上がるのは簡単だよ。簡単じゃないけど再現性あるじゃん。フィリピンとかでやるのむずいじゃん、ロシアとかさ。


ヤンヤン:そうだよね、全く異国の地だし。


深井:一緒だから。そんな感じ。


ヤンヤン:なるほど〜、その人は初めて知ったね。その人はキングダムで登場してくるのかな?


深井:一瞬一コマだけ、何巻か忘れたけど。五羖大夫って呼ばれてるわけその人。


ヤンヤン:ゴコク?国を護るということ?


深井:いや違う、えーとね、五は数字の五。羖は羊の皮ていう意味の漢字。この人羊の皮5枚で買われたから。奴隷で買われる時に、羊の皮5枚の値段だった。この人が宰相までいったから、そういう名前がついた。羊の皮5枚で買ってマジでよかったねってなった。


(笑)


深井:安い買い物だったなぁってなったの。


ヤンヤン:なるほど、本人もちょとした武勇伝だったかも。


深井:そうだね。


ヤンヤン:オレその時は羊の皮5枚分の給料だったよって。


深井:自分の価値が羊の皮5枚だからね。


ヤンヤン:なるほど、給料じゃないんだな。


深井:給料じゃない。価値が、人間としての価値がみたいになってるから。そういう人が拡げてそのあとは昭王って人なんだよね。


ヤンヤン:なるほど、昭王。


深井:昭王の話はまた次回かな。


ヤンヤン:そうですか、すごいおじいちゃんか。


深井:すげえジジイがいた。


ヤンヤン:いたってことだよね。


深井:すげえじいさんがいた。


ヤンヤン:また勉強になりました。

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